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普通の人間です

俺は、高橋 駿。


2年4組18番、勉強はふつう、運動も普通、友達関係も普通。積極的な人間ではなくどちらかといえば陰キャに近いだろう。


どこのクラスにでもいそうなごく普通の人間だ。


一時間目の国語の時間。


俺はウトウトしながら窓の外を見ていた。昨日夜遅くまでチャットをしていたのが悪かったのだ。


俺は先生の言うことが頭にあまり入ってこなかった。「レポートを。。ペアに。。。決めて。。」とぎれとぎれにしか聞こえてこなかった。


俺は椅子がガタゴトと動く音に目が覚めた。


クラスが立ち上がってペアを探しているようだった。俺は黒板を見る。『ペアレポート、ペアで明日までに環境問題についてレポートを書くこと』黒板にいつの間にか書かれていた字を見て俺はしまったと思った。


運悪く俺の数少ない友達は今日全員インフルエンザで休みなのだ。


インフルエンザ気味の友達と俺を合わせて4人でマックへ行ったときに俺以外の二人がインフルにうつってしまい体調をこわして学校を休んでしまったのだ。


俺はあたりを見回す。もうペアは出来上がっていて俺が声をかけれそうな人たちは一人もいなかった。なんで今日に限って。。もう一つ問題があった。


3人休んだことで今日クラスの人数は偶数になることだ。「高橋、お前ペアいないのか?」先生に言われ俺はうなずく。いやな予感しかしない「なら一青とペアを組め。」先生が言った。そうなるとは思っていた。


一青は人とはなんとなくずれているところがたまにある。空気が読めないのと例えば、クラスメイトが落としたものを間違えて踏んでしまったり、水筒を落として友達にかけてしまったり、間違えてほかの人のものをもっていったりなどやらかしを何回も起こす。

しかし、そのあとごめんとニヤニヤしながら言って大丈夫?など声をかける。クラスから浮いていて俺は近くに寄りたくない人物だった。かかわったら俺までも浮いてしまいそうだったから。


俺も一度、一青が俺の筆箱をうっかり机から落としてしまって中身をぶちまけたとき、「ごめん」といって筆記用具を拾って筆箱の中にしまい渡してくれたが表情がニヤニヤしていた。


俺は少しぞっとした。なんでニヤニヤしていられるのかわからなくて少し気味が悪かったのを覚えている。


そのせいで一青からはクラスメイトが離れていき一青は孤立してしまった。だけど一青は毎日楽しそうに学校へきてクラスに入るときに大声で「おはよう!」と誰からも返ってこない挨拶をしたり、クラスメイトの輪に入り一人で楽しそうに何かをしゃべっていた、そんな一青をクラスメイトは無視していた。

俺はなぜこんな奴が毎日学校へ笑ってこれるのかが不思議でしょうがない。俺だったらただの苦痛でしかない。くらすで彼女をいじめているというわけではないが、彼女の立場的には窮屈で本当に何もできないポジションだ。

先生から俺は目を離して一青のほうに目をやった。


一青はこっちを見て席を立ってこっちへやってきた。


「よろしくね」一青はそう言った。


俺は一青から目を離して紙に目をやった。


筆箱からシャーペンを取り出す。


俺は何を書こうかとシャーペンを手の上でくるくると回していた「何かこっかー」のんきそうに一青が言った。


俺は『環境問題について』と題名を上に大きく書いて、高橋 一青と名前を付けたした。


だがそこからがなかなか進まず三行書いただけで授業のチャイムが鳴ってしまった。


まあいいか家で一人で終わらせばいいから。


俺はそう思って紙を二つに折りファイルに挟もうした。


その時、一青が「今日って部活か予定ある?」と聞いてきた。


俺は一青を見ずに「帰宅部だから。」といった。


「ならさ、今日学校残ってレポート、終わらせよ」俺は正直言って嫌だった。


できるならかかわりたくなかった。


だが家で一人でやるなんて言えるわけがない。


「まあ」俺はあいまいな返事を返した。


「おけー それじゃあ!」一青は俺の机から去っていった。


俺は紙をファイルに挟む。


そのまま俺はぼーっとしながら授業を受けていた。


そしてやっと六時間目の授業のチャイムが鳴って俺はリュックをもち教室から出ようとした。


その時一青が「待って待って」と言ってきた。


そうだ忘れていた。

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