ダインブルグの砦
「呪いの武器かー面白そう」
「イエス」
紡としぇりるもこの辺りは好意的なのな。
まあ鎌なんて割と中二な武器を使って居る紡は元々好きそうだよな。
しぇりるの方はよく分からないけど興味あるって事で良いのか。
「必要素材に怨念の欠片というものがあるみたいだね」
「どこかでドロップするとかかな?」
「アンデッド系の魔物の素材とかから生成もありえる。レシピ関連をもう少し調べてみるよ」
ロミナも新しい武器の作成にやる気を見せているようだ。
「四天王辺りからドロップとかもあり得るかもね」
「あーなんかありそうだね」
「スピリットだと手に入るとか条件の模索も楽しそう」
夢や考察は広がるなー。
「メモリアルクエストで絆さんが習得したダンジョンにも行ってみましょう」
「そうだね。四天王の再戦もそこだろうし行こうか」
そんな訳で博物館はそこそこに俺は硝子たちを連れてダインブルグとの再戦が出来るメモリアルダンジョンの入り口らしき砦へと再度到着した。
途中で顔文字さんと合流して同行する事にもなったぞ。
「顔文字さんも来てくれたけど俺と一緒に入れるのかな?」
「その辺りの確認も必要じゃな」
という訳で前回は入れなかった砦の障壁で確認する。
結果だけで言うと……メモリアルクエストでなら俺と顔文字さんは一緒に参加出来るようになっていた。
「制限解除はされてるか」
「そのようじゃな。では人員はどうやって挑戦するかのう」
「幾らヒントがあるって言っても初見で挑みたいよお兄ちゃん」
紡がここで提案してくる。
「まあ……攻略済みの人がいると緊張感が落ちるのは否定しないけど……」
「絆さんに送られた情報だけを頼りに攻略するのは確かに良さそうですね」
「となると、絆さん、私、闇影さん、しぇりるさん、紡さんにロミナさんですか?」
「少しバランスが悪いね。私は素材が欲しいだけなので遠慮してもよさそうだ」
ロミナがここでバランスを考えて辞退を提案か。
「……見事に定番の構成ね」
姉さんが呆れてる。わかってるよ。バランス度外視な所があるのは。
「じゃあ私は前回行ってないので参加しても良いでしょうか?」
ミリーさんがここで挙手している。闇影を見てるから親子でのイベント参加だね。
「クレイさんは参加しなくて良いの?」
「気を利かせてくれて嬉しく思うよ。だけど大丈夫さ」
闇影にも念押しで確認すると頷かれる。
ふむ……じゃあ初見組で挑戦だな。
「ではわらわ達もダインブルグ装備の為に挑戦しようかのう」
「どっちが早く攻略できるか競争しようぜ!」
らるくがここで妙な提案をしてきた。
「てりすたちの方が既に経験済みなんだから早いでしょー? 大人げないわよー」
「ハンデはもちろん付けるぜ? 前回の俺たちのクリアタイムは記録してるからよ」
そんな記録をらるくはしてたのか。
初見クリアでタイム測定……よくやるな。
いや、ゲーマーならその辺り意識するのかもしれないけどね。
高速周回とか如何に効率よく回るかとかあるから。
「そう何度も攻略する?」
「あー……みんなの分の装備素材用に周回とかあるからじゃない?」
「そうだね。メモリアルクエストだと報酬少ないし、レアドロップなんて狙ったら何周もしないといけないよ」
あ、そうなんだ?
「私たちは装備がかなり充実してますのでハンデが必要か怪しいですね」
「んじゃこっちもそこそこ装備を固めていくから競争をしてみようぜ? そうすりゃ楽しめるし次は絆の嬢ちゃんとパーティー組んでいきてえからよ」
「その心は?」
「絆の嬢ちゃんが居ると面白いイベントが突発で起こりそうなんで目が離せねえ」
「そんなことは無いと思うから気にしないで良い」
何処でも妙なイベントに巻き込まれると思ったら大間違いだ!
「でもありそうよねーメモリアルクエストのはずなのに妙なイベントが発生とか」
「……」
「……」
ねえみんな? なんで黙って顔をそらすのかな?
俺ってそんなに信用無いの?
「競争じゃなくて絆の嬢ちゃんが気になるから後ろをついていきたくなってきたぜてりす」
「らるく、てりすも気持ちわかるわー」
「硝子、みんな! ちゃっちゃか行くぞ!」
このまま雑談をしてたら、大パーティーで参加することになりかねない。
不参加になってしまったダンジョンをササっとクリアするのだ。
「ここが終わったら島主が見つけたダンジョンの方にも挑戦するのじゃ」
「わかった。んじゃ行ってくる」
って事で俺たちは砦にあるダンジョンの入り口にアクセスして挑戦することにした。
入場料の設定があるけど俺たちは同盟ギルドで顔文字さんの許可プレイヤーなので最低料金で入れるようだ。
ここは領主でも弄れない最低金額が存在する。あれかな? ダンジョンの修理費的な扱いのシステム。
砦の扉をくぐって進んで行くと……
メモリアルクエスト『大地の四天王ダインブルグの砦』
シークレットクエスト『ダインブルグの苦悩』
『ダインブルグの狩猟』
リーダー 1 絆†エクシード
サブリーダー 2 函庭硝子
メンバー 3 闇影
4 しぇりる。
5 紡†エクシード
6 ミリー
と、パーティーを組んだ編成で表示された。
なるほど、メモリアルクエストってこんな感じなんだなー。
所でシークレットクエストとも出てる。
そんで砦内に俺たちは入る。
「早速メモリアルクエストに挑戦だね」
「クリアして入り直すとボスや魔物、ギミックが復活する感じなんだよな?」
「うん。ぶっちゃけ変わらないかな」
「そうだろうな」
「それでお兄ちゃん。攻略情報があるんだっけ?」
「ああ、妙なメールが届いてマップに反映されてるな」
ご丁寧にマップに何があるのか表示されている。
顔文字さん達も楽だっただろうなー。
所でみんなシークレットクエストに触れないのはメモリアルクエストとはこう言ったものも含まれてるのかな?
「何にしても進んで行きましょう。ふふ……久しぶりに絆さんと冒険ですね」
「あっさりと進めそうでござるがボスは苦戦するかもしれないでござる」
「一応、ノジャさんの方のマップとは配置が色々と違ったわね、絆さん達が罠の解除が上手で困らないお陰ね」
「……そこはー」
ここは素直に言うべきか?
闇影をフッと見る。
お宅の娘を蟹工船させました! って。
言うべきだろうか?
「絆殿、紡殿、自爆はしないで良いでござる」
く……闇影に先に注意されてしまった。
「絆殿たちとカニ籠で技能上げをしたお陰で罠の技能はみんな完備してるでござる」
「闇ちゃんつまんなーい。お兄ちゃんが私たちで蟹工船したんだよ!」
「紡殿はネタに走らなきゃ死んじゃうでござるか!」
まあ、紡だしな。
金持ちの娘さんを奴隷のように使いましたって言ったらリアルでどんな報復されるか想像できなかったんだろう。
「うふふ。それを言ったら私は絆さんを都市解放まで毎日化石掘りの重労働させちゃったわよ? 炭鉱夫ね」
「母上?」
うわー……ミリーさんの方が一枚上手というか大らかな反応だ。
親子で過去に存在した過酷な労働者を揶揄するのやめような。
「本当に嫌だったらあなたは言うでしょ? 絆さんとも話をしてて本気で嫌がることをする子じゃないでしょ?」
「そうでござるが……」
「なら良いじゃない。噂になっていたし知ってはいるわよ。カニ籠漁で釣りと罠技能を高速で上げれる仕事ってね」
大人な対応だなーまあ、結果的に闇影はイベントで大活躍したスタープレイヤーな訳なんだし。
色々と鼻が高いのかもしれない。
「頑張って行きましょうね」
「はい。母上」
闇影もミリーさんと仲良く挑戦って感じだな。




