0028 ドワーフによる銃生産の開始
ドワーフ達には銃の生産をしてもらう。そのために一旦は山奥の集落で銃を生産し、少しずつ工房を農村に移転する。
ドワーフ達が山奥に向かう前に簡単な挨拶をしていく。
「ワシらに任せておけ、すぐに必要量の銃を生産してここに戻ってくる」
そう言って去っていく一団の中に、他の髭を蓄えたドワーフとは違う者が居た。
「今のアンタに合わせた銃はアタシが作ってやるからちょっと待ってな」
彼女はドワーフ族の女だ。他の筋肉隆々なドワーフに比べれば細い体躯だが、それでも今の俺よりは太い手足をしている。女のドワーフは普通の成人男性よりも力強いようだ。
俺はこの世界に来るまでドワーフに女が居るとは知らなかった。別に男だけの種族とか思っている訳でもなく、単にぼんやりと男のドワーフを断片的に知っているだけだった。
そういうところも含め、改めてこの世界の事を知り受け止めなくてはいけない。
ドワーフ達が去った後、一人になってふと気づいた。
「力強く女、か」
工房では重い金槌を振るって鍛冶を行い、戦場では巨大な武器で戦う。俺にはもう出来ないことを平然と行う彼女を羨ましと思ってしまっている。




