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炎帝の焔  作者: いふじ
1/14

プロローグのプロローグ

久しぶりの投稿でございます。


暇つぶしにどうぞ。

 がやがやと周囲の喧騒がうるさい。


いつもなら己が持つ異能の力で、周囲を力づくで黙らせていただろう。

 

「なあ、今の話に出てきた男の名前をもう一度教えてくれ!」

 

「・・・どうしたの?」

 

涙で真っ赤に腫れた目をぐしぐしと擦りながら、静は目の前で大きく目を見開けた平野光を見る。

 

「いいから! 頼むよ、静!」

 

光の迫力に呑まれるように静は一つ頷く。

 

「雪代・・・焔さま」

 

言って彼のことを思い出したのか、静の瞳には涙が溜まっていく。

 

だが、光は違った。

 

「やぁっっっっと見つけたぜぇ! 焔っ」

 

普段の、凛々しい表情が一変、猛禽類を想わせる瞳で彼方を見ている。

 

「ひ、ひいぃっ。平野様がお怒りだぁ!」

 

「あ、ああ・・・あれは相当ヤバイな。まだアトランダム学園黒歴史『大佐フォーエバー』のことを怒っているのか?」

 

クラスメイトたちが光の表情を見て慄き出す。

 

しかし、今の光は怒っているわけではない。ただ純粋に嬉しさに身を震わせているだけなのだ。

 

物心ついた頃からの親友である静にはそれが分かる。

 

「静、一つ確認したいんだが、焔は確かに親父の部下だったんだな?」

 

「うん。おじさまの・・・」

 

「そうか。うん、そうか・・・」


静が言い終える前に、光は静の両肩に手を置くと満面の笑みを静かに見せる。


光ちゃん、すっごく怒ってる。


「ありがとう。それだけわかればいいや。それじゃあ、ちょっと行って来る」


そう言って光は教室を飛び出して行った。


廊下からは、


「あの変態クソ親父がぁぁっ!!」


 という、亡者でさえも地獄へと追い返してしまいそうな絶叫が木霊していた。

 

光が目指すは、アトランダム学園理事長室。

 

そして、そこにいる理事長・平野重国その人である。


長編です。


これからよろしくお願いします。

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