プロローグ
初めまして、ナーミンと申します。こと度はこのような駄文を手にとって頂き誠にありがとうございます。
作者も全力で書きますので、是非これからも読んでやってください(笑)
俺の名前は『鳴海海斗』。普通の高校2年生だ。クラスではまあまあ目立って勉強も出来なくはない。運動もある程度は出来る。あと若干オタクという『The普通男』だった。
……今日までは。
それは普通の朝の時間だった。
「海斗〜宿題写させてくれよ。古典の全約の宿題確か今日までだったろ。いや〜昨日アリスゲームの攻略に勤しんじゃってさ〜隠しルートまで全部終わらせたZE(キリッ」
そう言って合流してきたのは、俺の幼馴染の『斎藤 剛史』だ。運動は苦手、勉強は出来ない、しかもオタクで妄想を全力で語る癖があるという、なろう的キャラなら真っ先にイジメを受けること請け合いな男だ。
しかし、実際にはヒョウキンなキャラと口の巧さからクラスに溶け込んでおり、むしろ人気者だ。
正に名前負けなこの男を一言で表すならば、それは『アホ』だ。それはもう様々な意味で『アホ』なのである。
「キリッじゃないわよ!!あんた海斗に迷惑かけるなって何回言ったら分かるのよ!!それに隣の部屋からたまに息使いの音が漏れて来るのよ!!隣の部屋で自慰するのは本気でやめて!!」
そう半切れ(いやマジ切れかも)で怒鳴って合流してきたのは俺の幼馴染でもあり、アホの双子の姉の『斉藤 楓』だ。
楓を一言で言うなら『常識人』だ。アホを弟に持っていて、さらに少し可笑しいクラスに所属しているにもかかわらずとんでもなく常識的なので、俺と楓の二人は影で『クラス最後の良心』なんて呼ばれてたりする。
そして、取ってつけたようだが綺麗だ。可愛い系ではなく綺麗形だ。※大事なことなので二度言いました
「何を言うんだMy sister!!エ○ゲでヤラなきゃ何をしろって言うのだ!!もう少しりかいg
「ドン!!ガッシャン!!」
全てを言い終わる前にアホこと剛史がゴミ捨て場に突っ込んだ。
な、何が起こったか分からねぇと思うが俺もわからねえ!!
まあ実際は楓がアホにヘッドソバットかましただけなんだが。佳奈美は何故か格闘技が好きでよくアホがその技の実験台になっている。
だが、実際こう見てみると弟にソバットかます姉というのは常識人なんだろうか……舌の根も乾かない内から全てをぶち壊している気がする……。
しかし、わかって欲しいのはこんな若干暴力的な加奈子もうちのクラスではとてつもなく常識的だということだ。
「おいやめろよ!!「おお〜さすがMy brother血が繋がった姉よりやさs」近所迷惑だろ、この時間だとまだ寝てる人とかいるかもしれないだろ。お年寄りとか」
ゴミ捨て場に突っ込んだから体が臭い!寄るな!
「大丈夫よ、老人は早寝早起きなんだから。今日だってうちのおばあちゃん5時には起きてたし」
「それもそうだな、遮って悪かった。お詫びに2倍ぐらいで殺っていいぞ。その方が地球にとっても良いことだろうし」
「ですよね〜My brotherって良心とか言われてるけど実際はかなり酷いっすよね〜。……って今何か字が違ったよね!?そして俺は地球規模の公害かなんかですか!?」
「何を当たり前のこと言ってるんだ。お前が生まれたのは公害どころか宇宙規模の天災だろうに」
「当たり前よね!常識よ!常識!」
「クラスの常識派連中に言われると本当に常識そうで怖い!?」
何を言ってるんだ世界の常識に決まっているだろう。
そんなこと言い合いながら歩いていると、交差点の向こう側で幼馴染最後の一人が俺たちをまっているのが見えた。
彼女の名前は『小夜凪 真奈美』。学校一の美少女でマドンナ的存在だ。
クラス内でのあだ名は「婦人」。所以は家が金持ちで本人も高貴そうな雰囲気が漂っているという所からである(表向きは)。
「カナちゃん、カイト君、ツヨ君おはよございます〜。今日も朝から賑やかですね〜。カイト君とツヨ君を見てると毎朝ゲンキがでるんですよ〜」
そうポヤ〜とした雰囲気で話していると一瞬真奈美の気配が肉食動物のような物に変わる。もちろん「ゲンキがでるんだ〜」の部分である。
もう分かったと思うがこの美香という幼馴染、実は重度の腐女子なのだ。
最初は中学校2年位の時だった思う。
それまで真奈美は本物の箱入り娘的な感じで天然の少し危なっかしい娘だった。しかし、ある日を境に雰囲気が一変した表面的な天然なところは変わらないが、偶に瞬間的に獲物を狙う肉食獣の眼つきをするようになったのである。
そして、それと同時に危なっかしそうな部分も消滅した。多分これは毎年盆と年末に行われる大イベントのせいだと思う。
そんなこんなで今では伝道師にまで成長してしまった。
成長してしまったのである!!
そしてクラス中の女子全員(楓を含む)が大なり小なりそちら方面を齧っている状況に陥ってしまった。
そうすれば、先ほど言った(表向きは)の意味も分かっただろう……。
そう、彼女の本当のあだ名は『腐人』クラス中に腐海を広げようとする、魔界の尖兵である。
「おはよう、真奈美。それと前から言っているように、その目だけはやめてくれ……趣味もどうこう言わないから、その目だけは……」
「そうだぜ真奈っち……この俺もその目だけは寒気が走るんだぜ……」
「まったく二人ともまだ学習しないの美香にそんなこと言ったってとぼけるに決まってるじゃない」
「何言ってるんですか三人とも〜?よく分かりませんよ〜?」
「「「はぁ……」」」
そうなのだ。この真奈美という女絶対に自分が腐っている事を悟らせようとしないのだ。
なので、学校内での真奈美はクラスを除いて学校ないでは『婦人』として通っている。つまり学校での真奈美の評価は少し危なっかしそうな天然で美少女なお嬢様。
こんな物語の中のような女子がいて人気が出ないわけがない。
そして、そんな『婦人』と仲がよくて毎朝一緒に登下校する俺と剛史が恨まれないわけがない。
しかし、そんな状況を頭は悪くない真奈美が何故黙って見ているのかというと……「男達に恨まれ陰湿なイジメを受けそうになるツヨ君とカイト君……そんな二人は互いを差さえあって次第に距離が……ブハッッッ!!」だそうだ。
腐ってやがる!!
もう一度言う。腐ってやがる!!
「そういえば、今日は何でツヨ君は蹴られてたんですか〜?」
「いつも通りだよ、隣の部屋でナニをしてそれに耐えられなくてGOAL!!って感じかな」
「それはあれなんですね!?2人であいを育みたいのに何時も通りカイト君は釣れない。なので一人で自分を慰めていて……」
「ああ……またトリップしちゃったじゃん真奈っち。My sisterいつものお願いっちゃ!!」
「何キャラよ!?まあ分かったわ。あ、あそこ!小学生の男の子二人が手繋いで登校してる!!」
「どこですか!?ショタカップルはどこですか!?」
「これで俺たちにバレてないと思う真奈っちの頭はどうなってんだ?」
「ああ、これに関しては癪だが剛史に同意だ」
「ええ、気持ち悪くてしょうがないけどツヨに同意ね」
「ねぇ、今日ひどくない?俺への評価酷くない!?」
「でも私、こんなに露骨でいままで他生徒にバレた事が無いことの方が不思議なのよ」
「確かに学校7不思議に入りそうなぐらい不思議だよな」
「あれ!?無視!?もはや俺の言葉は無視ですか!?」
「楓ちゃん……どこにも小学生いませんでした……」
「真奈美、馬鹿なこといってないでもう学校だぞ」
「あ、本当だ。いつの間にかもう着いちゃったね〜」
こんな風に、俺たち4人は何時も通り騒ぎながら登校しHRが始まった。
そこで、俺のいや俺たちの此方側ので日常は完全に崩れさることとなるなんて全く考えもしなかった。
この普段通りの平和な日常がもう訪れることが無いのかもしれないなんて。