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たのしい肝試し  作者: 死苔妖斎
4/6

4怪目 家庭科室

 まさか家庭科室が1階だったとは。


 もうヘトヘトだ。背中は汗でベトベトだし、最悪ボンバーだよ⋯⋯


「ヲイ、なんか聞こえナイka?」


 家庭科室の看板(表札?)が見えてきたくらいのところで、アルトが「しー」のジェスチャーをしながら言った。⋯⋯ラッパー?


 耳を澄ましてみると、確かに聞こえる。


 ⋯⋯ギィィィィ。


 近づけば近づくほど、その音は大きくなった。


 ギィィィィ。


 ギィィィィ。


 家庭科室の扉は前後とも閉まっていたが、前まで来たところで確実に中から聞こえてきていると確信できた。


「⋯⋯ヤバくないか?」


「何ビビってんだよ、開けるぞ」


 怯えるアルトを笑いながらパッソが戸に手をかけた、その時だった。


 ガタン!!


 一瞬顔を強ばらせたパッソだったが、2秒前の自分の言動を思い返したのか、一気に戸を開けた。

 中には1羽の鶴がいて、開けた瞬間にバッとこちらを振り向いた。


「しくしく、開けてはいけませんと釘を刺したのに」


「いや知らんし」


 強気のパッソ。


「さようなら、ああさようなら⋯⋯さようなら」


 そう言い残して窓から飛び去っていった。


「アホの川柳?」


 最後までパッソは鶴をバカにしているようだった。


「なんか食いもんねーかな⋯⋯」


「アリマスヨ!」


 パッソの独り言に、知らない声が答えた。

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