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金の杖 銀の杖  作者: jorotama
第三章
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『顔の無い花嫁』59

「過ぎた美しさって……持つ人によっては宝じゃなく、諸刃の剣になるのね。レレイスやレイナリッタさんみたいにその武器を上手に振るって人生を切り開ける人もいるけど、スティルハートのように自分自身がそれに取り憑かれて、大怪我をしてしまう人もいるのだもの」


 カップの中、黄水晶の色にゆらゆら揺れるハーブティーの水面に、スティルハートの姿が浮かんでは消える。

 見たくないのに眼裏に浮かんで来てしまう悲惨な残像を消し去りたくて、私はぎゅっと目を瞑って首を振った。


「じゃあ俺は、お嬢さんがうっかり大怪我をしないようキミを見張っていなければいけないな」


 テーブルに乗せた私の手の中から、不意にカップの重さが消えうせた。

 驚いて目を開けると、グラントが私から取り上げたお茶をグイとばかりに飲み干している。


「……グラント。貴方の目には見たものを妙な具合に歪ませるレンズがくっついているのだと思うわ」

「そうか? 俺はお嬢さん以上に魅力的な女なんて見たことがないけどな」


 とん……とテーブルにカップを戻し、ガウンの胸元に落ちたパンくずを払う彼の口元に、意地悪な笑みがちらりと閃いた。


「俺だけじゃなく王弟殿下もきっと同意見だと思うよ。……そう言えばお嬢さんはいつの間にかグラヴィヴィスと随分打ち解けて仲良くなっていたようだが……」


 彼が当てこすったのは、恐らく私がグラヴィヴィスを呼び捨てにしていたコト。


「もう、また貴方はそんな事を……! あれは……っちょっとした行きがかり上のことで、敬称を省いたからって別にそんな深い意味なんてないんだから」


 そうしなければスティルハート追跡の途中、私は馬から下ろすと言われてしまったのだもの。仕方のないことではないか。


「だけどそんなことよりグラント。貴方……さっきはよくもサラ夫人にまで変な事を言ったくれたわね?」

「ああ……いや……どうせ奴はしばらくアグナダに居座るつもりだろうから、一応母上にも周知して置いた方がいいかな……と。まぁ、予想通り俺の方が鼻で笑われる結果になったけど」


 ねめつける私の視線など気にする素振りも無く、笑みの中から意地悪な成分を抜き去ったグラントが


「いい女がもてるのは当たり前。とは……全くその通りだな」


 などとしんみりした様子で呟いてくれるものだから、どうにもむず痒くて困ってしまう。

 私も確かに惚れた欲目の傾向があるけれど、彼の場合は度が過ぎる。


「キミに見合う男でいるよう、努力しなければと反省したよ」


 自嘲気味。小さく肩を竦めて椅子を立ち、明々と燃える暖炉に二・三本の薪を放り込むグラント。


「自信家の貴方には珍しい発言だわね」


 今の流れに少し腹を立てていた私は、いつものとおり憎まれ口を返した。そしてこれもいつもどおり、彼は私の可愛気のなさを非難することなく鷹揚に受け止め受け流す。


「王弟殿下の気持ちを読み違えたからね、俺は。何と言うか……もっと『軽い』物だと」


 言葉の途中、暖炉の中でパチンと炎が爆ぜる音が響き、私をドキリとさせた。


「……だけど桟橋で身体を張ってキミを守るグラヴィヴィスを見て、この先もフローお嬢さんに本気で惚れる男が何人現れたって可笑しくないんだって、つくづく思い知らされたよ」


 グラントはこちらに背を向け、火掻き棒を手に炎の中の薪の位置を調節しながら話を続ける。椅子の上からはガウンに包まれた広い背中しか見えず彼の表情は分からない。

 反論しようと開きかけた口からは、どうしてか言葉が出て来てくれなかった。

 奪われた設計図のことで頭がいっぱいでそこまで考える余裕もなかったけれど、彼の言うとおり、あの桟橋での乱闘のさなかグラヴィヴィスは私をその背に庇って剣を振るってくれていた。

 一国の王弟でありサリフォー教会の主管枢機卿と言う要職にある彼が……だ。

 アグナダとボルキナ国の問題にたまたま巻き込まれただけのグラヴィヴィスは、私を馬から降ろして港湾警備兵に出動を要請さえしてくれたなら、危険な桟橋へ来る必要などなかったのに……。


 彼はブルジリア王国で私に受けた恩義へのお返しだと言ってくれたけど、グラヴィヴィスはそんなものの為に命を危険にさらして良いような立場の人間ではないのだ。

 それなのに、彼が危険をおして駆けつけてくれたのは何故なのか、その意味を考えもしなかった私は本当に馬鹿なのだと思う。だけど……だったら私はどうすれば良かったんだろう?

 グラヴィヴィスは自分の気持ちに見返りなど求めていないと言ったのだ。

 そこに甘えて胡坐をかく気などないけれど、私の気持ちまでは求めないと言うグラヴィヴィスにその好意が迷惑だなんて言うわけにはゆかないし……。


「人の心に頚木は掛けられない。たとえキミが既婚者でも、そんなもの恋心の障害になりはしないんだ。自分だってお嬢さんが敵国の間諜だと知っても気持ちを抑える事は出来なかったんだから」


 火掻き棒を灰取り用の塵取りの横に戻したグラントが、手の汚れをガウンでグイと拭って私の手を浚い取った。

 腰を曲げ手の甲の上に唇を落とす彼の目には甘やかな笑み。


「まあ……さっきも言ったとおり、俺はキミを諦めようなんてただの一度も思いやしなかったけどね」


 私を見て愛おしそうにグラントが笑う。


「誰がキミに惚れようが関係ない。俺がお嬢さんを惚れさせておける男であることにこそ意味がある。…そう思わないか?」


 と、グラントは言った。

 再び彼の唇が指の上にそっと触れ、しばしその場に留まった。

 言い返したいことはあったのだけど、胸が逼り声を出す事が出来なかった。


 私は本当にこの人の事が好きだと思う。人として優れた部分も、そうじゃないところも……全部。

 考えても答えが出そうもないグラヴィヴィスの事は、今はとりあえず『保留』と言う形で心の隅に追いやろう。

 彼が『答え』を求めていない限り、私に出せる答えなどはなからありはしないのだもの。


「キミをどこかに閉じ込めておきたいと考えてた事もあったけど、今となっては俺も自分の無謀さに呆れるよ。キミはいくら幾重に護られた場所に閉じ込めておいたって無駄だ。気がつけばとんでもない場所に現れるんだからな」


 グラントがくつくつ笑う。

 指の上に触れた唇がこそばゆかった。

 彼の唇の周囲、顎も頬も綺麗にお髭が綺麗に剃り取られているのを知っているから、余計にそのこそばゆさが増しているのかも知れない。


「お嬢さんの姿を桟橋に見つけた時俺がどれほど驚いたか……。『魂消たまげる』って言葉があるけど、まさしく魂が消し飛ぶ思いがしたよ」


 ちゅっと音を立てて三度目のキスを残し背を伸ばした彼の顔を目で追った。


「……怒っていて?」


 高い位置から見下ろす暗色の瞳への問いは、半ば以上確信的な甘え……。

 グラントは軽く肩を竦めてから掴んだままだった手をぐいと引き、私を椅子から立ち上がらせてくれた。

 立ち上がる事により、私とグラントの距離がぐっと近づく。


「まさか。……キミがこれ以上ないくらいキミらしい行動を取ったからと言って、怒ってどうするんだ。だが……まぁ……確かに思い切り肝は冷えたけど……」


 桟橋で一人、銀の杖を手にスティルハートに襲い掛かろうとした時の事を思い出し、いまさらながら私は恐怖に体を震わせた。


「怖かったわ」


 眉根を寄せながら呟く私をそっと引き寄せるグラントの広い胸。

 柔らかなガウン越しに張りのある筋肉と体温を頬に感じ、彼のぬくもりを胸に吸い込みながら……私の頬と唇は不随意にぴくぴくと引き攣っていた。

 見下ろす向こうから俯く私の表情は見えないだろうけれど、結局抑えきれず苦笑いの形に歪んでしまったこの口元をグラントに見られるわけには行かない。


 だって──────無謀なことをしようとする私を止めてくれたのは彼なのに、何よりも恐怖を覚えたのがこの胸と腕に囚われたあの瞬間だったなんて……あまりにも申し訳なさ過ぎるのだもの。

 だけど今こうしていられるのも、グラントが私を捕まえて……護ってくれたから。

 そう思えば唇の引き攣りも消えて自然な笑みだけが残る。


「ここにこうして帰ってこられて本当に良かった」


 この、暖かい腕の中に。

 私はガウンの合わせから覗く彼の鎖骨と喉に自分の頬とこめかみを猫のように摺り寄せた。

 自分とは違う体温を持つグラントの皮膚に触れるのは物凄く心地よい。

 彼の体温に乗せて香るガウンのリネンウォーターと石鹸の香りにうっとり目を閉じた私の肩を、グラントの大きな手が包む。

 抱き寄せてくれるだろうとの思い込みが裏切られ、頬や額に触れていた温もりが不意に遠ざかった。


「?」


 肩に掛かった手でやんわりと引き離されたのだという事に気づき、目を開く私。

 瞬きながらグラントを見上げる顔にはありありと不審そうな表情を浮かんでいたと思う。


「あー……その……いや……」


 眉を水平とハの字の間にひくつかせながらあらぬ方向へ目線を彷徨わせたグラントが、最終的に水平眉の間に縦の皺を刻んで私を見下ろしていた。


「?」


 首を傾げる私を更に引き剥がし、小さく息をついてからグラントはやっとまともに口を開く。


「いくつか確認をしておきたいんだが……」


 彼の言葉はどうにも歯切れが悪い。


「一体何なのか、はっきり言ってくれなければわからないわ」

「お嬢さんは今日一日、酷く大変な目に遭って疲れているはずだ」


 多少ムッとしながら先を促すと私に返されたのはこんな言葉。

 そりゃあ……確かにスティルハートを追いかけたり桟橋で炎に炙られたり、その後には大公城で設計図の復元をしたりと色々あって疲れていることは確かだ。

 でも、だからそれがどうしたと言うのだろう。


「──────で?」

「しかも、明日介添え役として結婚式に出席するなら、支度の為に朝はゆっくりしていられないだろう」

「……だから、一体なんだって言うの??」

「もう夜中だ。お嬢さんが起き出すまでたっぷり休める時間があるわけじゃないのに……キミから強烈にいい匂いがするんだよ……今すぐむしゃぶりつきたいくらいに……」


 彼が言わんとしているコトに気づいた途端、ボンと顔中が熱く火照った。

 何を言っているのだ、この人は……!


「……ばっ……馬鹿じゃないのグラント……っ。貴方だって夕べから殆ど一睡もしていないのでしょう!」


 アズロー邸から単身馬を飛ばして彼がスマルーの砦へ向かったのは昨夜のこと。そこからセ・セペンテスへ戻るだけでも大変だったろうに、夕刻には桟橋での大立ち回り。

 私どころじゃなく彼の方がくたくたに疲れているに違いないのに、私の明日の朝を心配する程彼はどんな無茶をしようと言うのだ。


「……今日のところは別の部屋で休んだ方がいいんじゃないか……」

「わ・私は嫌なんて言っていなくてよ。貴方だって疲れているんですもの、その……っそういう行為はほどほどに控えればいいだけでしょう!?」

「キミは分かっていないな。疲れている時は理性が働かなくて危ないんだぞ。しかも流血沙汰の後だ、気持ちだって高ぶっているし」

「怖い目に遭った私だって『気が高ぶって』いるわ。ねぇ……グラント……貴方本当に私をここに一人きりで休ませるつもりなの?」


 私は情けなくも途方にくれてグラントを見上げた。

 大公城を出るスティルハートを追おうと決めたのは自分で、城を出た先にはどんな危険が待つか分からないことは一応覚悟していたつもりだった。

 それでも……やっぱり私は怖かったのだ。


「絶対怖い夢を見てうなされるわ……」


 不安に塞がれた喉から出たのは、我ながら驚くくらいに弱々しい囁き声。

 自分が我侭勝手なことを言っている自覚はあるが、こんな日に一人きりにされて安楽な眠りが訪れるわけがない。

 今だって少し油断すれば海の上を這う炎の記憶や剣戟の音、大公城でのスティルハートの虚ろな言葉や怨嗟の叫びが恐ろしい瞬間の映像とともに眼裏に蘇って来てしまいそうなのに……。


 なんというか、私だってずっとグラントと過ごすことが出来ずに寂しい思いはしているのだ。

 セ・セペンテスまでの移動中はプシュケーディア姫に振り回されて精神的にいっぱいいいっぱい。『それどころじゃなかった』と言えばそうなのだけど、それでもあんなに長い日数グラントにその……抱かれずにいると言うのは、思いの他に切ないものがあった。

 ……すごく、満たされないとでも言うのか……。

 だけど……そう、男性である彼には生理的な事情だってあるのだろう。

 こちらの我侭ばかりを押し通そうとしては気の毒かもしれない……。

 私は明日以降の予定を思い浮かべながら譲歩の案を口にした。


「披露宴は早めに切り上げて帰宅しても構わなくてよ。大勢の人たちが集まるのですもの、途中で二人くらいいなくなっても誰も気になんてしないわ。……明後日も夕方から宴はあるけれど、お昼までゆっくり出来るのだし……とりあえず明日の夜まで乗り切れば問題はないと思うの」


 グラントは片方の眉を軽く上げ、神妙な表情で私を見下ろしている。


「それにどうせ今日は眠っても碌な夢は見れないのだし……その……だから、少しくらいなら……無理をしても……」


 言葉を紡ぎつつ、私は自分の頬や耳がどんどん熱を帯びるのを止めることが出来なかった。


 私は今、一体何故こんなことをこの人に必死に訴えているのだろう……。なんだか少し、おかしくはないだろうか?


 状況に違和感を覚え言葉を途切れさせた私の肩に、暖かなグラントの両手が再び乗せられる。

 そっと引き寄せられ、彼の表情を伺う隙もなくすっぽりと腕の中。


「そうだ……普通ならあの桟橋の戦いに巻き込まれれば、男だって恐怖を覚えるだろうに……女性であるキミが平気でいられるわけがないな……すまないフローお嬢さん」


 胸郭に響き頭上から聞こえるグラントの言葉や声には私への労わりが溢れ、ふざけた様子や笑いの気配はなかった。

 だけど、やっぱりさっきのは変ではないだろうか……。

 胸板に手を置き腕の中から火照った顔を上げると、得も言われぬ甘さと熱を帯びた暗色の瞳が私を捉える。


「お嬢さんに怖い夢なんて近づけやしない……絶対に」


 言葉は私の瞼と頬の上を掠めて唇の上にそっと止まった。

 柔らかく幾度となく触れる唇。

 肩から背へ、背から腰へと回され私を引き寄せる腕。


 やわやわと唇を食まれる内に、夜着の上に纏ったガウンがいつの間にか床の上に軽い音を立てて落とされていた。

 夜着の肩口と胸元は大きく開いている。ここしばらく触れられる事のなかった素肌の上を這う手の感触と、深く重なった口づけに心臓が激しくあおり出す。

 口腔内を愛撫され、舌を絡め取られるうちに足元から徐々に力が抜けた。

 力強い腕で抱きとめられていなかったなら、きっとまともに立っていることも出来なかったと思う。


 ……結局のところ私はまんまとグラントの思う壺に嵌り、逃げ場を失ってしまったのだ。

 だって……考えてみれば私の先刻の発言は『今夜は貴方が満足するまで自分を好きなようにして良い』と言ってしまったも同然なのだもの。

 私は自分を丸め込んであんなことを言わせた腹黒い男に一言文句を言おうと考えていた。

 だけど、そんなのは無理……。


 浅く早い息を吐かせながら濡れた唇が離れ瞼を上げた私の目に映ったのは、怖いくらいの熱情をこめた暗色の瞳。

 こんなに熱く見つめられてしまっては、苦言など言葉の形を取る前に蒸散してしまう。

 どうしてこんな愛しそうな目で彼は私を見るのだろう……。

 強い鼓動で震える手伸ばし、ガウンのあわせから覗く彼の胸にそっと触れると、グラントの胸もまた私と同じように早すぎるほど早く鼓動を刻んでいた。


「まさかこれは夢じゃないよな」


 唇で唇を舐りながら、吐息まじりにグラントが呟く。


「……?」


 瞳で問う私にグラントは目元をほんのりと染めて苦笑を浮かべた。


「実は……セ・セペンテスまでの移動中、キミを抱く夢を何度も見た……」


 低く響く照れたような呟きに、これ以上は赤くなりようが無いと思っていた頬が更に赤く染まるのを感じた。

 胸の中で跳ね回る心臓を、一体どうしてくれるのか。

 彼が具体的にどんな内容の夢を見ていたのかはちょっと訊くのが憚られるけれど、今現在私はとても困っていた。


「そ……そんな変な夢を見ていたのなら、教えて頂戴グラント……」

「……フロー?」


 一体何を? ……と私の顔に目を向けながらもグラントの手は私の胸の形をなぞり、素肌と薄い夜着の上を彷徨う。

 全身が心臓になってしまったように胸の鼓動に震えながら、私は涙目でグラントを睨みつけた。


「私、こういう時にどんな顔をすればいいのか、すっかり忘れてしまったのよ……!」


 少なくとも『睨みつける』のは間違っているとは思うのだが、あまりに色々な事がありすぎて、以前の自分が一体どうやって、どんな顔をして彼をその……受け入れていたのか、さっぱり分からなくなってしまった。

 彼の夢の中に現れた『私』は、どんな表情をしていたのかだけ教えてほしい。

 そう訴える私をグラントがヒョイとばかりに抱き上げた。

 グラントは私を抱えたまま大きな歩幅で部屋を横切る。


「忘れたなら思い出させてやるよ、フローお嬢さん。……だけど先にこれが夢なんかじゃないって事を確認させてもらうけど……」


 降ろされたのは寝台の上。

 私を拘束する両腕の檻の上から私を見下ろすグラントの声は、酷く熱く掠れていた。

 室内の暖かさに反して上掛けを剥ぎ取ったシーツがひんやりと冷たかったけれど、どうせすぐに二人の体の熱でこんなものは温まるのだから構うものか。


「夢だと思って見えるところに痕なんてつけたら、許さなくてよ……!」


 噛み付くようなキスの合間、夜着の胸元を閉じる絹リボンを解こうとするグラントの指を震える指で捕まえて、なんとかやっと私はそれを言葉にしたのだった。




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