~宿場の飯盛女は性的サービス担当するんだ…~
キキョウは初めての夢体験が、江戸時代の重く美しい着物と香の香りと初恋のような体験~実際は江戸時代では年増になった女にとって最後のひと夜~だったことをわりと満足していた。
匂いや触れる感覚があることがVRと違って素晴らしい。
学校からの帰りにTSUTAYAAに寄ってまた美しい江戸時代の美女の絵や写真が載っている本を探した。
一度目は城の中で生きるお姫様の絵にしたので、今回は町娘を探し、宿場町で働くの可愛い着物を着た色白の女の子たちの写メをそっと撮った。
父が作る夕食は3日おきのカレーの日なので一人でさっさと食べて自分の使った皿だけは洗い、シャワーに入ってすぐに自室にこもった。
写メには色々な明るい色の着物を着た女の子が書かれていて皆笑顔で多くの客と話をしている様子だ。
キキョウは大好きなオレンジ色に白い波の模様の着物に金色の帯をしている女の子をズームアップして編集対象に決めた。
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足を洗いながら男二人が話をしているのが聞こえた。
’京はどうだった?太夫を見かけたりしたかい?‘
‘さすがの豪商でもまだなかなか、ワタシなど連れていってはくださらないよ’
’太夫は吉原の花魁よりもっと身分が高いらしいな‘
‘花魁は吉原の道中で見たことあるがなぁ’
’ワタシはいつもここでキキョウとな…‘
‘私もキキョウがお気に入りだよ、今夜と明日の夜とどっちが先か決めようじゃないか’
’よし!‘
キキョウは、え?ワタシ?と気になったが中から呼ばれたのでその先は聞けなかった。
太夫や花魁は芸者や舞妓とは違い、庶民相手ではなく大名や豪商が贔屓で高い格式と身分を重んじ、かなりのお金もかかったため都市の発展と供に町人文化が成熟して庶民も遊興を求めるようになり、
芸者芸妓の格も上がって体を売らずに座敷での舞踊や三味線楽曲遊戯の専門職となっていく過程のあたりの時代だ。
キキョウが呼ばれて奥に入ると少し年上らしき女の子が3人居て部屋のふすまを閉めた。
3人はなにかの紙を噛んで吐き出し生理タンポンを入れるように膣に押し入れているので、生理でないキキョウはやらなかったのだが、隣の女の子に肩を軽く叩かれた。
‘キキョウ、早く入れちゃいな。出来ちまったら棒を突っ込まれるよ!下手くそに突つかれたらあの世行きだ’
’伊勢は無いの?‘
‘キキョウの客が買ってきてくれてたら良いのにね’
現代のキキョウには想像もつかないが身体を売る仕事の女は妊娠してしまったら適当に棒を膣内に挿入して子宮を突いたり掻き回したりして、胎児ごと傷付けて殺して流産させてしまうのだが、
その際に誤って内臓を突き破って傷付けてしまうこともあるような時代だ。
身体を売るのは元々貧しい家の女の子なので、そんなことで死にかけた者は療養所にも入れず決まった寺に投げ込まれてそこで殺されたという記録もある。
多くの記録から江戸時代は梅毒が流行っていて、大概の遊女は店に売りに出される前の幼い手伝い女の間に他のお姉さん遊女たちの膣から噴き出した膿などの処理を手伝う間に感染し免疫が出来て妊娠しづらくなる遊女もいたために、梅毒の第一期症状が治まった後の遊女は店に重宝されていたという。
膣に入れてしまえば違和感も小さくなってしまったが気になりながら、食後のお酒を持っていけと言われた部屋に入ると玄関で話をしていた男の一人が薄い浴衣を羽織っただけでこちらを見ていた。
男は思ったより男前で身体も引き締まっていて優しそうな表情をしているので安心したキキョウに小さい包みを渡してくれた。
’何ですか?‘
‘伊勢おしろいだよ’
’え?‘
‘京で手に入れたんだ’
’ありがとう…‘
‘ずっといておくれよ’
’え?‘
伊勢おしろいとは、危険な水銀を使った避妊薬だ。
お酌をしてあげているうちにキキョウは押して押されて着物を脱がされ素っ裸にされ、身体中を虫が這うような感覚を覚えているうちに我に返り思わず暴れて声をあげてしまった。
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目が覚めたときは、自分の狭い部屋にいる安心感に包まれ、本当にホッとした。