表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

記憶の齟齬

作者: 桐原まどか
掲載日:2023/11/16



突然ですが、皆さんには誰かとの間に記憶の齟齬そごはありますか?

私はあります。

母との間に。

我が家は私が幼い頃に父が亡くなり、母子家庭です。

で、母は母なりに色々してくれた。

例えば、ホットケーキミックスを使って、熱々のドーナツを作ってくれた事。

プリンの素を買ってきて、丼サイズのプリンを作って、食べさせてくれた事。

風邪を引いて、熱を出した時、つまらないだろう、と古本屋さんから漫画を買って来てくれた事。

他にも思い出は色々ありますが、その中で、不可解な物があります。

それは…〈母はよく、ボンゴレスパゲッティを作ってくれた〉です。

あさりを買って来て、砂出しします。市販のスパゲッティを茹でます。

市販のボンゴレの素にあさりを入れ、麺を入れ、炒めます。

はい、ボンゴレ、出来上がり。

私には、このボンゴレスパゲッティを何回か食べた思い出があります。

ところが。

何かの折に、その事を話したら。

母は「知らない」と言うではないですか!

「いやいや、母さん、作ってくれたじゃん!」私は言いました。

ドーナツ、プリン、漫画などは合致するんです。ところが。

こと、ボンゴレスパゲッティの話になると、「私は知らないぞ?」になります。おかしい…。

では、私のこの記憶は…?

つい先程、民放のとあるバラエティー番組を観ていました。

とある芸能人夫婦が、手紙一通のみで、互いの思い出の場所に辿り着けるか?というものです。

二人は無事会えたのですが…旦那さんの方が「ここには来てないはず」

と仰っていたのです。それを聞いて、久々に蘇ったボンゴレスパゲッティ。

私は母に話しかけました。

やはり、ドーナツ、プリン、漫画は一致しました。

しかし、ボンゴレスパゲッティだけが合わない。

母が日々の忙しさに紛れて、忘却の彼方に追いやってしまったのか?

私の記憶がおかしいのか?

…謎です。本当に謎です。

母が私をからかっている、などの線もないと思われます。

そんな事しても、何も得られませんもの。

…おかしいなぁ、私の記憶にはスープに浮かんだ輪切りの唐辛子に、スプーンとフォークでクルクルした事まで残ってるのに。

追及しても解決しそうにないので、寝かせようと思います。

しかし、不思議だなぁ…。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ