表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新:転生少女の無双物語  作者: アイアイ
ギフト編
9/12

異世界の説明会です!part 1

今回のお話は長いので、2つに分けたいと思います。よろしくお願いします。

「はいは〜い。みんな静粛に!今からフィーちゃんのために異世界の説明会を開きま〜す!」



そう仕切っているのは、水の精霊王アクアブルー。

なぜこの状況になっているのかというと、

それは、時を遡ること24時間前、昨日の朝方のとき。



「ねぇねぇ、フィーちゃんって異世界から来たの?」



唐突に聞いてきたのは水の精霊王であるアクアブルー。仲良くなってから数日は経ったが、アクアブルーの好奇心旺盛な性格は身に染みている。

そして、アクアブルーが発した言葉に私の友人である妖精さんと精霊王さまは、自分たちが行っていたことを止め、私に意識を集中し始めた。



「えっ、そうなの?」



ラルフィンが読んでいた本を放り投げ、私の方へパタパタと羽を羽ばたかせてやってくる。



「……」



グレーは窓辺で寝ていたが、今は目を開け静かに私を見つめている。



「それは俺も気になっていたな。」



火の精霊王であるファイアは剣の素振りを止めて私の方へと近づいてきた。



「それは気になるわぁ。ねぇねぇ、フィーちゃん。教えて欲しいなぁ。」



フランシアは目をキラキラさせながら私の鼻に小さい手を乗せて、教えてほしいという表情をしている。


(アクアブルー様、なんで知ってるの…?ていうか、みんな興味津々じゃん…。)


私は質問にどう答えようか悩んでいた。

ここで素直にはいと言うと、みんなは向こうの生活はどんなものだったのか根掘り葉掘り聞きそう。

でも逆にいいえと答えると、それはそれで怪しいという目をして、私が答えるまでじっと見つめてきそうで嫌だ。


私は困り果てていることに気付いていたアクアブルーは、バチが悪い表情をして、教えてくれた。



「うーんとね、ランスヴァン様って知ってる、よね。そのお方からちょぉっとだけお聞きしたのよ。」



(……ランスヴァン?誰それ?どっかで聞いたことのありそうな名前だけど思い出せない…。えーっと、ランスヴァン、ランスヴァ、ランス…?あっ!思い出した!あの美青年くんだ!)


私が完全に思い出した顔を見て、アクアブルーはニコニコ笑顔で私に質問の雨を降らし始めた。



「ふふふ、思い出したー?」



「あい!あうえあうあ」



(もちろん、思い出しました!)


私は自信たっぷりに返答をした。



「それは良かったよん。て、そうじゃなくて、本当に異世界から来たのね?」



アクアブルーは確信したよと雰囲気で訴えながら、私の目をじーっと見つめている。

私はこれはもう隠し通せないと思い、素直に認めた。



「う、あぁいえ、あいああいあ、おおいあ、うえ」



(そうよ。私はここじゃない所から連れてきてもらったの。)



「へぇ〜、そうなんだ!だから言葉も理解できるんだね!」



フランシアがようやく合点がいったという感じで頷いている。



「あい。」



(まぁ、そうなるね。ランスからもチート能力とか頂いたしねぇ。)



「えっ、いいなぁ〜。あのランスヴァン様からチート能力とか貰えたんでしょう?羨ましいなぁ。

じゃあ、この世界のことも分かるの?」



ラルフィンはランスのことを相当敬愛しているのか、羨ましいという眼差しで私を見つめている。


(ランスって意外と有名なのね…。

でもまぁ、多少なりはこの世界については知っているかなぁ。種族や種族や種族。うん。私は種族しか知識にないや。)


脳内の引き出しを開けても開けても、種族について以外は私の記憶の中には知識として入っていなかった。



「えっ、じゃあ少ししか知らないってこと?」



私の返答にみんなは驚いていた。



「あい。」



「えっ、じゃあ私たちが教えてあげる!」



急に嬉しそうな顔でアクアブルーが言い始めた。

それを聞いたラルフィンとフランシアは何を教えようかなと話し合いを始めた。



「あ、でも今日はもう遅せぇからまた明日フィルラが起きたらにしよーぜ!」



そわそわし始めたみんなをファイアはまた明日にしようと場を纏めてから次の日にどうやって説明するか私が眠りに落ちるまで静かにみんなと打ち合わせをしていた。


そういう流れで次の日に説明会が開かれることになったという訳だ。



「おぉいフィーちゃん、自分のことなんだから自分の世界に入ってないで真面目に聞きなさい。」



ラルフィンが回想シーンに入り始めていた私を現実世界に連れ戻して、話をしてくれた。



「あ、あい!」



「よろしい。では、説明会を始めま〜す!

司会を務めるのは私、アクアブルーです。


では、早速各界の名前と国について説明をしていきたいと思います。グレーさん、お願いします。」



意外と本格的に説明会を行っていたため、私は背筋を精一杯伸ばして、話を聞いた。



「ん。まず各界の名前について。

まず、この世界はフィルラが居た地球とは違うことは理解できる?

地球は丸く、色んな国があるのに対して、この世界は、惑星という括りがないんだ。だが国はある。


その前に各界の名前だが、それはそれぞれの種族が住んでいる界の名前であって、国ではない。


各界は、次元が違うところにそれぞれ存在して居るが、同じ世界にはいる。

つまり、次元の高さによって住んでいる種族も変わってくるってこと。


魔界、人間界、天界、天上界、妖精界、精霊の国の計6つの界があるんだ。


僕たちが住んでるのは、天使だけが住んでいる天界のフィオーラル。フィオーラルは天界の名前でもあり、天使の国でもあるんだ。



すぐには覚えられないだろうから、何度も反復して覚えることだね。

これで僕からの説明は終了だ。」



説明が終わったグレーは、すぐにラルフィンが説明を頑張った人達のために用意したおやつスペースへと飛んで行った。



「…よし、良いよ〜!ありがとうね〜。お次は種族についての説明。ファイア、よっろしくー!」



アクアブルーはテンション高く、司会を務めていた。

次はファイアの説明の番だからか、私の周りは火に囲まれていた。だが、暑くはなかった。



「リョーカイしたぜー。俺からは種族についてだな。確かフィルラは、何も知らないんだっけな?

となると、俺の火を使って説明するぜ。」



そう言ったファイアは、本当に火を使って説明してくれた。それぞれの種族の特徴を火で表してくれて分かりやすかった。


「吸血鬼、魔族、人間、天使、女神と魔神、エルフ、妖精、精霊が主な種族だ。他にもちょいちょいと種族はあるが、今はこの8つの種族だけを頭に叩き込んでおけ。


それぞれの種族にはその種族しか持たない特徴があるんだ。


例えば、フィルラ、お前の種族である天使はみな白銀の髪と背中にある天使特有の翼を持っているんだ。それは天使しか持たない特徴なんだ。


そういう風に、その種族しか持たない特徴をそれぞれの種族が持っているんだ。


これで俺の説明は終わったんだけど、補足としていい事を教えてやろう。

フィルラ、お前が他の界に行きたいとフランシアから聞いたぜ。それで、お前が大きくなった頃に他の界に連れていきたいんだが、今のお前じゃどこの界にも行けない。それはお前の魔力量や体力がないからだ。


だから、身体の成長が完全に終わるまでは他の界には行かない方が身のためだ。他の界に行けたとしても、戻るときにお前は身体が粉砕して死ぬことになるだろうな。」



ファイアは私に頑張れよ、と肩に手をポンと置いて、そのままおやつスペースへと去っていった。



「ありがとうございました!次は魔法についてだよー!ラルフィンちゃん、よろしくねー!」


ファイアが去った後の雰囲気はあまり良くなかったが、アクアブルーはそれをフル無視して、ラルフィンに話を振ったのであった。

ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ