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Killing Freeeeeeeeedom!!   作者: 瑞華
1/4

Prologue

高校1年生の春、入学してから2週間が経ちました。




高校に入ると部活をしない者が殆どだ。高校でどう進学するか変わっていく。工業の道へ進みたい人、農業の道に進みたい人など…高校から大学へ進学する人も多いので、学校終わったらすぐに塾に行く生徒も多い。



「何かしたいなあ」

「ん?どーした?」

「いや、放課後ってすることないなーって」

「部活やれば?」

「なんか…入りたいと思う部活がなくて…」



学校のパンフレットに部活紹介のページを開く。学校パンフレットなんて、基本外部に渡す物だから生徒の間で出回ることは少ない。今あるのは中学時代に貰ったもの。何故持っているのかと言うと、入学式の時に持っていった方がいいかなと思っていたらしく。


「小林って…何か趣味あったっけ」

「趣味?えーと…スポーツ観戦とか?」

「お前スポーツ出来なさそうだもんな」


スポーツ系、文化系の部活・同好会を見ていく。スポーツだと、バスケ…テニス…バドミントン…競泳…サッカー…が今のところ興味が持っている部活。


「あ、俺の部活も載ってる!ほら!」


松井が指を指したのはレスリング部。中学時代からレスリングをやっていたらしく、この高校に来たのはレスリングが強いからだそうだ。だけど、興味を示すことはなかった。そもそも、レスリングはあまり好きではない。見るのもやるのも。


「見に行かない?」

「いや、遠慮するよ。」

「てかさ、バドミントンやらないの?」

「あー…」

「このクラスにバドミントン部いったっけ…あ、ほら、あそこにいる本田真知さん。あの子バド部じゃなかったっけ」

「んーでも、僕はバドミントン部入らないよ。出来れば、ほかのスポーツしたくてさ…」

「じゃーレスリング来い」

「お断りします」



松井が部活着に着替え、部活に向かう。徐々に人が少なくなっていく。部活組、帰宅組と別れたか。帰宅したとしてもやる事が特にないので暇である。

文化部の方も見ていく。吹奏楽、合唱、放送、園芸…文化の方に至っては特に興味を示すのがなかった。強いて言うなら放送。中学の頃は放送部に所属していたので惹かれて入った。だが、特に見学したいとか、見てみたいとかの気持ちは一切出てこなかった。



「行ってみるか、バドミントン部」



何故松井がバドミントンと言ったのは、小学校時代にバドミントンをやっていたからだ。松井とは小中高と9年間同じ学校だった人物で、小林の事をよく知る理解者。

何故バドミントンをしないかと言うと、興味を示さないとかの問題ではなく、出来なくなったからだ。小林は小1の始めから小6の終わりまでバドミントンをしていた。中学校にもバドミントン部は存在したのだが、小学校卒業前の大会で腕を痛めてしまった。絶対安静でしばらくは運動禁止になった。

中学に入ってからは文字を書くなどの動きはできても、運動は禁止だとドクターストップが掛けられていた。当然体育の授業は殆ど見学。腕を使わないスポーツは少ないので、やれる事は精々、マラソンとか腕に負担を掛けないものだけだ。




バドミントンを行う場所は第一視聴覚室の向かい側。ミニホールみたいなもので、集会やイベントに使われる場所でもある。それがない時は大体バド部が使っている。


「失礼しまー…



「こんやろー!今のはスマッシュじゃなくて、ドロップ!!基礎打ち忘れたかァ!!!貴様!!!」

「うるせーよ!!ミスっただけだろーが!!そんな事でキレるんじゃねーよ!」


ヤンキーっぽい女の子とデカイ男が言い争っているのを見て、ドアを閉めようかと思ったぐらい場違い感があった。

この2人以外も怖そうな人が多い…いや、そうでもない。割と普通な人もいる。同じクラスの本多さんもいるし、人文学科の主席である天王洲さんもいる。小林にとっては知っている人物だが、向こうにとっては知らない人物でもある。


「ん?新入部員か??」


やってきたのは部活の顧問であろう、教師。見たことない人だが…とりあえずタバコの臭いが酷い。


「見学なら、ほらステージの上に椅子があるだろ?あそこから見ておけ」

「あ、ありがとうございます…」


あの2人はまだ言い争っているが、皆それにツッコミはないのだろうか。顧問も周りの皆も先輩も。


「交代―ほら、お前らいい加減にしろ。見学者が引いてるだろ」


「すみません…」「すまん…」


言い争っていた2人は渋々と隣のコートに移る。それにしても、ここ部屋はバドの環境にあまり向いてない気がする。狭い天井に1コートが体育館のと比べて、一回り狭い。そして3コートしかないのか、基礎打ちを半コートで行っている。


「アンタ、名前は?」

「え、あと…小林湧水こばやしゆうすいです…」


顧問から名前を聞かれ、驚愕しながら答える。何しろ見た目から怖そうな人だ。怯えるのも無理ない気がする。

「俺の名前は比嘉野幸也ひがのゆきや。 理数科2-2の副担任を受け持っている。教科は英語。

いやーごめんねーうちのバド部はあんな感じだから。でも、根はいい子だから」

メンバーが変わったのか、それとも比嘉野先生の影響か、先ほどの2人も大人しくなっている。


「比嘉野先生って、理数科の先生だったんですね…」

「見えないだろ?まーこれでも帰国子女だから。き・こ・く・し・じょ」

「に、2回も言わなくても大丈夫です…」

「気にすんな、ところで見学に来たんだろ?入る気ある?」


比嘉野先生はタバコを吸い、入部届けを見せる。この人絶対ヘビースモーカーだ。普通じゃない臭いがする。

「あ、一応貰います…」

「希望者は大歓迎だ!是非入ってくれ!!」


小林の肩を叩き、タイマーを操作する。すると、1人先輩らしい人物が月島先生の元に駆け寄る。


「先生、次でオールフリーがラストになりそうなんですが…」

「時間もあんまりないし、片付けと行こうか。島田、次が終わったらすぐに指示してくれ」

「了解です。」


島田と呼ばれる人はすぐに定位置に戻る。タイマーが鳴った後、瞬時に行動し、打ち始める。皆集中して打ち続ける。そしてまた鳴ると、島田はすぐに「片付け!」と叫ぶ。部員は一斉に色々な物を直す。コート、ネット、シャトル、モップ掛け…全てテキパキと仕事を行う。1年生も慣れた様子でテキパキと仕事をこなす。仕事が全部終わると比嘉野先生の前に並ぶ。


「今日の練習は…まず、類家と氷室がよくなかったな。あの位のことでそんなにキレんな。あとは声だな。出してないやつがたくさんいるから、次からは気をつけような。

あと…明日はいつもどおりだ。時間に間に合うように。」


比嘉野先生の話が終わり、島田が挨拶をする。


「気を付け!ありがとうございました!」

「「「「「ありがとうございました!!!!」」」」」


解散し、ステージに置いてある荷物を取りに来る。小林は椅子を元の場所に戻し、教室に戻る。


「(見学はしてみたけど…あーいうヤンキーそうな人たちって苦手なんだよな…)」


比嘉野先生に貰った入部届けを見ながら考える。教室に戻ると部活した後だろうと思われる臭いが充満していた。


「お、小林お疲れ。どうだった?」

「あー…なんかヤンキーそうな人が多くて怖かったよ。」

「お前、昔からそういう人苦手だよな。帰ろーぜ。」


松井は既に準備を済ませている。部活が終わった後は制服に着替えて、制服で帰ることなどの制限はないので普通に部活着姿。


「おう。待ってて。すぐ終わらせるから。」


貰ったプリントをファイルの中に入れる。バドミントン部…どうしようかな。

ファイルを鞄にいれ、帰宅をする。まずは親に相談だ。部活に入るには費用も必要だから、親には要相談だ。




初めまして!瑞華と言います。初投稿である『Killing Freeeeeeeeedom!! 』はタイトルの通り、自由な作品です。ジャンルが色々混ざっていて、カオス状態ですw

Killと言うのは一般的には殺すなどの意味がありますが、”スマッシュをする”の意味としても使われます。直訳すると、『殺すことは自由!』となりますが、決してそういうものではありませんので;

本作品は“R15指定”と書いてありますが、正直言います。指定するほど過激ではありません。もう一度いいます。指定するほどのレベルではありません。

1話1話はほぼ全部と言っていいほどほのぼのしてます。たまーに危ない描写があるだけです。

なので、全年齢対象?なのかな??是非色々な方に読んで欲しいです。

どうぞ、よろしくお願いします✽

追記:誰だよ月島 比嘉野先生の名前に間違えがありましたので急遽直させていただきました。

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