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魔女っ子、都会

 あたしたちが乗った馬車は、朝には王都に着いた。


 王都の大広場。朝からバザールをしているたくさんの人で賑わい。野菜やお肉の匂いが充満している。

 あたしの目の前に聳え立つ建物はウキョルンパ教団本部。


「それじゃあ、用事が終わり次第私も合流します」


 ロゼッタはそういうとウキョルンパ教団本部の中に入っていった。


 と、思ったら一分も経たないうちにすぐに出てきた。


「えっ、もう終わったん!? はやっ」


「いえ、それが......」


 ロゼッタの後ろのもう一人見知らぬ人物がいた。


「はじめまして。わたくし、聖女エルリルと言います」


 聖女エルリルは丁寧に挨拶してきた。


「あ、こちらこそはじめまして。アカリです。こっちのウサギはポコリンです」


「ポコポーコ」


 ポコリンは動物らしく振舞った。

 


  ◇


 エルリルさんに連れられて、あたしもウキョルンパ教団にお邪魔していた。

 ロゼッタに用事があるはずなのに、雑に用事を伝え、早々に追い出されてしまった。

 そして、なぜかあたしがエルリルさんと二人っきりで話しているという状況。


 これ、なんかちゃうくない??


「突然ごめんなさいね。娘のロゼッタが友達をお連れしてると聞いたので声をかけさせてもらったの」


 突然、聞き逃せない発言。


「ええっ! エルリルさんはロゼッタのお母さんなん!」


「そんなことはどうでもいいの。あなた本当にあの子によく似ているわね。」


 エルリルさんは顔色一つ変えず淡白にそう言った。

 え、どうでもいいって? あたしは知りたかったのに。


「あの子?」


「アカリ」


「それって亡くなったっていう......その子ってどんな子だったんですか

?」


「ええ。炎の魔人という転生者に殺されたロゼッタの親友よ。もう三年前になるかしら」


「殺された......て」


「あなたはそのアカリにそっくり。見た目も声も......どうしてかしらね」


「そんなにあたしとアカリが似てるん?」


「それはもう。まるで死んだ人間が生き返ったんじゃないかと思うほどに」


「死んだ人間が生き返るとか、そんなことってあり得るん?」


「水魔法-(マイナス)属性の極大魔法にそんな魔法があった気もしますが。まあ人間が扱える代物ではないわね」


「死んだ人間を生き返らすのは、魔法でも難しいんやな」


「ええ。仮に出来たとしても許される行為ではないわね。人の命を弄ぶようなことを神が許すわけがないですもの」



  ◇


 あたしが建物から出ると、ロゼッタは急いであたしの側に寄ってきた。


「大丈夫でしたか? その......聖女エルリル様はなにか仰られていましたか?」


「ううん。なにも」


「なあ、あの人がロゼッタのお母さんなん?」


「......はい。黙っててごめんなさい」


「いや、いいんやで。無理に喋る必要ないからな」


「うん。ありがとう」



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