分かれ道
販売店へ向かうななちゃん。
ななちゃん
「この道泥だらけで最悪〜。げっ、こっちはゴミの山...この街の治安こんなに悪かったのね...」
目につく人形達に道を聞きながらなんとか販売店にたどり着くななちゃん。
ななちゃん
「みんなまだいるー?」
販売店の在庫a
「ななちゃん!久しぶり!どうして動けるの?」
ななちゃん
「実はかくかくしかじかで情報を集めてるの。」
販売店の在庫a
「そうなんだ。私は知らないよ。それよりここの人形達みんな新品だから誰も知らないと思うけど...」
ななちゃん
「あーっ!」
ななちゃんはとても大事な事が抜け落ちていた。
販売店の在庫b
「私知ってるかも。」
ななちゃん
「えっ?なんで!?」
販売店の在庫b
「私を陳列した人が独り言を言ってたんだけど、夫が研究室で働いているらしくて、仕事ばかりで家族を放ったらかしにしてて嫌だって言ってたの。」
ななちゃん
「その人はどこに住んでるかわかる!?」
販売店の在庫b
「そこまでは分からないよ。」
ななちゃん
「そっか...でもありがとう!」
少し収穫のあったななちゃん。
一方リサイクルショップへ向かう蘭丸くん。
「確かこの道は近道だったはずだ。」
人の通れない隙間やパイプの中を通り、リサイクルショップへ到着した蘭丸くん。
蘭丸くん
「みんな!久しぶりだね!」
リサイクルショップの人形a
「なんだ?蘭丸じゃないか。お前なんで動けるんだ?」
蘭丸くん
「実はかくかくしかじかで情報を集めてるんだ。」
リサイクルショップの人形a
「なるほどな。誰か見た事あるやついるか?」
リサイクルショップの人形b
「さあ?」
リサイクルショップの人形c
「分からないなー」
リサイクルショップの人形d~y
「知らないよ。」
蘭丸くん
「そうか...みんなありがとう」
リサイクルショップの人形z
「僕分かるかも。」
蘭丸くん
「えっ?本当に?」
リサイクルショップの人形z
「その爆発をこおした人か分からないけど、3丁目のアパートの203号室の森下って人がそこの研究室で働いているよ。僕の元のご主人様だったからね。」
蘭丸くん
「本当かい!?それはとてもいい情報だよ。ありがとう!」
リサイクルショップの人形z
「僕もこの世界が無くなっちゃうのは嫌だからね。この世界を頼んだよ。」
蘭丸くん
「任せといて!」
大きな収穫を得た蘭丸くん。
かいとくんの所へ向かうかんじろうくんとかれんちゃん達。
かれんちゃん
「こっちだよ!」
かんじろうくん
「えっ?こんな狭い所を通って行ったのかい?」
そこはかれんちゃんがギリギリで通れるような狭い隙間だった。
かれんちゃん
「うん!」
かんじろうくん
「ここは辞めた方がいいよ。また汚れてしまうよ。何より、かれんちゃんが傷ついてしまったらさくらちゃんが悲しんでしまうよ。」
かれんちゃん
「確かにそうね。別の道を探しましょう!」
かれんちゃん達はここの道を諦め、別の道を探しに行くのだが、その行動が運命の分かれ道だと言うことはまだ知らないのであった。