チート能力と種族を選びます
よろしくお願いします(*^^*)
(んん〜、能力を選ぶって言ってもあんまりそういうの知らないのよねぇ。知っていたとしても鑑定能力とか、身体能力アップとか、魔法能力アップしか知らないのよ…。)
ーーチート能力はそれにすれば?
ーーチッチッチ、忘れたのかい?チート能力は5つも必要だってことを。
ーーそれではどうしましょうかねぇ?
私は緊急脳内会議を開きながら、無いアタマ搾って能力5つを考えようとした。
そうして、考えること大体1時間だろうか、ランスがそんな私に見かねたのか助け舟を出してくれた。
「別に、チート能力以外のことでもいいよ。」
「…また心読んだ?」
(もし読まれていたとしたら、私、恥ずかしさで死んでしまうかもしれない…。まぁ、もう死んでるけど…。て、そうじゃなくて、チート能力以外でもいいの!?じゃあ、私が考えていた時間はムダだったじゃん!!
てかそもそもそんなこと初耳だわ!)
私が心の中で騒いでいると、ランスが謝ってきた。
「ごめんね?」
突然謝られて私は動揺をしてしまった。
如何にもプライドが高そうなランスが謝ってきたのだ。思わず私は聞いてしまった。
「…それ、どういう意味の謝罪ですか?」
「そうだねぇ…。僕は心を読んでいないのに心を読んだって思われたことと、説明不足だったということかな。」
(何でそこで律儀に答えてくれるの?そもそも心を読んでないのなら何で分かったのよ〜!)
勝手に勘違いをしてしまった自分を私は恥ずかしいと思ってしまった。彼は心を読んでないと言ってたのに、私は読んでるって勘違いしてしまった…。
「そんなに気に病む必要はないよ。心を読んでるって思われてるということは、僕はその程度ってことだよ。」
彼の優しさに私は思わず泣きそうになってしまった。
「初めて心からランスがまともな人だと知りました。今日会ったばかりだけど今まで悪そうな人だと思っててすみません…。」
「謝罪は受け入れるよ。だから、うじうじしてないで残り2つのギフトを考えよう。」
「ありがとうございますぅぅ。」
私はランスの言う通りだと思って、うじうじするのはやめて次のことを考えようと思った。
そこで私は良いことを思いついてしまった。
「ねぇランス。種族を選ぶとか容姿を自分で考えるとかギフトに入ってる?」
「もちろん入ってるよ。」
「んじゃ、残りの願いはそれにする」
「あいよ。それじゃ、さっさと決めよっか?」
ランスのさっさと決めろやという圧にビビりながら、私は自分の種族と容姿を決めることにした。
種族は天使。吸血鬼と神族と天使で迷ったが、私は天使にした。
「ねぇランス。念の為なんだけど、天使ってどういう種族なの?」
「天使か?確か天使は君の想像通り背中に翼があるよ。寿命は長寿で何歳まで生きるかはその人次第なんだ。それと、戦闘好きで仲間思いではあるんだけど…。まぁ、もちろん悪人もいるよ。そして住んでるところは天界。大体君の中にあるイメージと似てるよ。あとは直接自分の目で確かめた方が良いよ。
その方が面白いし楽しいからね。
それとまだ説明をしていない種族はまた記憶の中に入れておくよ。」
途中何かを誤魔化したように感じたが、きっと気のせいだろう。ランスのおかげで天使になりたいと思った。
「うん、ありがとう。ランスのおかげで決めたい種族が決まったよ」
私のなりたい種族は天使族。
「種族は天使族。で、残ったのは1つだけだけど…。
その1つはランスに任せるよ」
「うん。任せて。僕好みの容姿にするから。
…美鈴ちゃん。2回目の人生は無双でもなんなりして楽しんでね。行ってらっしゃい。」
「うん、楽しむから天上界から見ててね、神様?」
「暇があれば見てるよ。
ーーまた会おうね、美鈴ちゃん。」
ランスが最後に何か言った気がしたけど、目の前が真っ白で風の音で彼が何を言っていたのか私には分からなかったーー。
これにてギフト編は終了となります。
次は異世界転生編となりますので、何卒よろしくお願いします。