60.提案
「いっけぇぇ!――あっ、しまった!?」
妹から特大の気弾が放たれる。これなら――いや、でかすぎないかこれは!?屋敷は大丈夫なのか、人質がいるのに!
あいつもどうやら気づいたな、やっちまったって顔をしている。
「こ、これは!?弾くしかねぇ!ウオオォォ!!」
男――用心棒でいいか――が全力のアッパーを放った。おおっ!?竜巻が発生したぞ!これはあいつの切り札では!?
相当威力が高そうだ。妹が受けていたら危ない所だったぞ……。
「吹き飛べえぇぇ!!」
気弾が拡散した。竜巻で屋根に穴が開いてしまったが、崩壊するよりはいいだろう。
「ハァ、ハァ……何やってんだお前は!?人質を助けに来たんじゃないのか!?」
「うう、すみません……あなたが強敵だったものでつい……」
「い、いや、俺が言えたことじゃないんだが……」
用心棒がかなり焦っている。自分がやられそうになったことより人質が危険だったことを怒っているようだが……。
妹も素直に自分の非を認めている。その行為に用心棒が戸惑っているな、愉快な奴だ。
「場所を変えましょう。ここではお互いに全力で戦えません」
「そうしたいんだが、あまりここから離れたくない。誰が襲ってくるのかわからんからな」
妹が戦場の移動を提案するが、用心棒は動きたくないようだ。組織への不信感が最大になっているな……。
しかしあの言葉……救出されるのは警戒しないのか?俺達以外にいるかもしれないのに。
「なるほど……では、次の一撃で勝敗を決めるのはどうでしょう?」
「……ルールを聞こう」
お、妹が何やら仕掛けたぞ!それに用心棒も賛同している!どんな勝負をするつもりだ?




