プロローグ「最後の日」
暇を見つけて少しずつ書いています。ちょいとしたことで、この手の話を書きたいな~と思い書かせていただきました。実際、今の心が泣きたいと思っているのかも知れませんが。ちなみに、霊夢の目線編なので、別のやつも書きますよ。
こういうやつ、嫌いな人は読まなくていいです。でも、できればたくさんの人に読んでもらいたいです。では、
よく晴れた日。
雲もそれほどなく、もちろん霧なんかも空を覆ってない。
暖かく冬のままでもない。
夜も続いて満月も出てない。
結界が歪んでいるわけでもない。
宝船も温泉も地震もない。
そんな普通の日が続いていた。そう、博麗神社の霊夢は、縁側に座りお茶を飲みつつ思った。しかし、今日は少し違った。
「……。こんな日ならいつも続いているのに。今日は珍しい参拝客が来たわね」
霊夢は少し後ろを向きながら静かに言う。後ろには、三途の川の船頭。小野塚小町がいた。
「その何があってもここから離れない……っていう顔は、変わらないね」
「そうね。私がしたいことは、ここで十分だものね」
また一口、霊夢はお茶をすする。
「変わらないね。幻想郷がこうなっても」
「ええ。変わる気もないわよ?」
ここでほんの少し、間が空き、そして小町が喋る。
「あたしも噂だけだったんだよ。で、確認しに来たってわけ」
静かに吹く風が二人の髪を触る。
「霊夢。教えて欲しいんだ。いままでの……ことを。辛いとは思うが……」
小町の顔が一気に真面目になる。それに霊夢は、
「聞くことなんてないわよ。ただの長話。聞いても意味ないわ」
と、飲み終わったお茶を持ち、立ち上がる。
「お願いだ霊夢。あたしも映姫様に頼まれんだよ。頼む!!」
すると小町は土下座をする。流石に霊夢も無視できないと感じ、
「はぁ……わかったわよ。話すわ。でも、長いわよ?」
そう小町は聞くと、霊夢が座っていた場所に座る。
「ああ。お願いだ~」
もう小町はくつろぐ気満々だ。あきれ顔を霊夢した後、その隣に座り、話し始めた。
「そう。あの日は今日と違って、少し曇っていたわね……」
「幻想郷崩壊の始まりの日は……」
風がまた、二人の髪を触っていった。
次回からお話が始まります。