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それぞれの戦い

僕たちは今、塔の元へと向かっている。


改めて肉眼で見ると、とても大きかった。そこらへんにある高層ビルを軽々と、越えている。


「バリアーの様なものがあるって、聞いたけどどうする気?」


昌子先輩が後ろ向きで走りながら、皆に聞いてきた。


「もちろん、正面突破ぶっ壊す!」


来栖先輩が片手を突き上げながら言った。


皆も、そう考えていた。変な小細工してるより、一刻も早くミチを救いたい。


「そんじゃあ、速攻でいくぞ!風飛!」


来栖先輩は丁度良く足に風を発生させて、空中を走った。


それに習って皆がやっていくが、僕はできないので、森の中を全速力で駆け抜けた。



△▼△



集まってる警官達の注意を無視して、バリアーに向かって、全員が魔術をはなつ。


「『炎黒大月』!!」


来栖先輩から、三日月の赤黒い炎が放たれる。


「雷神トール!!」


昌子先輩は最上位魔術の召喚を使い、昌子先輩の後ろに現れたトールの化身の力を借りて、最大級の雷を放った。


しかし、その二つはバリアーに当たることなく素通りした。


そして、来栖先輩と昌子先輩も、バリアーに当たることなく入れた。


僕と雫ちゃん、龍地君もだった。


バリアの中では周りの音が完全に遮断されていたので、警察の注意も聞こえない。


無数の雄叫びと共に、塔の中から色々の形をした黒魔生物が襲いかかってきた。


「ここは、任せろ。行け」


龍地君がそう言うと、互いに視線を合わせ、頷いた。


塔の中へ入ると、悠々と椅子に座っている進藤がいた。


「お前達が来てくれて良かったよ。ミチが寂しそうだったんだ」

「ふざけたこと言うなっ!!」

「あまりかっかするな、宗。軽く、話をしよう。お前達を呼んだ理由だ。俺は実験のために何百人もの人々を殺してきて、ミチもその一人だった。しかし俺が初めて成功した人体改造したものであり、魔力を無限に生み出す装置として作った」

「絶対、お前を殺す!!黒色『シャドー』!」

「やれやれ、落ち着いて話もできないのか。闇剣。…………来ないのか?」


僕は黒色のクレヨンを地面に投げて、踏み砕いた。


「感情には流されない。……でも、後で殺すからな」


雫ちゃんは、少し嬉しそうだった。


「つまらないが、まぁいい。……その後ミチは失敗だと分かった。元は自然に、無限に生み出すはずだったが、ミチは空っぽのままだった。だから、記憶を消して捨てた後に、宗と出会い、ミチは変わった。それを見て、俺はミチを追い始めると、ある法則が出された。それはミチ自身のプラスの感情になった時、または感情が激しく揺れたとき、膨大な魔力を生み出すことだ。俺は追い続け、ミチが膨大な魔力を持ったあの日、俺は捕まえた」

「ずっと僕達を監視していたのか」

「少し違うな。俺はミチだけを監視していた。そんなことはどうでもいい。しかし、お前達と離したら魔力が生み出されるどころか、減ってる。だから君達を呼んだ。ミチの前でお前達を殺したら、感情が激しく揺れると思ってね。よし、話はこの辺で終わりだ」


すると、進藤は横にあった扉を開けて入っていった。


その代わりに上から黒い巨大なスライムが現れ、タコの様に変形した。


「ここはお前ら二人に任せていいか!?」


来栖先輩が雫ちゃんと昌子先輩に、アイコンタクトをする。


「分かったわよ!絶対勝ってきてね!」

「分かりました」


僕と来栖先輩はタコの八本の手を避けながら、扉を突き破った。


目の前に広がったのは宇宙だった。


闇の中にポツポツと小さな光が無数にあった。


高さはどれくらいか、奥行きはどれくらいか、なんて分からないほど広かった。


「まさか、あのタコをショートカットするとは」

「まぁな!早くミチちゃんを、助けないと行けないからな!火悪魔との契約『イフリート』!最初から本気でいくぜ!!」


目が赤くなり、炎が赤黒くなる。


来栖先輩が進藤に襲いかかり、無数の斬撃を放っていく。


進藤先生は闇極刀で軽くいなしていた。


僕は星の中でも一段と光っている、物へと走り出した。




○●○




進藤先生、両親が死んで孤独に煽られて、俺が荒れていた高校一年生の頃、周りの先生がやらない、体罰を校舎裏で俺にやってきた。


俺はその拳に助けられた。


進藤先生、言ったよな。「来栖が死にたいと思えなくなる様な、痛くて重い拳を何度もぶつけてやる」って。


喧嘩で負け無しの俺だったのに、あっさり負けて殴られ放題だった。


最初は先生としてグズなんじゃねぇかと思ったけど、先生は一人の人間として接してくれたんだよな。いいや、いなくて寂しかった、父親の代わりのように接してくれた。


「なのにっ!!なんで!!こんなことをしてるんですかっ!!!進藤先生!!」

「お前は知らなくていいよ」


髪を掴まれて、顔面に膝を入れられ、そのまま肩を斬られた。


「進藤先生、あなたを止める事はできませんか?」

「あぁ、できない」

「俺が先生に、重くて痛い拳を当ててもですか?」

「あぁ」

「分かりました。……俺の全力で進藤、お前を倒すっ!!」

「来てみろ」



○●○



「昌子お姉さん。あのタコどうやって、倒す?」

「えー、雫がやってよ。あのタコめっちゃヌメヌメしてそうだもん」

「気持ち悪いのは、私も同じ」

「お姉ちゃんの言うことは聞きなさい!」

「妹のお願いは聞くもんだよ」


二人が口論してる間に、一本のタコの足が割り込もうとした。


「「火極拳!黙ってて!!」」


二人は同時に殴り、一本の足は燃え上がった。


「さっさとこんなタコ、焼きダコにしよう!雫!」

「意見が合った」



○●○



数分走ると、光はより一層強くなり、何が光っているのか分かった。


「ミチ」


浮かんでいるカプセルの中に、色々な管が繋がれたミチがいた。


「今助けるからな。黒色『シャドー』」


刀に変えて、カプセルを切り刻んだ。


『よくもアタシを起こしてくれたわね』

「……え」


腹にミチの拳が深々と刺さった。


「がはっ」


血が口から出る。髪を掴まれ、顔を近づけてくる。


『あー、はいはい。お姫様助けてハッピーエンドたと思った?バーーカ』


腹に蹴りを入れられながら、吹っ飛ばされた。


手に魔力を込めて、空中に地面があるよう想像して、手でブレーキをかける。


「嘘だよね……。……ミチ」

『いやいや、聞かなくても分かるよね?』


いつの間にか、前に立っていたミチが、顎にアッパーをした。すぐさま胸ぐらを片手で掴み、もう一方の手のひらで僕の顔を覆う。


『私を楽しませてね、宗くん』


笑顔を見せると、急速に黒い光が手のひらに集まり、黒い光線が一気に放たれた。


塔に来るときに作っておいた、『スカイ』で黒い光線を屈折させたが、すぐに円は壊れた。しかしその少しの間にミチから距離をとれた。


『戦う気ねぇのかよ。それなら死ねよ』


ミチの周りに、ビー玉ぐらいの黒い玉が数百個現れた。


その玉が一気に、ものすごいスピードで襲ってきた。


「くそっ!黒色『シャドー』!光色『シャイン』!」


二刀流で、致命傷にくるビー玉を優先的に倒した。


『シャドー』と『シャイン』で黒い玉を、火花散らせながら叩き落とした。


『あっははははは!!穴だらけになってんじゃねぇか』


致命傷を避けても、数が多すぎる。


「ミチ!戻ってきてくれ!!」

『だぁかぁらぁ!お前の知ってるミチは、死んだんだよ!!…………っち。死ねよ』


ミチは一本の黒い槍を作り出した。


禍々しい黒色、黒に黒を重ねた闇のような黒。


『終わりだぁ!』




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