107.出てきたものはふたつ?
「こ、これは、金塊ではないですか!……なんということ!兄さんとの金塊争奪戦が始まってしまう!」
「始まらねえよ!?俺にあのツワモノたちのような信念はないから!だからこっちに気弾を放とうとするな!?」
「むぅ、残念。今ならカムイのせいにできたのに」
「何その言い訳!?」
これは妹が手に入れたもの、それを奪うつもりはない。そりゃ欲しいか欲しくないかでいえば欲しいけども……。
金、黄金、ゴールド。このアイテムは売れば高額になる。場所やタイミング次第でそれはもうすごい値で。また、取引や交渉でもよく使われる。目標のものが入手できなくても、代わりにこれでクリアできる場合もある、素晴らしいアイテムだ。
量もなかなかだな。大量ではないが、少なくない数だ。売れば相当だが、やはり保管だろうな。
「それでは遠慮なくいただきます。ここに至るまで長い道のりでしたね……」
「いやお前の目的は金塊の奪取じゃないだろう!?なんでこれで終わりみたく言ってんの!?」
こいつ本当に金に魅了されて……と、心配していたら――。
ドゴッ!ドォォォォンッ!!
「な、何だ!?アッ――」
凄い音がしたのでそちらを見る…………忘れてた、まさか出て来るとは!
「……そういえばいましたね。おそらく、先程の爆発のせいで扉が脆くなっていたのでしょう」
「フシュー……フシュー……」
そこには、閉じ込められていたはずの死神が解放されて、赤い目を光らせていたのだった…………。




