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序章:ペンタの冒険者時代5


序章-16 少し時は流れ……ペンタ11歳


そんなこんなで、初めての仕事をこなした俺は、デネヴァとケットシーたちとともに、冒険者として活動をしたり、休息の日にはデネヴァと魔法談義をしたり、ケットシーたちと交流したり訓練したり、またまた街に出かけては買い食いしたり、稼ぎの中から少額でも実家に仕送りをしたりと、充実した日々を過ごしていった。

そうして、なんだかんだで1年が経過しようとしていた。



--------------------------------


カーペンタ:ロウ


LV:15


HP204/204

MP124/124


スキル:


【剣術】【小太刀術】【双剣術】【槌術】【盾術】【槍術】【弓術】【投擲術】

【格闘術】【斥侯術】【罠作成】【空間魔法】

【火魔法】【水魔法】【土魔法】【風魔法】【聖魔法】【闇魔法】

【調理師】【清掃技師】【なめなめ回復】【陣地構築】


--------------------------------


デネヴァやケットシーたちと日々を過ごしていると、いつの間にかレベルが上がっており、さらにケットシーたちの得意とすることが、なぜかスキルに追加されていた。

【小太刀術】や【双剣術】、【槌術】【盾術】【槍術】【弓術】【投擲術】などの戦闘に使えるもの、

【罠作成】は文字通り、罠の作る速度や、出来栄えが向上し、【清掃技師】は掃除するとプロのようにテキパキと作業をすることができる。

風変わりなスキルといえば【なめなめ回復】であり、これは軽症の傷に対し、舐めると治すことができるというもので、重篤な傷には効果がないが、浅めの切り傷などには効果てきめんで、例えば浅い切り傷をなめたりすると、傷あとも残さずに消せるという、細かい傷などには効果があるスキルである。

ただし、ケットシーはケットシーしか舐めて治せないように、俺の場合は、俺含む、人間にしか効果がないようだ。なお、この世界には存在する獣人やエルフに関しては、冒険者ギルドで時折、目にすることがあるが、検証できる間柄の者もいないため、試して確認もしていないので不明である。

そもそも、相手を舐めるのはハードルが高いし……ひとまずは自分用のスキルになりそうである。


そんなわけで、レベルも上がり、ついでに背も少し伸びた俺だが、世間一般には11歳の子供である。

ベテラン冒険者たちには、小僧扱いされるし、扱いは駆け出しの冒険者のままである。


戦闘面においては、ケットシーたちと訓練をしているおかげか、めきめきと腕が上がっているのは実感できており、時々は一人で、魔物たちと戦って勝利したりしていた。なお、一人といっても、俺の背後にケットシーたちがいつでもサポートできるように控えての戦闘であったが。


ともあれ、冒険者になるために実家を出てから1年。そろそろ、一度は実家に帰ってみようかなと思い始めていた。



序章-17


「里帰りするの? 大丈夫? ついて行ってあげましょうか?」


と、デネヴァに一度、実家に帰って顔を見せようかと話したところ、そんな風に心配された。

俺の実家のロウ男爵家は、貴族の中では貧しい方であり、上の兄貴のジョージ、下の兄貴のカイト、その次の俺というように、兄弟の中では3番目の俺は、扱いが良い方ではなかった。

とはいえ、精神的には前世の部分も加えて、大人な年齢に達している俺からすると、貧しい経済状況では致し方ないのもわかっているし、そんな中でも、父や母は愛情をもって俺を育ててくれたし、祖母ちゃんも、口は悪いけどそれが愛情の裏返しであるというところも察することができた。


ただ、そうした俺の実家への達観した態度が、ある種の強がりに見えたのか、デネヴァが心配して、一緒についてこようとしてくれたわけである。


「別に大丈夫だって。ちょっと顔を見せて帰ってくるだけからさ」


と、そんな風に、デネヴァの同行を断って、俺は里帰りの準備を始めた。なお、動向を断ったのは、そもそもはデネヴァの心配が取り越し苦労なのもあったが、いささか口と態度が悪い、上の兄貴のジョージにデネヴァを合わせたくないというのも理由の一つであったりする。


そんなこんなで、家族へのお土産も購入し、俺は都市・タルカンを出立し、実家への旅路をすすむ。

特に大きな事件もなく、実家へ帰ると、父と母も俺の帰りを喜んで笑顔を見せた。


「ペンタ、良く帰ってきた! さあ、はいりなさい」

「あなたの好きな料理も、たくさん作ってあるからね」


そうして、学校に通っていた二人の兄と、顔を合わせるなり、小言をいう祖母も交え、その日の夕食風景は、懐かしい団らんの中に俺はいたのだった。


「それにしても、1年あってないうちに、随分とたくましくなったものだ」

「そのデネヴァっていう人のおかげね。お土産を渡すから、お礼も伝えておきなさいね」


父も母も、俺の冒険話や、日々の出来事を聞いて楽しそうにしていた。


「ふん、まあまあじゃないか。だけど、気を抜かずにしっかりせいよ!」


と、祖母は相変わらず憎まれ口をたたいていたが、励ましてくれているのが分かった。


「これからも、ロウ家の一員として、頑張れよ。俺のためにも!」

「ジョージ兄さんはまったく……ああ、ペンタ。お土産ありがとう。大事にするよ」


上の兄貴も下の兄貴も、相変わらずの様子であった。そうして、一泊した後は俺は再び家を出て都市・タルカンに向かうことにした。


もう何日か、泊って行ったらどうだと両親は言っていたが、なんとなくデネヴァの心配そうな顔がよぎったので、俺は速足で帰宅することを選んだのである。



「ただいまー」

「ん、おかえりなさい」


そうして、いつもの日常に戻る俺。なお、帰ってきて数日間は、デネヴァはなんかやさしい感じであったが、数日もたったら、元の調子に戻ったのであった。


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