#7・初仕事成功
「 いくら王子といえど、ワシを裁く権利は無いはずだ!えぇい離さんか! 」
衛兵に取り押さえられたウシガエル貴族は、なおも抵抗するが後の祭りだ。
「 あまり新聞を読まないんだな?今日から貴様ら腐った奴に罰が下るようになったんだよ。 」
冷たい目を向けながらレントが言うと、ウシガエル貴族は黙ってしまった。
「 それでは王子。ご協力、感謝致します! 」
「 あぁ。父さんに言って、休暇でも飯でも貰ってくれ。俺がそうして欲しいとな。」
「 は、はい!ありがとうございます!では、失礼致します! 」
ウシガエル貴族が連行されて行くのを、みんな冷たい目を向けて見ていた。
奴隷女性の2人はお互い抱き合って泣いていた。
レントは2人に近ずいて、
「 どうして君達は泣いているんだ?奴が捕まって悲しいのか? 」
「 嬉しくて泣いているんです。王子様にはなんとお礼を言っていいか。」
「 私達は姉妹で奴隷商に売られて、解放されて 嬉しくて涙が出てしまいました。」
奴隷女性達は泣きながら言うと、土下座をして感謝の限りを態度で示した。
「 服と腕輪をどうにかしよう。リンは居るか? 」
「 はい。ここにおります。 」
レントの背後からスッとリンが現れた。
「 腕輪を破壊して、これで新しい服を買ってやってくれ。」
リンに金貨30枚を渡すと、周囲からどよめきが起きた。
「 坊ちゃん。さすがにこの金額は多いかと・・・ 」
ヤマト王国の通貨は、銅貨・銀貨・金貨の3種類で、
銅貨が100円。銀貨が1000円。金貨が10000円の価値がある。
つまり奴隷女性2人に対して30万円を渡した事になる。
「 出したものは引っ込ませないぞ?早く行ってきてくれ。解放されたのに服がそれでは余計、目立つ。」
「 かしこまりました。さぁ2人とも、こちらへ。」
2人をスタッフルームに連れて行くのを見て、ホッと一息付いたレントは、食事場の奥へ行き朝食を頼んだ。
昼の1時が過ぎた頃、レントが仕事中篭っている受付の奥の部屋にリンと3人の女性が入ってきた。
2人は元奴隷女性でもう1人は、小柄な女性だった。
「 坊ちゃん。実はこの者達は3姉妹でした。」
「 3姉妹?俺が渡したので足りたか? 」
「 はい。ありがとうございます。」
3姉妹の内の2人が1歩前に出て、
「 先程はありがとうございました! 」
「 王子様のおかげで人生を救われました! 」
顔をよく見ると、ウシガエル貴族に連れられていた2人だった。
「 とりあえず、君達の名前を教えてくれないか?初めて助けた人だ。覚えておきたい。」
「 王子様が仰るなら・・・私は長女のニナです。 」
ウシガエル貴族に胸を触られていた女性が言った。
「 私は次女のヒナです! 」
連れられていたもう1人の女性は元気いっぱいに言った。
「 ミナはミナだよー!お兄ちゃんはだれ? 」
小柄な女性だと思っていた女性は、シークレットブーツを履かされていた幼女だった。
舌っ足らずにしようと思いましたがむずかったです(笑)
お楽しみください┏●