異世界転生するそうです
本日もよろしくお願いします。
(--ええぇぇ!?私って死んじゃってるってことだよね!?てなると、ここは死後の世界…?)
私はようやく自分の状況に気づいて思わず驚いた表情を見せたら、美少年くん改め、ランスが笑いながら次の爆弾を落としてきた。
「あははは、そんなにびっくりする?
それじゃ、次の爆弾をあげるよ。実は、僕は心が読めるんだよね。だからここは君が思っている通り死後の世界でもあるよ。どう?驚いた??」
私の反応を見て楽しんでいるランスを見て、私はこいつはお腹が真っ黒だと確信した。
(…ん?ちょっと待って、いまさっき私の心が読めるって言ってたよね?ね?これってプライバシーも欠片もないじゃん!!こんの変態少年!!)
心が読めるというカミングアウトに私はプライバシーも欠片もないと怒っていると、ランスはまた爆弾を落としてきた。
「ちなみに言っておくけど、君が心の中で悪口を言ってるのも聴こえてるからね。」
(あっ、やっぱり今も聴こえてるんだ…。って、なんで早く説明しないのよ!!それじゃあ、今も心読まれているってことでしょ!?ああもう信じらんない!!相手が美少年だとしても、乙女の心を読むのは変態のすることだよ…。)
私が心の中で嘆いていると、また私の心を読んだのか彼はこう言った。
「大丈夫だよ。必要な時しか僕は心を読まないから。つまり、僕は好きなタイミングで君の心を読めるんだよ。」
(えっ、まじで言ってるの!?それじゃあ、尚更ダメじゃん!!人の悪口が言えないぃぃ…。)
「よかったですね。」
彼の楽しそうな表情を見て、私は一発蹴りを入れたいと思ってしまった。
「君は人の不幸で幸せを感じて生きてきたんだね。可哀想に…。」
「は?」
突然の彼の謎発言にイラッとしてしまった。
「まぁまぁ、そう怒らないの。怒ってばかりいると、早くに老けるよ。」
(うっさいわねぇ…。私にそんなこと言われても元々こういう性格なんだから仕方ないでしょ?)
「君、本当に面白い反応をするよね。良いよ、そういうの好きだから。」
突然ランスが真面目な顔をして私の反応について褒めだし始めたから、私は戸惑ってしまった。
そしてそんな私の反応を見て、面白いとランスは笑うが私はそれをスルーして、彼に気になることを質問した。
「…えと、とりあえず質問です。ここは死後の世界って仰っていましたよね。となると、私は死んだことになりますよね?」
「そうなるね。」
私の突然のマジメモードに驚きつつ、彼は私の質問に答えてくれた。
「次の質問、ギフトって先程言ってましたが、ギフトってなんなんですか?そして、あなたはなんなんですか?」
「僕はさっきも言った通り、君が生きていた惑星、地球の神さまだよ。そしてギフトっていうのは、君みたいに死ぬ間際まで人を思いやる心を持っている人たちにあげる、特別なプレゼントなんだ。」
「プレゼント…?」
まったく話が通じてない私に、ランスは分かりやすく説明をしてくれた。
「つまり、君を地球ではないところへ転生させるってこと。」
「え、ホントですか!?私、転生できるんですか?!ラッキーじゃないですか。あ、でも、どういうところに私は転生するんですか…?」
転生というワードに嬉しくなる私だが、これから私が行くところが地球ではない見知らぬ惑星となると、嬉しさと同時に不安も抱いた。
「それは今から説明するよ。」
「あっ、はいお願いします」
不安な表情をしてるであろう私に、ランスは優しく説明をしてくれた。
「君が転生する異世界は、ミルヴェイナというところで、剣と魔法があるところだよ。種族は8つあり、天使、吸血鬼、女神と魔神の両方を合わせて神、エルフ、魔物、妖精、精霊、そして人間がいるね。
んで、大陸がネジタリアン、ワルンシアルン、ジャンシエルンの3つで、国がヴェルタン、ワルントリー、フィリンスタン、ネブリンタン、ジャントルマイの5つ。それと種族の説明と魔法の説明は転生する際に記憶に入れておくから、心配しなくても大丈夫。そして最後に5つ能力をあげるから考えて置いてね。」
(--ランス、なんて優しいの…!変態なんて言ってごめんね。あなたがこんなに優しいって知っていたら、悪口は言わなかったのに…!!)
「そこ、サラッと嘘を言わない。僕は君が生まれた時から君のことを知ってるんだからな?優しくされたからって態度を変えるっていうのは君の悪い癖だよ。」
ランスは、浮かれぽんちになっている私に耳の痛い話をしてきたのであった。
ランス…!なんて恐ろしい子なの…!