幕間 鏡の男とルーフェスト2
デートから帰宅した夜、ルーフェストは鏡の前に立っていた。
鏡に映るルーフェストの頬には赤い紅葉のような跡がある。先程露天風呂で悪ふざけが過ぎ、朱奈にビンタされた後だ。
暫くすると、鏡はフードを被った男を映した。
「ん?その頬はどうした」
「ああ、これはさっき…」
ルーフェストは、今日のデートについて鏡の男に話した。
鏡の男はみるみる殺気立っていく。
「貴様、朱奈になにやってるんだ‼︎」
「いやぁー確かに悪ふざけが過ぎたかなーと思ってるよ。でも、裸の女性が事故とはいえ覆い被さってきたら…ヤバイよね。本当に抱きつくだけで済んで良かったよーはははっ‼︎」
ルーフェストは、全然反省していないようだ。
「貴様はきちんと反省しろ‼︎」
「反省はしてるよー。でも君だって女性とあんな状態になったらヤバイでしょー」
「僕は大丈夫だ」
「相手が朱奈でも?」
「………朱奈でもだ‼︎」
「今、間があったよね。朱奈だったらヤバイよねー。まあ、オレは逆に朱奈だから抱きしめるだけで済んだかな」
「はっ?」
「どうでもいい相手なら、相手が望むのなら抱ける。でも、大切な人になるとそうはいかないね」
「貴様…本当にクズだな」
「ひどっ‼︎前は来る者拒まずだったけど、今は違うから‼︎」
「いつか刺されるぞ」
こうして本日の夜の定例男子会は幕を閉じた。
次はやっと魔法学校に入学です。