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作者: 甘異愚実

今日は生憎の雨。でも、私の心は晴天のような明るい気分。なぜなら今日は、カレの誕生日。こっそりカレの家に忍び込んで、ご飯を作ってあげるの。ステキでしょ?

食材は昨日買ってカレの家に置いてあるから、カレが家を出たタイミングで家を出るだけ。と言っても、カレの家は私のうちの目の前なんだけどね。

カレとは3つ上で、とってもかっこいいの。2年前に引っ越しの挨拶で家に来た時に一目惚れしちゃった。あ〜、早く会いたいなあ…。


…!いっけなーい!私としたことがうたた寝してたわ、もう一時間も経ってる。急がなきゃ!

服を選んで、メイクして、髪を整えて…よし!

「いってきまーす!」

誰も家にいないけど、いつも元気よく出発の挨拶をするの。そうした方が明るくなれるから!

今日は気分がいいからスキップしちゃうの!すぐそこだから誰にも見られないよね!…って、最悪、水溜り踏んじゃった…でもそんな時のためにちゃんとタオルを持ってあるのだ!階段の前で、ちゃんと靴を履いて…と。よし!

私のカレは、アパート暮らしなの。2階の一番奥の部屋。床が濡れてるとバレちゃうから入念に…。

あれ?鍵が変わってる〜。もう、言ってくれればいいのに!何回もあったからピッキングの仕方覚えちゃったよ〜、ホント困っちゃう。


よし、鍵も空いたし早速…。

「おじゃましまーす」

一応小さい声で。こっそりやってる雰囲気出るでしょ?…ってあれ?なんかいつもと違う雰囲気がするな。

これもしかして…女物の靴じゃない、なにこれ!

ふざけないでよ。こればかりはちょっと怒れちゃうな。それにこの甘い匂い…。まさか。そこに。女が。



「ただいま〜」

と言った瞬間、不快な臭いといつもとは違う、異様な雰囲気に戸惑っていた。

「あっ…おかえり…なさい…」

その声でその戸惑いは恐怖に変わる。

そこにいたのは家の前に住んでいる女の人だ。顔は一度しか合わせたことがない。でも、僕はこの人のことをものすごく知っている。大きな胸の下に隠れたホクロがあることも、トイレに行く回数も寝る時間も僕のことを彼氏だと思っていることもなんでも知っている。

だってこいつは、毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日。

僕が帰ると写真と日記。たまに料理や髪の毛、下着なんかが机の上に置いてある。何度鍵を変えても毎日必ず置いてあった。でも、そんなことはもうどうでもよかったんだ。

ーなぜこいつは今、僕の部屋に"いる"のか。そしてこの不快な臭いは何なのか。

この二つの疑問が頭に浮かんだ。

そしてその両方の疑問が、彼女が僕の前に現れた時に吹き飛んだ。そして彼女はこう言った。


「あ…貴方が浮気…し…てたから…"お肉"を使うことにしました…。き、今日は…誕生会のつもりだったんですけど…反省会…ですよ」

お久しぶりです、初めまして。甘異です。

全然書く暇あったんですけどね、パワーがなくて…。

ということで今回の話、どうでしたか。

わかりました?この子、クソ根暗の女の子なんですよ。本当は明るくないけど明るく振舞ってる感じでてましたかね。

結構いい話だったのではないでしょうか。私は好きです。ではまた次回。

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― 新着の感想 ―
[良い点] きちがいこわい。 [気になる点] 男性が嗅ぎ取った臭いについてはもう少し描写されていた方が後の展開への説得力があったのではないかと思いました。 [一言] 日記の中身や経過をもう少し見てみた…
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