↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Snowy owl~幸せを探して~  作者: 神在琉葵
惑わしの森
PR
42/120

惑わしの森13

「……だいたいはわかってるんだろ?

そう…俺はトレジャー・ハンターだ。

とはいっても、まだ駆け出しなんだけどな。

ここにお宝があると聞いてやってきたんだ。」


「トレジャー・ハンター…」


ユリウスはそう言って鼻で笑った。




「なにがおかしい?」


「いや…すまなかったな。」


「そういうあんたらは、なんでこんなとこに来たんだ?」


「それは……」


ユリウスは答えに詰まっていた。

そりゃあそうだろう。

フクロウを追って、こんな危険な森に来たなんて言えるはずもないし、言ったところで信じる奴はいないだろう。




「なんだ、言えないのか?」


ユリウスは、唇を噛み締め、俯いていた。




「じ、実は…」


「なんだ?」


「わ、私達は、フクロウを探してるんだ。」


「フクロウを…?」


「そ、そう…」


「フクロウを探しに、こんな森に来たって言うのか?

命を落とすかもしれないこんな危険な森に…?」


アランが呆れるのも無理はない。

だけど、俺は咄嗟に都合の良い嘘を思い付いていた。




「私達が探しているのはただのフクロウじゃないんだ。

そのフクロウは、私達の住む村の守り神みたいなフクロウで…

運の悪いことに、私とユリウスがフクロウの世話をしている時に、それを逃がしてしまった…

住民達は年寄りが多いし、フクロウがいなくなったら、村に不幸が訪れると信じている。

だから、なんとしてもフクロウをみつけて帰らないといけない。

村には私達の家族もいる。

フクロウを捕まえることが出来なかったら、家族もどんな目に遭うかもわからないから…」


「なんだって!?そんなことがあったのか…

それにしても、守り神だなんて、いまだにそんなことを信じてるとは、あんたら相当田舎から来たんだな。」


「え、ええ、そうなの。

深い山の中の小さな村で…でも、その代わり、山や森のことには詳しいから、この森からも絶対に出られるって自信があった…のよ。あんたと同じね。」


「なるほど…そういうことか。

でも、ここまで酷い森だとは思わなかったってわけだな。

確かに、こんなに劣悪な環境の森は滅多にないからな。

俺もびっくりしたよ。」


アランは俺の吐いた咄嗟の嘘をいとも簡単に信じてくれた。

ユリウスも、どこかほっとしたような顔つきで俺を見ていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。