魔女っ子、村死す
王都で色々過ごした。
馬車で村に帰っている途中。
「うん? 村の方から煙が上がってるぞ」
御者がそう言うと、あたしたちも確認する。
遠くで黒い煙が上がっているのが見えた。
「え、火災?」
「わかりません。近くまで行かないと......できるだけ早く村へ向かってください」
「はいよ!」
御者は馬を鞭打って急がせた。
◇
「酷い。一体何がおこったん?」
村に到着すると、村か丸焦げになっていた。
家という家はすべて木炭となっている。
「村人たちは? 助けないと」
ロゼッタはボロボロとなった民家に足を踏み入れようと近づいた。
「ちょっと待って!」
あたしは急いでロゼッタを止めた。
「アカリ。止めないでください。早くみんなを助けないと......」
「あたしが瓦礫を全部消し去るから待って。そっちの方がロゼッタも安全やし早い」
あたしはミラクルモードに変身。
【プリカルステッキ】を振って、瓦礫を全て消し去った。
すると、辺り一面、焼け野原だけが残り。
さっきまで瓦礫の下敷きだったであろう人たちがあちこちに横たわってるのが見えた。
あたしとロゼッタはそのうちの一人に急いで近づいた。
「ユキちゃん! しっかりして!」
ユキちゃんは全身煤だらけになっている。
宝物のペンダントを握りしめて、眠っている。
ロゼッタは俯く。
あたしはその理由がわかった。
「うそ......やんな?」
ロゼッタは嗚咽を零し、泣き出した。
「亡く......なってます」
◇
生存者を探したけど誰一人として生きていなかった。
「なんでや。なんでこんなことになったんや」
あたしは怒鳴り散らしてしまう。
ロゼッタは俯きながら何も答えない。
さっきからずっと黙ってたポコリンが口を開いた。
「この黒い炎は極悪王者ワルキングの幹部が使う炎に似てるポコ......」
するとロゼッタがポコリンに続いて呟くように言う。
「炎の魔人。転生者トコヤミの炎です。アカリを......村の人を殺したのはやつです」
「やっぱりそうか。トコヤミのやつもこちらに来ていたかポコ」
「ポコリンは知ってる人なん?」
「アカリには言えないポコ」
「そんな勿体ぶってる場合ちゃうやろ!」
「絶対に言えないポコ! 言ってまた思い出したら......今度は記憶だけじゃすまないポコ!」
「なあ、ときどき考えることあったんやけど、あたしって魔法のペナルティを受けてるんじゃない? 何か大きなことをやろうとして、そのペナルティを受けて記憶を失ってるんちゃうと思ったりすることがあったんよ」
「それは......」
やっぱりそうなんやな。




