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炎帝の焔  作者: いふじ
11/14

幕間:焔と光

昔々のことじゃった・・・。


本編スタート!

光の記憶がフラッシュバックした。

 

まだ、今の焔よりも少し幼さの残る焔は光にそう言っていた。


いつになく必至な顔で聞いてくる焔。


焔と付き合い、ここまで必死な顔の焔を光は初めて見た。


告白は光から。


デートに誘うのも、話しかけるのも、手を繋ぐのも、何をするにも光からだった。


焔からしてくれたことは一度もない。


いや、昨日、初めて焔からデートに誘われた―家の事情でデートには行けなかった―だから、嬉しくなって、舞い上がってしまい、光は言った。

 

『うーん、何って・・・弟みたいなものだな。告白したのは私だが、今思うと付き合うならやっぱり年上の男だよなー! はっはっはっ! 嘘だ嘘! 冗談だよ! お前は私の彼氏じゃないかー! 何を今さら言わせるー。照れるじゃないかーはっはっはっ・・・』


 焔が自分のことを気にしてくれたことが嬉しくて、嬉しくて、嬉しくて。


思ってもいないことを言ってしまった。

 

焔は後半部分を聞いていなかった。


 また、裏切られたのか?


そのときの焔の心はそれで占められていた。

 

そして、焔は光の前から姿を消した。


 「あ、あの・・・あれは・・・」


 言葉が出なかった。


 とんでもない過ちを犯していた。


焔からの、初めてのデートの誘いを断り、重国が持ちかけてきた縁談―このとき重国は焔と光が付き合っていることを知らない―を惰性で仕方なく家のために引き受けた。


幸い、相手にも恋人がいるらしく、光は縁談相手とお互いの恋人の自慢話に花を咲かせて楽しく過ごしてしまった。


その場面を焔に見られていた。


勘違いされた。


そして、そのことに気付かず、自分は、焔が自分を気にしてくれたことに喜んで、舞い上がり、普段ならば言わないことを冗談として言ってしまった。

 

「・・・こんな俺より、あの男の方がお前には似合っている」


 焔は無言で大河を促して去って行った。


 「焔・・・」


 取り返しのつかないことを自分はしてしまった。


 「あ、あの、光ちゃん。焔ちゃんと付き合っていたって本当なのってィィィ!!」


 とりあえず、全ての元凶である男の首を絞め始めた光だった。


お疲れ様です!


またのご一読お待ちしております!!

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