なろうの女神は悪魔
2020-05-17 23:50 書き出し部分が消滅してることに気がついたので若干加筆。
元何書いてたか思い出せない……。
「貴方は死にました」
こじんまりとした部屋。その世界で女神は男に語りかける。
「私は貴方の魂の案内人です」
「痛いこと言ってないで俺を開放しろ」
「酷い扱いじゃない……私は女神よ。あなたは転生するの。まぁ、強くてニューゲームってやつね」
「なるほど分かった」
「え、何よその物分りの良さは。気持ち悪いじゃない……」
「異世界転生物のラノベで予習はしてきたからな。俺を最強にしてくれ!」
「いろいろ納得は行かないど……汝の願いを聞き届けましょう。ただし、あなたが堕落した場合あなたの魂を貰い受け永遠の苦しみを味わってもらいます」
そうして男は転生をした。
男は貰った最強の力を振りかざし、時に街を救い、時に盗賊団を壊滅させ、気に食わない国を乗っ取った。
男は一国の王となり、それなりの善政を敷いていた。
不正を働く悪徳貴族を王自ら成敗し、王自ら前線で戦い他国からの侵略を退け、そして寿命を迎えて死んで行った。
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男はまた白い空間で紫色の髪の美少女と出会う。
「おかえりなさい、あなたは二度目の人生を送り、ここへ帰ってきました」
「ここか、また転生させてくれるのか?」
「いいえ、これからは精算の時間です。あなたにさし上げた最強の力のお代を払ってもらいます」
「お代?」
「えぇ、代金、対価にあなたの堕落した魂を貰い受けましょう」
「俺は堕落なんてしてないだろうが!悪いやつを倒し、人々を助け、善政を敷いてきた!」
男は声を荒げ反論する。
しかし美少女はさも自分の思い通りに事が進みすぎて堪らないと言ったような嬉しそうな顔を浮かべる。
「あなたが救った街、あれらは壊滅しました」
「は?」
「あなた、救ったあと何かしました?村人たちは前回大丈夫だったから、何も被害が起きなかったからと武力や街の壁の整備を怠りました。その結果魔物たちの進撃に
男が呆然と聞く中、美少女は淡々と続ける。
「あなたが善政を敷いていた国ですが、今は汚職にまみれて中から蝕まれ、外部から他国や魔物の進行を受け酷い有様です。あなた1人が抑止力となって防いでいたわ>
「す、全て俺が悪いわけじゃないだろう!それに悪いことをしたから堕落した、魂を取るっていうのか!」
「別に悪いことをしたからって訳では無いですよ?あなた、努力しましたか?最強だからといって努力もせず欲しいものを手に入れてきませんでしたか?それが堕落だ
「女神が与えた力じゃないか!勝手に与えておいて何なんだその言い草は!」
「私、悪魔ですから」
「は?」
「私は悪魔、女神共から人間の魂を掠めとって堕落させているの。悪魔は天使や女神のフリして近寄ってくるから気をつけなきゃダメよ?もう遅いけど」