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外伝① 玲緒奈と里緒奈に監禁される涼也の話

「ここはどこだ……?」


 目を覚ました俺の視界にはどこかの部屋の天井が飛び込んできた。眠る直前に何をしていたのかよく思い出せない。


「あれ、動けないんだけど」


 とりあえず起きあがろうとする俺だったが、なぜかベッドから起き上がれなかった。それどころか手足を何かに固定されているらしく、動かすことすら出来なかったのだ。

 もしかして何かの事件に巻き込まれてしまったのではないかと焦り始める俺だったが、今の状態では正直何もできない。そんな事を考えていると近くから扉が開くような音が聞こえてくる。


「あっ、涼也君起きたんだ」


「待ちくたびれた」


 部屋の中に入ってきたのは玲緒奈と里緒奈のようだ。2人の雰囲気的に事件に巻き込まれたわけではない事に気付いた俺は安堵しながら口を開く。


「2人が来てくれて助かったよ。なぜかベッドから動けなくてさ」


 これでようやく自由に動けるようになると思った俺だったが、それが大きな過ちであるとすぐに気付く。


「残念だけど涼也君はしばらくそのままだよ」


「……えっ?」


 玲緒奈の言葉に俺は自分の耳を疑った。しばらくそのままとは一体どういう事だろうか。


「涼也を麦茶に混ぜた睡眠薬で眠らせてベッドに拘束したのは全部私達の仕業」


「ち、ちょっと何言ってんだよ」


 里緒奈の言葉を聞いた俺はそう声をあげた。流石にこれはあまりにも冗談がキツ過ぎるのではないだろうか。


「全部涼也君が悪いんだよ。私達の気持ちに気付かないで他の女の子と付き合ったりするから」


「だから涼也を私達だけのものにする事にした」


 その言葉を聞いてようやく直前の状況をだんだんと思い出し始める。つい先日俺は電車の中で痴漢に遭っていた女の子を助けた。

 そしてなんやかんやあって付き合う事になったが、それを玲緒奈と里緒奈に報告したところお祝い会をしてくれる事になったのだ。

 それから2人の家に呼ばれて料理などを振る舞われていたわけだが、急に眠くなってそのまま寝てしまう。

 単純に色々あって疲れていたから眠くなってしまったのではないかと思っていたが、睡眠薬を盛られていた事が原因だったらしい。


「涼也君が堕ちるまで監禁するから覚悟しておいて」


「手加減は一切しない」


 どうやら冗談などでは無く本気のようだ。だが俺が家に帰らなければ家族が心配するだろうし、何よりこんな事をして快斗さんとエレンさんが黙っているはずがない。


「あっ、そうそう。涼也君の家族には3人で1週間くらい旅行に行くって事前に伝えてあるから、夏休みの思い出作りって話したら快諾してくれたよ」


「パパとママもしばらく家にいないから誰も助けは来ない」


 突発的に思いついた事だと思っていたが、その辺は抜かりなかったようだ。これから俺は一体どうなってしまうのだろうか。





◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇





 あれから俺は玲緒奈と里緒奈から代わる代わる三日三晩犯され続けた。ありとあらゆる性感帯を刺激され、今まで感じた事が無いほど強い快感に襲われたせいで狂ってしまいそうだ。

 ちなみに食事は全て2人からの口移しであり、排泄物の処理も全部されるがままだった。

 最初は一刻も早く解放されたいと思う俺だったが、次第に喜びを感じるようになってしまったため、どこか壊れてしまったのかもしれない。そんな事を考えていると玲緒奈と里緒奈が部屋に入ってくる。


「涼也君、そろそろ私達だけのものになる気になった?」


「……ああ、もう俺は2人だけのものでいいよ」


 玲緒奈からの問いかけにそう答えると、里緒奈がスマホの画面を見せてきた。

 よく見るとそれは俺のスマホだったわけだが、そこには最近付き合い始めた彼女とのLIMEのトーク履歴が表示されていたのだ。急に連絡が取れなくなった俺に対する心配のメッセージがいくつか来ていた。


「涼也が本当に私達だけのものになったなら彼女と別れて」


「分かった」


 もはや彼女の事などどうでもよくなってしまった俺が首を縦に振ると里緒奈はメッセージを打ち込み始める。


「これで送った」


 里緒奈から再びスマホの画面を見せられたわけだが、そこには他に好きな人ができたから別れて欲しいという内容が書かれていたのだ。

 初めてできた彼女とこんな形で別れる事になるなんて想像すらしていなかった。悲しいがあの凄まじい快感には勝てなかったのだ。

 ここ数日間で玲緒奈と里緒奈無しでは生きていけない体に調教されてしまったため、もう彼女達から離れる事はできないに違いない。

 だが後悔は全く無かった。これからの人生は全て玲緒奈と里緒奈に捧げよう。俺は強くそう心に決めた。

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