#13・傅く
ポヨン・・・とした感覚が手に伝わりレントは、突き飛ばすように黒フード隊長を退かせた。
「な、何をするんですかレント君!!」
「それはこっちのセリフだ!何者だ貴様!」
レントはソファーから立ち上がって黒フード隊長を睨んだ。
「国王直属、偵察暗殺部隊、黒騎士隊の隊長・・・リリーです。幼い頃からレント君を影から見守り、影から追いかけていた純粋な乙女です。」
キラッと効果音が出そうなウインクをしながら黒フード隊長・リリーは言った。
「どこが純粋だ・・・ストーカーだな。」
「なっ!・・・わ、私はストーカーでは無い!レント君が好き過ぎるあまり、下着やシーツを借りていただけだ!」
「完全にストーカーじゃないか!」
2人はハァハァと肩で息をしながら言葉の豪速球キャッチボールをした。
「それで・・・父さんの部下が俺に何の用だ?」
「ただ、抱きしめていただけよ・・・もっと色々したいけど・・・」
ジュルリと舌なめずりをしながら言うと、レントにフラフラと近ずいてきた。
「お、おい・・・よせ!俺は貴様なんぞに興味は・・・」
「あらあら・・・私をどかした時に胸に触って反応してるわよ〜♡」
レントはまだまだ年頃。
抱きしめられ、胸に触れたとなれば年相応の反応があって当然だった。
「薬の痺れが効いて、分かんなかったでしょ。さぁレント君・・・私とあそびましょぅ・・・」
どれほどの時が経っただろう・・・
レントはグッタリとソファーに座り、リリーは少しばかりツヤが出た肌で、鼻歌を歌いながら着替えていた。
「レント君、元気出してよ〜?」
「元気だと・・・貴様の事は忘れないぞ。必ず俺の手で始末を付けてやる・・・」
「そんな目、出来たんですね。始末の必要はありませんよ。私がレント君に手を出した時には、国王直属では無くレント様直属になるように契約を交わしていますので・・・」
そう言うと、リリーは書類を取り出してレントに渡した。
そこにはリリーが言ったように契約が、国王と交わされていてレントも逆らえない。
「父さんめ・・・とりあえず貴様は王宮に行って、この契約の事を母さんに伝えてこい。」
「女王に・・・分かりました。レント様はフラワーガーデンでお待ちください。」
ぺこりと頭を下げてリリーは小屋を出ていった。
ハプニングからのは夢ですね(笑)
是非、妄想で補完を・・・
お楽しみください┏●