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続々と流れ出てくる人だかりを避け、教会の中に入ると見知った顔の男がいた。


男にしては長い髪は女ウケが悪いと世間一般に言われるのだが、彼の気持ち悪いほどまでに整った顔の顎の位置まで伸ばした髪がその魅力を引き立てている。


そんな彼がこちらに気づくと驚きの表情で駆け寄ってきた。


「茜・・・!?どうしてliveに・・・」


「まぁ・・・色々あってね。僕もliveをプレイできようになったよ、秀。さっきはごめん。」


「今、余計な勘繰りはしないでおくが明日の講義の時にはちゃんと説明しろよな・・・」


安堵の表情を浮かべる秀

彼の装備と相まって男ながら美しいと思えてしまう。


「ところで、その装備は・・・?初期ステータスとかどうなった?」


「それより先にシステムのことについて知っておいた方がいいぜ。なんせこのliveは特殊過ぎて今までのゲームと同じようにはいかないからな。」


そう言いながら秀は僕の背中に回り、教会奥にある女神像のところまで押し進めた。


「・・・ステータス自動配分、スキル熟練度性カンストなし、ジョブ機能なし、キャラ性能は固有スキルに大きく依存する。って」


「なぁ!固有スキルに依存するってすごいよな!しかも現実世界を考慮した初期値・・・今まで現実世界でも頑張ってきてよかったぜ!!!」


最後の固有スキルに大きな違和感を感じて秀に尋ねようとすると、彼は興奮気味に僕の言葉を遮る。


「・・・秀のステータス見せてくれないか?」


満遍なく事を為す秀のステータスは恐らく僕と同じような初期値なのだろうが、一抹の不安を拭えずにおそるおそる質問した。


「あぁ、いいぜ。フレンドとして承認されるとリストから閲覧することができるんだ」


まるでチュートリアルを終えていない初心者に優しく教えるようにフレンド申請を行う。

・・・インスタンスメッセージか。


「そういや思考発声がボイスチャット搭載だなんてさっき初めて知ったよ。

パッケージをインストールしている間にpencilで声の波紋を登録っていう機能が新たに加わっててさ。

そのおかげでより没入感を感じられるっていうさぁ・・・!」


「あはは・・・」


僕は仮死状態でここにいる(らしい)からどちらでもいいんだけど、他のユーザーとも音声でやり取りできるならそれは好都合だ。


そんなことを言っている間に両者のフレンド登録が完了した。


「秀のユーザーネームは《syu》、やっぱりそのままか」


僕、茜のユーザーネームは秀と同じく《akane》とそのままだった。

二人とも幼いころから両親の影響でネットゲームをやっていた為、別の名前などという思慮はなかった。


「「!!」」


《syu》のユーザーネームの下に綺麗に羅列されているステータスを見て目を疑った。

同時に秀もその面構えには相応しくない口をポカンと開けたまま数字を目で追っている。


・・・いや心の奥底の方ではこんな結果になることは想像がついていたけれど。


「あまりにステータス差がありすぎる・・・」


《syu》

【HP:120・MP30・A40・B40・S40】

【スキル:剣技・魔術・指揮】

【固有スキル:英雄】


スキル、固有スキルともに初期から存在している。


恐る恐る固有スキルの欄をタップする。


【英雄:プレイヤーの信念によりLvup時のステータスの増加量が大きく変化する】


「信念・・・?」


確かにpencilは脳波を読み取るが・・・

そんなあやふやなものを数値化してステータスに還元できるのか。

それともこのゲーム内での行いが信念とやらに影響してくるのか。


そんなことはいずれわかるにしても、現段階で判明していることは秀が圧倒的なまでにチート性能を有しているということだ。


「ここまで差をつけるのかよ・・・」


「秀はやっぱりすごい数値だな、思ってた通りだよ。」


まぁここまで差が開いていると何故か心がさわやかな気分になる・・・気がする。


しかし、秀の表情は曇ったまま、確信を突く一言を言ってのけた。


「茜、お前のステータス、スキル、固有スキルが異常なだけだ。俺は固有スキルを除いては平均よりさほど変わらない。」


そういって秀は三本の指を立てた。


「ABS、全ユーザーそれぞれ平均が30付近になるようになっている。スキルは少なくても1つ以上、固有スキルは皆に1つずつ確定で配分されている。」


《live史上最弱の男》、そんな二つ名が定着するのも時間の問題であった。


思うがままに一日書きなぐったものを投稿しているだけなので設定云々むちゃくちゃです

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