71.不成立なかくれんぼ
ドドンッ、ドドドンッ、ドンッ!!
「「!?」」
突然の振動と轟音に俺もカーディも驚いた!何だ今のは!?
三箇所の着弾地点で煙が上がっている。音はそこから発生したもので間違いない。そして、これを妹が起こしたのも間違いないだろう。
一つは妹が着地した時の音、残りは気弾で発生させたものか。着地の瞬間を狙われないようにするためだな。姿が見えなかったのは透明化してたからか。あんな攻撃を受けながらよく技を維持できたな……。
「……」
カーディが構える。視線は一番近い煙の発生地点から離さない。距離はかなり近いから、仕掛けるとしたら……。
煙が徐々に晴れていく。そこには妹が――!
「……いない」
いなかった。カーディの目が次に近い地点に向けられる。
少し離れているが十分妹の間合いだ。煙が晴れると現れたのは――!
「……いない」
ここにもいなかった。カーディが体の向きを変えて、最後の地点をにらみつける。
かなり離れているが、気弾なら届く距離だ。煙が晴れると同時に――!
「……?」
攻撃はなかった、どころか妹の姿もない。あいつ、まだ透明を維持しているのか!?隙を窺っている?それとも、動けなくて自然回復を待つしかない?
キョロキョロ、キョロキョロ――。
カーディは視線をさまよわせている。妹を発見できなくて困惑しているのか。
どちらにしろこれはチャンス…………あれ、そういえば――。
唐突にアジトに乗り込んだ時のことを思い出した。
――本当はこっそり潜入したかったのだが、護衛の男はトリックの存在に気づく程、感知能力に長けていたので――。
「!!」
よく見ると、カーディは二番目と三番目の地点に視線を動かしている。一番近い地点に背を向けながら…………。




