66.ランクアップ
その後、町長の帰還を待っていたが
『町長は現在会話できる状態にありません。残り時間は――』
というメッセージが表示されたので宿に泊まった。一体どれだけ暴れ回っているんだ……。
次の日、正気に戻った町長から報酬を受け取り、今回の成果を確認するため近くの店に入った。
「俺はアイスコーヒーで、何にする?」
「では紅茶を」
「了解、っと」
すぐに出てきた。一口飲んで話を始める。
「報酬はかなり良かったみたいだな」
「はい、アイテムや装備の類はもらえませんでしたが、お金とジョブポイントが大量に。それでフリープレイヤーのレベルが二段階上がりました」
「最高評価だったからな。これで受けられる依頼がさらに増えるだろう」
ジョブポイントとは、職業の熟練度みたいなものだ。実績を重ねた証なので、これが高くないと受けられない、発生しないクエストもある。
所持金の合計もすごい額だな……少し分けてほしいくらいだ。
「それとトリックとの本契約。常に一緒にいるのかと思ったら呼ばないと現れないのは意外だったけど」
「そうですね。ですが常に触られるのも大変ですから、この形でいいのでは?」
「確かに」
妹はともかく、まさか俺にまでくっついてくるとは思わなかった。基準がわからん……。
「しかし、あの護衛の男がまさか人質の女性といい仲になるとは……あの暴走町長さんに認められるのは大変そうだけど」
「話によりますと、かつては高名なレスラーだったとか。あのパワーにも納得です」
「やはりそういう設定か」
このトラエラインは昔のゲームのネタがよく使われている。許可はあるらしいが……大変だっただろうなぁ。
さて、次は何をしようか。




