カレンダーめくり
「もう今月も終わりなのか」
日付カレンダーをめくる度に私はため息をつく。
一日一日楽しく生きようと決め、日課として
自分が始めたのに、もうめくる度に嫌な気持ちになる。
ある日の事、いつものようにカレンダーをめくり、ゴミ箱へ捨てようとすると、
娘が近付いてきて、
「紙を捨てたらもったいないよ。捨てるならちょうだい」と言い、
紙を取り、裏に色鉛筆で絵を描き始めた。
「そう言えば、今月は小学校で資源を大切にしようって取り組んでいたな」
私はその一針を忘れていた事に反省するとともに、
もしかしたらと次の日も同じように紙を捨てようとしたら、
「麻友がその紙もらうの。捨てちゃだめ」と娘が言ってきた。
私のカレンダーめくりは、今月は楽しくなりそうだ。




