#5・実態
少しの沈黙の後、レントが口を開いた。
「 よし。とりあえずは仕事の内容から聞きたい。それと俺が住む場所だな・・・ 」
「 坊ちゃんはここに住み込みではいかがでしょう?幸いスタッフ専用の部屋が3つ程ございます。 」
「 住み込みか・・・そうさせて貰おう。」
「 それでは坊ちゃんの仕事内容ですが・・・王より何かしなければと言われておりますが? 」
「 あぁ。実はな・・・ 」
レントは前ががみになって、2人を近ずけた。
「 平民から搾取するだけの貴族が最近増えてきていて・・・ここに来たそうゆう連中を俺の手で始末出来ればと思って、父さんに進言したんだ。」
リンもトモミも言葉を失っていた。
「 明日、私欲を肥やす貴族を罰する法律が父さんによって可決される。もちろん罰するか否かは父さんが決めるが、通報は平民でも可能だ。平民からの通報より王族である俺からの通報なら、即連行となる訳だ。俺はこの宿の常駐衛兵とゆう訳だな。」
リンは腕を組みながら、
「 なるほど・・・国のためにこの宿を提供出来るのは快いことです。坊ちゃんには名目上オーナーとして、貴族の監視をお願いしたいのですが? 」
「 うむ。それでいい。早速だが、明後日まで宿泊予定の貴族はいるか? 」
「 そうですね・・・少しお待ちください。 」
リンはそう言うと、部屋を出て受付の女性を呼んだ。
「 は、初めまして。受付をしているミサキ=ブルーと申します。宿泊客の名簿です。どうぞ。 」
レントはじっくりと名簿を見て、1人の客を見つけた。
「 見つけたぞ。明後日まで宿泊で、奴隷が不足していると言って週1回購入している貴族だ。 」
この国で奴隷は最低限の権利と権限を持っている。法律では購入する際、最低でも3ヶ月に1回で無くてはならないと、あるにも関わらず様々な理由を付けて、王の許しを得て購入している貴族だった。
「 とりあえず俺はコイツを監視する。2人はいつも通りにしていてくれ。」
リンとトモミは頷いて、ミサキが、
「 あの〜私はどうすればいいでしょうか? 」
「 奴が奴隷といる所を見かけたら記録していてくれ。人数と顔も覚えてくれよ? 」
「 はい!お任せ下さい! 」
これでレントの仕事内容が大まかに決まった。
起床が15時でした(笑)
お楽しみください┏●