本好きの私は情報で戦おうと思います 5.王都に無い物
「やだな...王都」
リバリアは起きあがりお礼を言って宿を後にした
リバリアが最初に向かったのは近くにあったパン屋だった
理由としては昔からここのパンが好きだったこと
そしてここなら見つからないと思っていた為である
だがそんな思いも虚しく中にいたとある男性と目が合った
「...うわ」
男性はリバリアを見ると少し不機嫌そうになって話しかけてきた
「お前...この街を出るなと言っていただろう なんであんな村に向かった」
リバリアは隠れることを諦め負けじと反論する
そしてこの男性の名前はベクス まさしくリバリアの兄である
母と父をなくしておりそれ以来リバリアに王都から出るなと言っている
「そもそもなんでもあるこの街から出る必要がないだろう」
「でも無い物もあるよ」
「いや なんでもある」
「じゃあ前世の私の記憶はどこにあるの?」
ベクスがコイツ頭おかしいんじゃねって感じの顔でリバリアを見つめる
リバリアは勝ち誇った顔でパンを手に取り店を出ていった
リバリアは次に本屋へと向かった
いつも通りの受付の人がすごい驚いていることも気にせず奥へ進んでいった
「確かここら辺にモンスター図鑑があったはず」
リバリアがふと視線を上げるとそこには見覚えのない図鑑が置いてあった
リバリアはその図鑑を手に取った
「何これ重すぎじゃない!?」
試しに開いてみるとこれまでみたことのないモンスターが載っていた
「これ買うか」
リバリアが受付へ向かって値段を尋ねると200万アラムだと言われた
リバリアの所持金は30万アラムであり全然足りないのである
リバリアは金を稼ぐ為に真っ直ぐ掲示板へと向かった
この世界では金をクエストをクリアして手にいれるのだが
そのクエストが掲示板で受けられるのである
リバリアの目にひとつのクエストが映った
「なになに...ブラックインフェルノにいる黒い霧を纏った虎の討伐...」
「報酬は300アラム...ってあのモンスターか」
看板にサインしてリバリアはブラックインフェルノへ向かった