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妹をVRMMOに誘ったら、目が離せなくなりました!  作者: 興静


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37/188

37.滝の下には

 『湖の試練をクリアしました。移動します」


 風景が変わった。ここで最後の試練が行われるのか。


 ゴオオオォォォ!


 目の前に巨大な滝が!凄い音と迫力だ!水しぶきがこちらまで飛んでくる。


 「見事な滝ですね。昔見た観光地の滝を思い出します」

 「ああ、あのでかい滝か。遠くで見て、近くでも見たあれだろう」


 どちらから見ても感動したが、確かに良く似ている。

 現実の風景を参考にしているのだろう、よくあることだ。


 「よくぞここまで辿り着いた、挑戦者達よ」

 「!滝の下に誰かいます!」


 なんと、あんな所に座っているとは……しかもあの顔は……。


 「天狗の面ですか―――あなたが試練の?」

 「いかにも。お前たちは―――水の試練からきたのか。海と川を攻略するとは、大した奴よ」


 湖の試練は攻略出来て当たり前の扱いか、無理もない。


 外見は十代後半から二十歳くらい、服装は……忍び装束か。戦闘スタイルも予想がつく。口調は独特だが…………相当強い、苦戦は必至だな……。


 「む?そちらの青年は黒子設定か。つまりお嬢さん一人で儂の相手をすると?」

 「はい……役不足でしょうか?」

 「いや、安心しただけだ。彼に参戦されると勝ち目がない」

 「……勝ち目がない……?」


 妹が聞き返す。

 何て誤解を招くような言い方を!まるで俺がすごい実力者みたいに勘違いされてしまうではないか!訂正しなければ!


 「……そういえば兄さんって―――」

 「過大評価だ!勝ち目がないは謙遜が過ぎる!!そうだろう!?」

 「ハッハッハッ!集団戦が苦手でな。つい弱気になってしまった、すまん」


 ナイスフォロー!こちらの意図を理解してくれたようだ。人工知能とは思えない気遣いだな。


 しかし黒子設定だから【鑑定】の類は効かないはず……それにそんな兆候は一切なかった。自身の感覚で把握したのか!?なんて直感だ!

 集団戦が苦手、なんて嘘までつかせてしまったな……嘘だよな?

 

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