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部員達の日常。バラのフィルターと富美子の馴れ初め

ふふふ…。遅れながらも投稿だー!作者の書いてる【やっちまったよ…。】や【永井さん所】のネタ混ぜ。でもなるべくこの作品だけでも楽しめるようにしたいです。


で、物語が進んで来たらいつかはガッツリ絡ませたいなー…。なんてね?それではお楽しみ下さい!!


宣伝。活動報告では【やっちまったよ…。】の小ネタもやってるから良かったら見てね?

クラス・7つ星



「んしょ…、んしょ…」


機材の入った荷物を両手に抱えて階段を上がる。


「炉鍛治~。そんなに持つの辛いなら教師呼べよー」


階段を降りてきた同じ7つ星の男子生徒の一人に言われる。


「うん…そう、だね…」


一見優しく見えるが自ら手伝うのではなく人任せにしている事を希久哉は理解している。



男子生徒はそのまま希久哉を見ずに降りていった。


(やっぱり居心地悪いな…)


「はあ…」

ため息を吐くが急に荷物が軽くなる。


「よっと!どうしたんだため息なんか吐いて?」


律輝が荷物を持って横にいた。


「え、重いよ!」


焦って顔が真っ赤になっている。

「いいんだよ!無理すんなって!」


「あ、ありがとう!」


二人がニコニコと笑っている。


のを、「ハアハア、こ、これはなかなかたまりませんなぁ。…BLのネタにしなければ!あ、お師匠様に写真撮って渡して媚びを売ろう」


けがれた目(本人曰わくBLフィルター)で美しき友情を台無しにする女あり。

震える手でカメラのシャッターを押そうとする。


バシッ!

「あうっ!」


カシャン!

「あ、カメラ…」


「あんた鼻血垂れ流しながら何やってんのよ!?」


「佳奈実…!いいじゃない!チート君と冴えない少年の絡み…。勿論チート君が攻めで冴えない少年が受けなんだけど、途中リバースになるのも捨てがたい!ああでも私の好みは50代半ばな素敵な仁丹の匂うダンディーなおじさま…、そう私の好きな人は教頭先生だったのよ!ならばノーマルにおじさまとおじさまに恋する少女を書かないと!!」


心のシャウトを語る。


ブシュウウウ!


鼻血噴射率フィーバー!


ポタタ、ポタポタ…

床を血染めにしながらニヘニヘと笑っている。


「ちょっと!正気に戻りなさい!聞いてて気持ち悪いだけだから!後、保健室行くわよ!」


若干、引き気味な様子の佳奈実が悪態を吐きながらも心配している。


「うう…、うふふ。教頭先生好きです…よ」


ふらふら~…、


ぱたり、 べしゃ。


不気味な一言を薄ら笑いを浮かべながら吐くと床に滴っている血溜まりに倒れ込む。


「あ…。た、担架ー!!誰か担架をー!」


「どうしたんだ!?」


佳奈実の叫びを聞いてアリウスが飛んで来る。


「あ、あああ、アリウス!た、担架!担架持ってきて!!」


「何があったんだ!?なんで砌が血の海に倒れているんだ!?」



「理由はしょうもないけどとにかく保健室に連れて行かなきゃ!」




バタバタ!



「なにがあったんだ?」


「なん、だろう…」


彼らは知らない。自分たちを薔薇が咲いた風景で見られ、挙げ句、自滅した女が居ることを知らず二人は工具室に荷物を置きに行く。




クラス・5つ星



本を見てにんまりと笑っている富美子さん。

「ふふ、やっと新作が届いたから図書委員なのを良いことに借りちゃった♪職権乱用かしら?」


ペラペラと真新しいページをめくる。


「う~ん!部室であったかいお茶と一緒にゆっくり読も♪」


ドダダダダダッ!!


廊下をけたたましく走る音がする。


(あ、グッバイ。私の安らぎの時間…)


バンッ!!


教室の戸を思いっきり開ける青年がいる。


「フミー!!!愛してるよー!!」

「ははは……」

ぐったりしている富美子さん。


「あれ?なあ~、フミ~聞いてるか~?」


ゆさゆさと富美子の肩を揺する青年の名は、


葛之葉 陸斗


17歳

4月17日生まれ

O型


クラス5星


サッカー部所属


図書委員に所属


富美子曰いわく、爆走する暴走列車型の猪突猛進ワンコにして激しい独占欲の塊。(なお、現在は姉(の拳)によって多少修正されている)


「放課後さ、時間開いてんなら俺の家来ねえ?ネエちゃん今日来るけど?」

思ったより反応が良くないため、ご機嫌取りを始める。


「え!?行く行く!!明日香さんが来るなら行く!」今までの疲労で疲れきった顔とは違い、明るく年相応の少女の顔になる。


「フミ~…。俺とネエちゃんのどっちが大事なの~…?」

女々しい態度で構ってアピールをする。


「もちろん明日香さん決まってるでしょ?」

グサッ!!

陸斗は精神にクリティカルダメージを受けた!


「いくらなんでも酷いよ…。今日フミが来たら膝枕して貰って耳掻きして欲しかったのに…。フミは俺の事好きじゃ無かったの?告白の返事はその場しのぎの嘘だったの?そんなの許さないからね?絶対にフミを離したりするも…」


「だあああっ!!うるっさい!!バカリク!あんたのその重たさで一年前の私が我慢に我慢を重ねた結果、血を吐いて救急車に運ばれて、挙げ句の果てに病院で検査したら胃が穴だらけになってたのよ!?」


実はハムスターメンタルの持ち主である富美子さん。


※ハムスターはあんまり構い過ぎるとストレスを感じ、具合が悪くなったり、飼い主を噛んだりするため節度を持って触れ合おうね!


「うっ…、あの時はごめん…。だけどっ!!血を吐いたフミを心配して近寄ったらフミ、俺に渾身のアッパー放ったじゃないか!!あれの所為であばら骨折ったんだからね!?」


一年前、陸斗の猛アプローチの所為で精神的に参っていた富美子さんは(親に内緒でノイローゼのカウンセリングを受けたり、精神安定剤を飲んでみたり、かじった程度の催眠術を使って自分に暗示を掛けてみたり…、とにかくこの頃は当時の陸斗のアプローチが度を過ぎたためストレスが溜まって挫傷していた)ある日ついに、心労の限界が来てしまい、陸斗のアプローチ中に吐血。それを心配して来た諸悪の根源(陸斗)を目の前にし、今までに積もり積もったどうしようもなく行き場の無かった鬱憤が爆発。

陸斗の腹目掛けて火事場の馬鹿力を見せ、今までの怒りで倍増したアッパーをボロボロと泣きながら放ち、陸斗を宙に飛ばした。


結果、富美子は渾身の力を奮った為、体力を使い切り、その後すぐに二度目の吐血。血を吐いた後は地面にぶっ倒れ、救急搬送。治療の為、入院す。

陸斗は富美子のアッパーを喰らった時にあばら骨を何本か折り、宙にぶっ飛ばされ背中から地面にぶつかり、全身強打。意識を失い、救急搬送後、手術。治療の為、入院す。


二人仲良く病院送りになって誰も幸せにならない結末を迎えて、この騒動は終わりを告げた。


なお、余談だが陸斗の姉は病院からの電話があった後、平日の真っ昼間なのにすっ飛んで来て、弟を殴り倒そうとしていた。周りの医者がドクターストップをかけ、看護士5人掛かりで羽交い締めをして抑えていた。


後で姉は落ち着き、富美子と富美子の両親に謝罪。


富美子の親も陸斗に怪我を負わせていた事と姉の対応の良さが幸いし、さして怒る事もなく、陸斗に説教するだけに止まったのだが、陸斗と対面した時に斜め上の反応が返ってきた。

「娘さんをこんな目に遭わせてごめんなさい!!許されないかも知れないけど…、最後にお願いだから、娘さんと会わせて下さい!お父さん!!」


この発言後、即座に姉に殴られたのは言うまでもない。

未だに富美子への恋を諦めず、富美子の父をお父さん呼ばわりしたのだ。


まあ、富美子の父もこれにはド肝を抜かれ、『この少年は純粋で一途過ぎて重たいんだなぁ…』と悟られ、富美子に「この子なら浮気もしないだろうし亭主関白にもならないからお前を幸せに出来る」と言って太鼓判を押した。


ますます挫傷する富美子を救ったのが陸斗の姉だった。


彼の姉は自分の男運の無さを語り、未だに処女であることを晒したりして彼女を元気付けた。そして、自らの電話番号を教えて対策をとった。


こうして最強の盾(陸斗の姉)を授かった富美子さんは陸斗君と「会って話し合いたい」と言えるまで回復した。


話し合いの序盤はやや緊張した空気で富美子さんはギスギスした和やかで話し合いに臨み、陸斗君は誠実に富美子さんへの謝罪で挑んだ。


中盤は富美子さんが己が胸中に秘めたストレスと苦しみを泣きながら叫ぶように言葉は並べ、陸斗君はそれでも君と一緒に居たいと泣いた富美子さんをきつく抱きしめた。


終盤は苛烈を極め、富美子さんは泣いてしゃくりあげながら、陸斗君を罵った。その時の言葉を抜粋。「私の一年間をっ!返しっ、てよぉぉぉ!!!」、「信じ、らんない…!!な、んで…なんであんたがそんな顔するのよ…。ずるい…ずるいよ…」等、発狂寸前の言葉を喚き散らし、麻酔注射打たれて閉鎖病棟にぶち込まれてもおかしくない状態になって暴れていた。が、陸斗君が危機一髪にして間違えてれば男として終わってしまう発言を富美子さんに言った。


「フミ…、そんなに俺の事が嫌いなら…、俺の…俺の●●●をハサミで切り落としてくれ!!フミじゃなきゃ俺はタタないんだ!!フミが嫌ならこんなの要らないよ!!」


男の子の大事な部分を人質(?)にして持ち出した。


富美子の両親、陸斗の姉、そして肝心な富美子さんまで、一同唖然とした表情で陸斗君を見ていた。


起死回生の一言によって富美子さんは正気に戻り、陸斗君はお姉さんに殴り倒され、一旦終了。後日、ややあって二人は晴れて恋人になった。


「で、その後やっとラブあり難ありな俺とフミの愛の軌跡が満載な今へと繋がるのだ!!」

「誰と話してるのよ…、陸斗…」

「ふふふ~。俺と富美子の馴れ初めだよ?」「なっ!?えっ…あ、う…。バ・カ・リ・ク~~~~っ!覚えてなさいよ…。後で明日香さんにチクってやるぅぅ…」

顔を真っ赤に染めて睨み付ける。


「あはは~…。照れてる照れてる~♪可愛いなあ、もう!!リンゴみたいにほっぺを真っ赤にしちゃってさ!!…えと、それはさて置き…、ごめん!マジで謝るから姉ちゃんだけは勘弁してくれ!!俺、殺される!フミに関しては姉ちゃん、容赦しないんだよ!!だから、チクるのだけはやめて!!」


土下座せんばかりの勢いで謝り倒す。



ガラッ!


「おらー、席に着けー。なあ?バカップル?」


担任である伽話が入ってくる。そして、にやついた顔をして富美子と陸斗を見て冷やかす。

「げっ…、おとぎセンセー…。」


陸斗は嫌そうな顔で担任を見る。


「ほう、そんなに点数を下げられたいんだな?俺はおとぎじゃなくて伽話先生だろうが…。…ったく、ラブコメなら外でやれっての。朝から甘ったりぃんだよ…。胸焼け通り越して口から砂吐く位だぞ…」


こちらも嫌そうに顔を歪める。


「ほんとにすいません…」


居心地悪そうに富美子は真っ赤になった顔を文庫本で隠して謝る。


クラスメート一同は、もはや甘ったるさに毒され、白目で気を失っている人が多数。リア充爆発(陸斗)しろ!と思うもの少数。早くあんな恋をしたいなと思うもの極少数。



2の★5のクラスの朝のホームルームはだいたいがこんな感じに進む。

【小ネタ劇場】陸斗君とお姉さん。


あ・「どうもー!この度、作者によってこのバカな愚弟の姉弟だと言うことで特別出演出来ました、葛之葉明日香です。同作者の作品【やっちまったよ…。】の主人公をやらせて頂いておりますので良かったらそちらも見て下さい!」


り「姉ちゃん…。宣伝するついでに俺の悪口言うなよ…。つか、バカじゃねえし。愚弟でもねえよ。成績もいいし…。これだから恋人のいない年増は…」


あ「仕送りの5万…。減らしても良いのよ?」


り「ごめんなさいごめんなさい!地に這いつくばりますからご勘弁下さい!」


あ「解ればよろしい…。富美子ちゃんにあんたの恥ずかしいエピソードを聞かれたくなかったら精々口を慎みなさい?」


り「~~~っ!ワカリマシタヨ、オ・ネ・エ・サ・マッ!!」


あ「相変わらずムカつくわね。富美子ちゃんにバカな事したら私が許さないからね?ああ、なんでこんな男にあんな気立てのいい子が捕まっちゃったんだろ…」


ボソッ

り「これだから年増は小言が多い…」


ガツン!

り「いってっ!!なにすんだよ!?クソ姉貴!!」


あ「聞こえてんのよ…。この愚弟が…」


り「なんでフミは『明日香さんって美人だよね!おしとやかで【立てば芍薬~】とかああいうのなんだね?』って言うんだろ…。中身は虎なのに…。酔っ払ったら大虎なのに…」


あ「うっさいわ!」


ピリリリ!


り「ケータイ鳴ってんぞ。クソ姉貴」


あ「いちいち一言多いわね…。もしもし」


??「ご主人!今どこに居るんですか!?」


あ「うるさいわね~…今…」


り「姉ちゃん…。いつの間に、女王様の道を…」


あ「ちゃうわ!!ああ、もう」


??「ご主人!?今、男と居るんですか!?どこの馬の骨ともわからない奴と居るなんて俺が許しませんよ!?」


あ「ちょっとお前は黙れ。後、居るのは弟だから」


??「ちょっ!?ごしゅ…」

プッ、ツー…、ツー…、ツー…。


あ「たくっ…ハッ…!」


り「あー、どうしよかっなー?フミにこの事喋っちゃっおうかなー?」ニヤニヤ。


あ「くっ…!浅知恵を身に付けおって…、ふん!いいたきゃ言えば?富美子ちゃんが信じるとも思えないけどね!」


り「あっ!…ちぇっ。レコーダーに録音しときゃ良かった」


こんな兄弟関係です。

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