67.再戦のお願い
「兄さん、フリープレイヤーのレベルが上がったのでできることが増えました。説明見ますか?」
「お、見てみたい。何ができるようになったんだ?ってかなり細かいな、何々……」
――十分後
「これで完了、と。うまく設定できたはずですが」
「後は依頼が来るのを待つだけか。限られた相手に限定したからすぐには来ないかも――」
ピコンッ!
「あ、早速来ましたよ!兄さんが来ないと口にしたからですね」
「俺の予想はことごとく外れるということかぁぁ!?」
なんてことだ!誰だ、いきなり依頼してきた奴は!?
「依頼人はカーディさん、内容は再戦の申し込み。あ~、確かにあれはひどい決着でしたからね……」
「あのやりとりで依頼ができるほどの信頼度になっていたとは……報酬、期限の表示も問題なし、と」
カーディとは、組織に雇われていた人質を護衛していた男の名前である。どうやら妹との対戦があんな形で終わってしまったことが無念なようで、再び一対一の戦いを申し込んできた。こんな依頼もできるのか……。
妹に依頼ができる者の条件として、今まで関わったNPCで一定以上の友好を築いた者だけとなっている。該当者はファーレインやアスミなど数人だけだと思っていたが、彼も条件を満たしていたとは……。
「どうするんだ?嘘でもないし罠の心配もないけれど……」
強かった。確実に勝てる相手ではない。だが――。
「兄さん、わかっているでしょう?」
「まあな」
クエスト実行を選択する。すっかり戦闘狂だな、獰猛な笑みがよく似合っている。




