表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【連載版】結婚の約束をした幼馴染と再会しましたが、陽キャになりすぎていて近寄れません。  作者: 木山楽斗
夏休み編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

152/227

14.夏休みの宿題は一緒にやっている。

 基本的に夏休みの宿題は、由佳と一緒にやることになっている。

 同じ課題をするので教え合ったりできるというのもあるが、これに関しては由佳の監視という側面が強い。


「やっぱり、どうしてもやる気が出なくて……まあ、舞や涼音に言われるから最近はそうでもなかったけど、最終日が近くなってからやるタイプっていうか……」

「まあ、それは良くないな」

「うん。毎日コツコツやる方がいいよね、絶対……」


 そう言いながら、由佳は苦笑いを浮かべていた。

 しかし気持ちは俺だって理解できる。宿題なんて、もちろんやりたくはない。

 とはいえ、やらなければもっと辛い日々が待っている。夏休みを楽しく過ごすためには、少しずつ片付けておく方が絶対にいいだろう。


「さて、とりあえず今日の範囲はこんなものだな」

「うん。今日もろーくんのおかげで、しっかり宿題ができたよ」

「それならよかった」


 そんな話をしている内に、俺達はそれぞれ決めていた範囲を終わらせた。

 こうやって由佳と一緒にすると、宿題もそこまで苦ではない。偶に話したり、わからない所を教えたり、それがあるだけでなんだか捗るのだ。


「このペースなら、夏休み後半はいっぱい遊べそうだね?」

「まあ、一応余裕を持って予定は立てているからな……」

「その方がいいもんね」

「問題は、読書感想文なんかか……」

「あーあ、それは確かにそうだよね……」


 俺は予定を確認しながら、少しだけ考える。

 問題集なんかの宿題は、恐らく大丈夫だろう。これはとにかくやればいい。例え間違ったとしても、きちんと取り組めば絶対に終わる。

 しかし読書感想文となると、本を読んでその上で文章を作らなければならない。その文章が思い付かなかったら、かなり辛い作業になるだろう。


「本は一応読んでるけど、ちゃんと書けるか不安だなぁ……」

「それは、俺も同じだ」

「涼音とか得意そうだよね? いつも、すごい熱く作品を語ってくれるし」

「いや、あれはその……読書感想文で書いたらまずいだろう」


 読書感想文というのは、どうにも苦手だった。いざ書こうと思っても、うまくまとまらないのだ。

 せめて文字数が自由ならいいのだが、当然それは定められている。いざとなったら、適当なことを書いて誤魔化すしかない。


「でも、昔は本を読むことがまず無理だったから、それを思うと今はまだ少し楽かなって思うよ」

「それはそうだな。俺も確かに、活字を読むことに対する抵抗はなくなっている」

「これは美姫ちゃんのおかげだなぁ」


 そこで由佳は、嬉しそうに笑顔を浮かべていた。恐らく、七海のことを思い出しているのだろう。

 読書家である七海ならば、読書感想文も苦ではないのだろうか。


「でも、美姫ちゃんも読書感想文は嫌いだって言ってたな。感想を書くのはいいけど、それを縛られるのは気にくわないって、珍しく怒ってたっけ」

「七海がか? なるほど、読書家だからこそ許せないこともある訳か」


 どうやら七海も、読書感想文にはそれ程いい印象を持っていないらしい。

 ただ言われてみれば、その方がしっくりくるような気もする。なんとなくだが、七海はそういうことへのこだわりは強そうだ。


「しかし結局課題だからな。やるしかないさ」

「そうだよね……」


 俺と由佳は、お互いに苦い表情で笑い合っていた。

 結局逃れられないのだから、やるしかない。今の俺達は、そんな気持ちなのだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
尻に火が付かないとやる気の出ない怠惰な人間だったので 毎年8月31日にひーひー言いながらやってたなあ〜 問題集や読書感想文は苦にならないタイプだったけど 最大の強敵、自由研究がね……
[一言]  大人になると、学生時代の宿題や夏休みという過去が懐かしさだけでなく、眩しかった記憶として思い出されます(個人の感想)。  学園が舞台のラブコメや恋愛小説の醍醐味ですね♪
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ