真夏のキセキ日和
恋って憂鬱を吹き飛ばすためにするんだね、夕。
夕、今彼方は何所に居ますか…。
夕、私の事を覚えて居ますか…?
憂鬱な、8月。
もう今年で最後なのに、最後の夏なのに、一ヶ月間も彼方に会う事が出来無いなんて…。
辛い日々が過ぎて行く。
奇跡を待っていたのに…。
私は坂本安曇。片思いの功眞夕とは腐れ縁で仲が良い。
何時、何所に居ても会えてしまう。
去年の夏の夕方頃迄は。
去年の夏、夏休みに会って、言争いをしている時、肩を押された瞬間にふと、これは、恋だ、って気づいた。
その後から、夕とは偶然が無くなってしまった。
夕、彼方に会うことは無いの?
このまま卒業したらどうなるの?
もう、一生会えないの?
怖い。もう彼方とは会えないの?
夕、彼方は今、何を考えていますか…。
私、安曇はここで、彼方の事を考えています。
彼方の事を想っています…。
きっと、彼方はここには居ない、でも、でも、この友達との旅行に、旅行先に、彼方が居たら、それは…。
運命と考えても良いのですか??
そう思ってから一生懸命探しました。
そうしたら、彼方のお兄さんが居ました。
その横は、多分お姉さん?
つまり、彼方も居るのですか?
ずっと見ていたら、よく見たら、少ししてから彼方が来ました。
手帳にこう書き込んだ、『真夏の運命の日』と。
今から8秒後に彼方に歩み寄り、ううん、駆け寄って、こう言います。
「あ!夕!ひさっ!安曇だよ~!!また、会ったねっ!もしかしてこれって、運命!?」 ~f i n~