僕と下ネタ部長
「今日の議題は少年法改正についてだ。みな賛成か反対の意見を出してくれ」
そう声高にホワイトボードの前に立ちながら、いかにも真面目そうな顔立ちをした女性が飛びかける。
「あの…部長、賛成か反対の意見出すのはいいんですが、僕と部長しかいませんよ。」
「なんでだ」
「え」
「なんでいつもいつも私と佐藤しかいないんだ!」
「そりゃ他の連中はここを暇つぶしに使ってるだけですから」
「今年こそは我が判例研究サークルに積極的な新入生が入ってくると思ってたのに…!」
「仕方ないですよ。大学にまできてこんな堅苦しいサークルに入ってまじめに参加しようとする物好きは早々いませんよ」
「佐藤は入って真面目に毎回参加してくれるじゃないか」
「いや、僕は部長に無理矢理入れられて無理矢理参加させられているだけですから。やめれるならやめてますし、さぼれるならさぼります」
「ほう…一回生の時に精力増強剤を飲み、私に白濁液をぶっかけたことはちゃんと覚えているようだな」
「精力増強剤じゃねえ!酒だ!あと吐瀉物て言え!卑猥な言い方してんじゃねえ!…あの時はすんません」
「反省しているならいいんだ。私のお気に入りのワンピ、鞄、ロングヘアを失っただけだ。本当に臭かったな…」
「めちゃくちゃ根に持ってんじゃないすか…髪までショートにして。そこまでしなくても」
「臭かったのよ」
「シンプルに一番傷つくのでそのいじりやめてください…」
「そんなことはさておき、今日も判例研究するわよ!」
このサークルから解放されたい…