#15・捜査
遅くなりました
すいません!
_○/|_ 土下座
レントがフラワーガーデンに戻って2時間が経とうとしていたら、部屋に1つある窓がノックされた。
「だ、誰だ!」
宿の者ならわざわざ外からノックはしない。
レントは人ならざるものを警戒して、ゆっくりと窓を開けた。
「レント様は意外とビビりなんですね?」
こてんと首を傾げたリリーが外に立っていた。
「誰がビビりだ!俺は警戒心が強いだけだ!」
「そんな事言って、足元が少し濡れてますよ?」
「なっ!少ししか出てないはず・・・からかったな?」
レントは漏らす程のお化け嫌いで、小さい頃は怖い夢を見てリンの布団に潜り込むほどだった。
「少し出ちゃったんですか〜。可愛らしいですね。」
「ふざけるのもいい加減にしろよー。」
レントが少し涙目になりながら言うと、窓からリリーが部屋に入って、レントを抱きしめた。
「申し訳ありません。少し度が過ぎました。」
「分かってるならいいよ。リリーのバカ・・・」
恐怖と恥ずかしさで幼児退行したレントは、リリーの服をギュッと握って離さなかった。
「ヨシヨシ。レント様は強いですよ。この世の誰よりも強いお方です。」
「分かってるならいいよ。ボクだって怖い時は怖いんだから。」
「えぇ。さぁ、レント様。ベッドに横になって休みましょ?」
「連れてって・・・」
レントはリリーに抱き抱えられて、ベッドに転がるとスヤスヤと寝息を立て始めた。
(服に染み込んでいた睡眠ガスが残っていたとは・・・申し訳ありませんレント様。)
リリーはレント達をガスで眠らせる時に着ていた、黒フードを羽織っていた。
(それでは私は調査に行ってきます。)
リリーはレントのおでこにキスをすると、サッと窓から飛び出し、裏路地へと入って行った。
「首尾はどうだ?」
「隊長!今までどちらへ?」
「新しい主人の所だ。副隊長はどこだ?」
リリーは辺りを見渡して、部下の黒騎士隊員に言った。
「た〜い〜ちょ〜!よくも部下を放り出して行きましたね〜?今日は許しませんよ〜?」
「す、すまないユキ。今度、新しい主人と会わせてやるから。な?」
「約束ですよ〜?ほんとにもぅ・・・」
語尾を伸ばしながら柔らかく、どこか抜けてるような声で副隊長のユキはリリーを叱った。
お楽しみください┏●