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13話

スマホのアラーム音で俺は目を覚ましアラームをとめる。

スマホを見ると6時15分と映し出されていた。

いつもならもう少し寝たいところだが、今日はそうはいかない。

中里さんと一緒に登校するという約束があるからだ。

まだ眠たい身体を起こしてベッドからおりる。

とりあえず顔を洗うために俺は1階へ向かおうとドアを開けると、パジャマ姿の風華と出くわした。

薄ピンクのパジャマに身を包んだ彼女からは、とてもいい匂いがしてきそうで、

寝起きだからだろうかいつも俺に見せる鋭い目ではなく、穏やかで思わず可愛く思えてしまった。


「あ、おにぃちゃ…じゃなくて、キモ兄」

「お、おう、おはよう風華」


さっきの穏やかさはどこへやら、前にいるのが俺だとわかったとたん、いつものような鋭い目に変わる。


「風華、昨日の話だけど…」

「ふんっ」


昨日の話をしようとしたが風華は顔を背け階段を下りて行ってしまった。

その後朝食と着替えなどを終えて学校に行く準備をした。

その間俺と風華は一言も会話をすることなく風華は母さんに「行ってきます」と言って先に学校に行ってしまった。

俺もしばらくして家を出る。


「いってきます、母さん」

「いってらっしゃい、翔くん」







待ち合わせの場所に来ると中里さんはすでに来ていて、本を愛おしそうな目をして読みながら待っていた。


「おはよう、中里さん」


俺が来たことに気づくと中里さんは顔を上げこちらに駆け寄ってくる。


「おはようございます、成宮君」

「ごめんね、待たせちゃったかな?」

「いいえ、私もさっき来たところなので」

「それならよかった、じゃあ行こうか」

「はい」


駅の改札を通ると、ちょうど俺たちが乗る電車が来たのでそれに乗り込んだ。







「中里さん、大丈夫?」

「は、はい。成宮君が守ってくれているのでなんとか」


俺たちが乗り込んだ時にはそこまでではなかったのだが、時間帯的に学生や仕事へ行く人が乗り込んできて、かなり混んできた。

今は中里さんをドア側に逃がして俺が壁になるようにしている。

俺1人の時は混んでいても気にしないのだが、今はそうはいかない。

中里さんがいるからだ。

俺は男だしそこそこ身長があるほうなので大丈夫だが、中里さんは女の子だし身長も低いのでもみくちゃにされてしまう。


「成宮君こそ大丈夫ですか?」

「うん、もうすぐ駅に着くしね」

「やっぱり成宮君は優しいですね。そんな成宮君だから私は…」


中里さんが何か言おうとしたとき、カーブで電車が揺れる。


「きゃっ!」


バランスを崩した中里さんが俺に抱き着くかたちでもたれかかってくる。

そのとき中里さんのあれが俺に押し付けられる。

(やっぱり柔らかい…じゃなくて!)


「大丈夫、中里さん?」

「は、はい、成宮君が支えてくれたので」

「それならよかった。ん?なんか顔が少し赤いけどもしかして熱でもあるんじゃ…」


俺が心配になって中里さんのおでこに手を近づけようとすると、


「だ、大丈夫です!何ともありませんから!」


そう言って中里さんは距離をとる。


「あっ、ごめんね、心配だったとはいえいきなり触ろうとして。嫌だったよね」

「いえ、別に嫌というわけでは。むしろ触ってほしいとぃぅゕ」

「え?ごめん、最後なんて?」

「い、いえ、なんでもないです。気にしないでください!」

「次は桜花高校前~桜花高校前です。お出口は左側です」

「ほら、成宮君、そろそろ着きますよ」

「そうみたいだな」


そんなやり取りをしている間に電車は目的地に到着した。

中里さんに続いて俺も電車を降りる。

駅から学校に向かに二人で並んで歩いていると中里さんが耳まで赤くなっていることに気が付いた。

さっきは気にしなくてもいいと言っていたが、やっぱり体調がよくないのかもしれない、気にかけておこうと心の中で思った。


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