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あるTV番組の感動秘話でやっていた何気ない台詞について

作者: 和風好き

考えて欲しい、それだけです。


題名の通りあるTV番組の感動秘話の中のある台詞についてお話を致します。


どんなTV番組で何チャンなのか、誰の感動秘話なのかは言いません。分からないようにこれを書くまで期間を置きました。


早速、どんな話なのかを伝えたいと思います。


ある不良少年がいました。その不良少年は大多数の不良と変わらずに親に迷惑をかけていました。その時にいつも通り母親に対して声を荒げて、暴言を吐いたそうです。


その時それを見ていた第三者はその不良少年に対してある言葉を言いました。これが、私が気になった台詞です。


「母親にそんな口の聞き方をする奴は将来立派な人間にはなれない!」


この台詞です。この後の展開はその言葉で反省し更生した少年は活躍していくという話なんですが。それは、まぁどうでもいいです。今回の話には関係ありません。


確かに、この第三者が言うように感謝の気持ちが無い人は立派な大人に慣れないという言葉には共感出来ます。私もその通りだと思います。


しかし私は、うるさいクレーマーじみているかもしれませんがこの言葉を平然と流したTV番組とそれを当然と受け入れる社会に思うことがあるのです。


難しい話をすると日本は中国の影響を受けて儒教の考え方が深く根付いています。子は親を慕い尽くすべしと。これは本場の中国よりは強くは無いのですが、日本も他の国に比べると強い方ではあります。


昔の政治家の立場で考えるとこういった道徳、こういった慣習にした方が世の中が上手く回り楽だと、そう思ったことでしょう。何より、これを考えついた人、広める人が親なのだから、子供に尽くしてもらうのは当たり前であってほしい。


大多数は良い親に、まぁその時代の普通の親になれることでしょう。それに対し、成長した子供はその恩を返す、親孝行をする。いい話ですねぇ。


でもね、皆さん。考えてみてくださいよ。世の中に100%は無いという名言がありますが、皆が皆良い親であるいは普通の親であれるでしょうか?


結論から言うと無理です。何を持って良い親と言うことは出来ません。子供のタイプにもよります。しかし、世の中には子を殺そうとしたり、放って置いたり、虐待をする親がいるのです。


これを良い親だと思える人は少ないと思います。少なくとも私はそうは思いません。


そういった親の元で生まれた子供は辛い中を日々生きています。そして、幼い子供はそれを相談する手段を持たない場合が多いです。親に感謝をする子供が良い子供という風潮がある社会では、まさに四面楚歌。味方はいないのです。


親に感謝出来ない僕は私は悪い人間なのか。欠陥品なんじゃないかと思うのです。友達は親の文句を言いながらも親に甘えています。でも、本当に辛い思いをしている子供は文句を言えません。親の文句を言うと信頼を失うのを分かっているから。それを分かっているから何も言えないのです。


学校の先生などはとくにそうです。全員とは言いません。小学校の先生などはとくに思うのですが、世の中を知らないというのかそういった境遇の子供のことを知りません。


何故か?ある程度家庭環境が整っていて不安の無い子供は健全にスクスク育ちます。その子供は成績も良いです。なにせ、後ろ髪を引かれる悩みや不安が少ないから。そして、それは成績が高い人がなりやすい教師という職につくからです。他人を受け入れるほも懐が深く、人に優しくできる素晴らしい人達です。


しかし、如何せん不遇な子供の状況を知らない。人間とは自分の体験した事しか想像が及びにくい存在であります。仕方の無いことなのです。


そういった教師の何気ない言動に、辛い中を生きてきた子供は日々傷つきます。何気ない慣例行事にもそれは現れます。二分の一成人式に親の感謝の気持ちを読み上げる行事があります。それは、親への感謝の気持ちが無い人には苦行です。


日々嘘をつくなと言われている中嘘を書き、最後には感謝していますと締めくくる文書を読み上げるのは子供の確かな負担になっています。嘘をつき、それを発表し周りから拍手を受ける状況は子供の将来にいい影響を与えるとは私は思いません。


やめろとは言いません。でも、考えて欲しいのです。そういう境遇にいる子供達は相談する相手がいるだけで心が楽になるものです。


親に感謝の無い子供がいたからと言って正義感を発揮し親の素晴らしさを説く先生もいます。はい!先生の言う通りです。お家に帰って親孝行してきますと笑う子供の悲鳴は先生には届きません。子供は馬鹿ではありまさん、大人の表情を見てどの言葉を言えば穏便に済むかを考えて発言をしているのです。


それは、確かな負担になっているのにも関わらずそれを説いた本人は満足気に1人の少年少女を更生したと満足気に終えるのです。


最悪ですね。そんな中で生きてきた子供達は学習します。この社会で親に対して感謝の気持ちが無い人はダメな人だと思われると。


そんな状況の中親は高笑いしています。少し擬態するだけで立派なママに男ならイクメンになれるのだから。


当たり前ですが、親は子供より擬態が巧妙です。隠し方も子供と比べ物になりません。


本当に簡単なんです。親は困った表情で家の子が言うことを聞かないダメな子だと周りの人に言う。その後に、私が親だからしっかりしないといけないわねぇなんて言うと周りの頑張っている親だという印象を与える事が出来ます。


毒親のすることはまず子供の味方をなくすことから始めます。相談などさせません。


そんな親は、子供を自分を引き立てるステータス、自分を飾るファションみたいなものだと思っています。だから平気で子供を貶すし、子供の発言を封じます。


そして、そんな親に限っていつか子供が大人になってこう言います。


「私の子供何だから私に尽くせ」と。


世の中の子供だった人達は親に感謝し、初任給で親に~なんてやっています。だから、お前もと。俺は親なんだからと。


ふざけるなって話です。当然ほとんどは無視をします。しかし、親はそれを騒ぎ立てて、周りの人からあいつは親に感謝出来ない奴だと言われるのです。


最近は少し変わってきてそういった子供達の事も考えて来ていると思っていたのですが、あの台詞を聞いてまだまだなんだと思いました。


少し作者の話をすると、私も母親には苦労させられました。子供の事というより、作者をどのように使えば自身を引き立たせられるだろうと考えてきた人です。


少し体験談をお話をします。


私は子供の頃、ずっとお前は梅毒(そこそこ重い病気)だと言われて来ました。私もそんな重い病気なんだと信じていました。一見検診的に看病しているように思えたからです。そのために、よく分からない海外の言葉が書かれた薬を大量に飲んでいました。


病院にも毎週のように行き、子供の時は痛い採血も沢山しました。何度も調査入院して、小学校を休みがちになっていました。


まぁ、当たり前ですがどの病院で受けても検査結果は健康でした。当たり前です母親が勝手に妄想か、そうした方が都合がいいから何度も自分は受けていたのです。


そして、私は母親の母国にまで言って検査し梅毒だと証明されたと言っていました。それはそれは嬉しそうに。


父親は普通の人で良心的だったんですが、おかしいのではないかと母親に問い詰めたところ母親は、その国のお医者様が顕微鏡で菌を見つけたと言ったらしいです笑。日本の最先端技術で見つからないような難病笑がその国の顕微鏡で見つかったと言うのです。本当に見つかったのかどうかすら分からない話ですね。


この時、初めて母親に不信感を抱きました。特異な事情により頼る相手が母親しかいなかった幼い私には盲信的になっていた部分があったのです。しかし、1度穿った見方で母親の言動を見てみると剥がれていきます。薄いメッキが。次々にです。


この他にも、普通の人には信じられない話が沢山あります。その母国に長くいたいから自分を日本に帰さず小学校の卒業後式と中学校の入学式に出れませんでした。その期間1ヶ月、人間関係も構築され入りずらく、勉強も得意では無かったので途中から始まって意味が分からなかったです。後は、父親が怪我して入院していた時に父親のお金を殺意が湧くほどの金額を取ってしまい帰ってこないなど。


まぁ、そんな母親に父親も愛想尽きたのでしょう。離婚裁判中に弁護士に今までの事を話している時に、あまりの酷さにこういった話に耐性のある弁護士が驚いていました。田舎だったのでそういう人がなかなかいないというのもあると思いますが。


そんな母親には私は一般的な人とは違う口調で喋ります。それこそ、再現VTRの不良くんより酷い言葉を使います。昔、やられたことをやり返しているだけですが。


ここで、再度あの言葉を持ってきます。


「母親にそんな口の聞き方をする奴は将来立派な人間にはなれない!」


私は今、会社に就職し一人暮らしの中、精一杯働いています。グレる事なく真面目にやって来たと思います。そんな私は立派な大人になれないでしょうか?私だけではありません。こういった境遇の子供、大人は多いでしょう。皆頑張っているのです。そんな子供達大人達にこの言葉は鋭利なナイフより深く傷つくものです。


私達は立派な大人になれない。母親にそんな口を聞く人は立派な大人には決してなれない。


同じ悩みを抱える人がこれを読んでいるのであれば言わせてください。


それが立派な大人なら、立派な大人などならなくてもいい。と。


立派な大人がその程度なら、私はなりたくはありません。賢者面した愚者にお前は愚者だと言われるでしょう。


社会はまだこの程度なのです。少数派の意見など当事者にならないと分からない、まだその程度の社会で私達は生きているのです。そんな人たちとも付き合って行かなければいけない。正直、辛いものです。


気にしないでとは言いません。人間はそんなに単純じゃありませんから。どうしても傷つくものです。


だから、これを読んだ人だけでもいいです。そういった人を見つけたら理解してあげてください。それだけで救われます。親は敬うものだと固定観念に囚われ無いでください。いるのです、現実に敬うことか不可能な親が。


どんなクズも性行為をすれば親になれるのです。親になったら立派な大人だと決して思わないでください。どうしても普通の人は親と言われただけで盲目的になってしまいます。その固定観念はその固定観念から外れる人を常に傷つけるのです。


親には親の事情がある場合も多数あります。それは、責めることは出来ませんし、一方的に親が100%悪いとは思いません。それは、私も同じです。


これはこれを読む親にお願いです。どうか、子供を己を引き立てる装飾品の類だと思わないでください。そして、子は親を立てるものだという一方的な物を道徳を押し付けない出ください。


そんな物が無くても、普通に育てていれば子は応えます。


そして、最後に。子供をある一定の年齢になったら1人の意思のある大人として扱ってください。これが出来ているかどうかが、子が親に感謝の気持ちで応えるかどうかが決まると言っても過言ではありません。


昔を思い出してみて思い当たる節はございませんか?親になって忘れていたことがあるのではないのですか?


所詮人間なんてのは今いる境遇の中でしか考えが及ばないです。ですが、少し。少しだけでいいんです。考えて貰えないでしょうか?


「母親にそんな口の聞き方をする奴は将来立派な人間にはなれない!」


この言葉に何を感じますか?


お願いです。考えて欲しい。私は相談する人がいなくてかなり苦しかったです。もっと辛い境遇にいる人たちは何を思うのでしょう?私は想像するだけで胸が張り裂けそうになります。


お涙頂戴ではないのです。真剣に考えて欲しい。社会を巻き込み、議論を活発化させていきたい。そうして初めて、今まで口を閉ざしていた人が一気に喋り出すはずです。


社会をもっと良くして行きたい。私は心からそう思います。


それは、敵を作れということではありません。親が悪い!と糾弾しろという訳ではないのです。ただ、そんな境遇の人達の事を考えて欲しいだけなのです。


世の中は難しいもので、一気に変えることは難しいものです。


でも、変わります。ゆっくり亀のような速度ですが変わるのです。一人一つ変えてください。それを繰り返したら変わるのです。


長くなりました。それは、私が文章を纏める力が無いからです。それでも、こんな駄文を最後まで読んで下さったならどうかお願いします。


これを読んだ後、1分でも30秒でもいいです。考えて欲しいのです。


私は正義が勝ち、悪者が負ける社会が好きです。それが本当に健全な社会だと思います。そんな社会、皆さんは嫌いですか?




同じ境遇の人達に光あれ!

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