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始まる花畑  作者: SHELLY・BOSS
6/19

#6・断罪

「 それでは明日から仕事開始として、本日は坊ちゃんの物となるこの宿を見て回ってください。」


レントはリンに連れられて客室、食事場、外にある畑を見て過ごした。


翌朝

号外新聞に大きく【 ヤマト国王、新法律発足!貴族に対する圧力か?⠀】と書かれた物が出回った。

レントはスタッフ専用の部屋で目を覚ました。

するといつの間にかベッドに座っていたリンと目が合い、


「 いたのかリン。 」


「 屋敷に務めていた時からレント坊ちゃんの寝顔を見るのが、メイド達の至福の時間でしたから。 」


恥ずかしい事を暴露するリンに、少し顔を赤らめてレントはベッドから降りた。


「 お食事が出来ております。どうぞ食事場の方へ。」


宿泊客も少数だか食事場に座っていて、新聞を読みながら食べたり、連れと号外の事で話していたりと思い思いに過ごしていた。

レントが隅のテーブルに腰掛けて料理を待っていると、口ヒゲを生やして両脇の女性の腰に手を回して、下卑た笑みを浮かべた男がやって来た。

女性は灰色のワンピースを着て、腕には冷たい鉄の腕輪をはめていた。奴隷だ。


「 ワシの飯はまだか〜!昨晩より腹が減っている。早く持ってこぬか! 」


我が物顔で言うと、奴隷女性の1人の胸に手を当てた。

他の客は見て見ぬふりをして、関わらないようにしていた。


「 お客様。他の方の迷惑になりますので、そういった事は御遠慮下さい。」


厨房の奥から、綺麗な青い髪を一纏めにした女性が貴族に注意をしにやって来た。


「 なんだ貴様は?このワシにたてつく気か?ワシは王宮にも度々呼ばれている大貴族だぞっ!そのワシに注意とは、この宿もワシが潰してやるぞっ! 」


この男は気に気に入らない事があると、金を使い店ごと買い取って売り上げ金を巻き上げる、と評判があった。


「 なるほどな・・・いつもそうやっていたんだな。至福を肥やしたウシガエル風情が!! 」


レントは俯きながら言った。


ピクリ・・・


「 ワシを愚弄するとは、どこの()()()出身の()()()()()()()だ!! 」


貴族は立ち上がりそう言うと当たりを見回した。


( 1字1句記録してる人が居るとも知らずに・・・これだから腐った貴族は・・・ )


レントが立ち上がると、ウシガエル貴族は肩に手をかけた。


「 貴様か!顔を見せてみろ!()()()()()が!! 」


レントは満面の笑顔で振り向いた。


「 王宮に来た事があるなら俺の顔を知ってるよな〜?クソ貴族様よ〜? 」


「 なっ・・・お、王子・・・いやっ、その〜・・・ 」


ウシガエル貴族は顔を引きつらせて後ずさった。


「 随分、愚弄してくれたな?肥溜め出身に、汚らわしいハエ。王宮侮辱罪と王族に対する侮辱で貴様を死刑に処す!! 」


レントが言い放つと同時に、衛兵30人がフラワーガーデンに入ってきた。

どこに聞き耳立ててる人が居るか分かりませんからね・・・(ΦωΦ)フフフ…


お楽しみください┏●

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