17.定番の受付イベント?
「さて、今回はまずどこかで身分登録をしよう」
「前回解散する時にも聞きましたが……普通は最初にやるべき事では?」
「レベルを二桁以上にして登録するとイベントが発生するんだよ。こんな短時間で到達するとは思わなかったけど……」
約束していた日、時間通り合流した俺達はどこかの組織で登録作業をする事にした。今のレベルなら余裕で特殊イベントが発生するだろうからな!
問題はどこにするかだが……妹はもう決めてきたようだ。
「本当に冒険者でいいのか?一番無難だとは思うけど」
「はい、色々迷いましたけど……兄さんは私なら何が向いていると考えていたんですか?」
「そうだなぁ……例えばあの店とか?」
「………私の目が異常でないのなら、いかがわしい店に見えるんですけど………」
妹が視線だけで俺を消そうとしている!?尋常でない冷気が!?そんな店じゃないから!!
「お前が考えているような場所じゃないから!男性プレイヤーや男性NPCと会話して食事するだけの店だよ!その他の行為は一切禁止!当然だろう!?」
「む……何故それが私向きだと?」
「採用試験が難しいんだよ。話し方や接し方に知識や教養もチェックされるらしい。一部の店では外見まで評価対象になるそうだ……お前面接の練習頑張っていたから行けるかなと……」
推薦合格する為に色々やっていたらしいからな。無事に合格できて本当に良かった。
「そういう意味ですか。私はてっきり……し、しかし私には向いてるどころか無理ですよ……そこまで大変なら相当なメリットがあるんですか?」
「報酬が高い、いい仕事をするとさらにボーナスが出る。意外な人物と知り合いになったり接客次第で親密にもなる。NPCとの会話から貴重な情報やイベントのヒントが聞けたりする、NPCの同僚と仲良くなるといい事がある、などなど」
「なるほど……あ、疑ってすみませんでした。常日頃の兄さんを知る者として当然の疑惑だったのですが……」
「それで謝罪してるつもりなの!?」
むしろ俺に問題があるから悪いと言っているような……あれ、反論できない!?
「と、とにかく誤解も解けたようだし、冒険者ギルドに行くぞ!」
「そうですね……ところで、受付で何か起きる事が確定しているみたいですけど、どうなるんですか?」
「受付での定番イベント、上司に連絡だよ。上司と顔見知りになってクエストを依頼されたり、昇格試験が免除されたりする」
特殊クエストは報酬がいいし、昇格試験て意外に難しくて、何回か失敗したからなぁ……妹なら問題なさそうだけど。
「こ、この数値は!?しょ、少々お待ちください!」
受付の人が妹のステータスを確認すると慌てて奥に引っ込んだ。どこのギルドでもこの流れは同じだ。
「……予想通りですね、この後部屋に呼ばれるわけですか」
「そうそう。おそらくギルド長で怖い顔のおじさんだけど大丈夫か?」
「兄さんの変顔以上に怖い顔はありませんよ……」
「そんな顔見せた事ないだろう!?っていうかした事もないわ!」
などといつものやり取りをしていると先程の受付担当さんが戻ってきた。
「お待たせしました、どうぞこちらに……」
(……あれ?)
待っている人物を言わなかったな……ギルド長か副ギルド長なんだけど……




