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その6 デスゲームお坊っちゃんの驚愕

 一人は倒せた。

 上を向けた銃口には、色のついた水滴が一粒。銃身を軽く振ると、タンクからちゃぷんと音が鳴る。撃つ前の重量との僅かな差を、掌に乗る重みの違いから感じ取れた。

 一発撃ってこれだけ減るなら、差し引き残りは五発。即ち、タンクの容量は六発撃ったら空になる。リボルバーの装弾数と同じにしてあるのは、意図的なのか偶然なのか。


 残りは三人だが、おそらく――否、ほぼ確実に一人は倒されているだろう。めいめいが別の方向に散っていき、うち一人と自分が遭遇したという事は、残りの二人も同じ状況になっているのは想像がつく。

 撃って、倒して、ゲームとはいえ無礼を詫びて、やられた側と短い言葉のふたつみっつも交わして、敗者がスタート地点に戻っていくのを手を振って見送る。互いにそこまで済ませているとしたら、相手もそろそろ次の獲物に向かって動き始めている頃合いだ。


 ならば、場所はどこか。


 カシワ、アセビ、ケヤキ、エノキといった樹木が生い茂るこの森林じみた一帯は、阿波辺邸全体でいうなら庭園の東側に当たる。相手は対角線上の西側にいるのか。それとも、音や悲鳴が聞こえなかっただけで既に間近に迫っているのか。

 今回の鬼ごっこでは、参加者の位置を知らせるギミックがない。

 自分を狙う相手がどこにいるのか、いつ攻撃してくるか一切分からないというのは、それだけでも多大なストレスになる。遊びだからいいものの、このような状況下に長期間置かれる軍人が限界を迎えておかしくなるのも、当然といえば当然だった。

 こうしたストレスはデスゲームにおいても参加者を苦しませる為に有効に働くようだが、いざ体験してみると、フィールドの広さによっては決着がつきにくくなり中弛みしてしまう欠点があるようにも思われた。これを防ぐには小型の発信機とセンサーを携帯させて、参加者同士が一定距離まで近付くと点滅を始めるといった仕組みがあると、メリハリがついて面白いかもしれない。逃げるか、迎え撃つか。敵が近くにいるのは間違いないのに、具体的にどこにいるかは分からない――その曖昧さが参加者の精神をじりじりと削っていく。


(さてさて……? この場合はどちらが追い詰められてるのやら……?)


 立ち並ぶ樹木の影に注意を払いつつ、なるべく音を立てないよう摺り足で進む。すっかり花の落ちたソメイヨシノは、次の春へ向けて青々とした葉に懸命に養分を蓄えているかのようだ。

 ……しかしこうして改めて見ると、つくづく管理された庭園というのは本格的に身を隠すには向いていないのだと分かる。大規模な医療センターかという程に敷地が広く、四方を壁のように密生する木々が囲っていたとしても、伸びすぎて重なり合った枝は適切に間引かれ、歩みの邪魔となる雑草や落葉や小石は適宜取り除かれる。

 波打つ巨木の根に躓いて転倒する事もなければ、足を踏み外して沢に転落する事もない。身を潜めるのに絶好の、打ち捨てられて久しい山小屋も、敵の視線と弾丸を同時に防いでくれる、大人の身の丈ほどある巨岩も転がっていない。

 故に、結局は真っ向勝負とならざるを得ないのだ。


 じわじわとした圧迫感に押されながら、首を最低限のみ動かして周囲を探る。単独で行動しているからには、索敵ひとつ取っても慎重を期さねばならない。なにせ左を向いた瞬間に、今まで影も形もなかった右から撃ってきかねない相手だ。

 敵が完璧であると理解している――このような状況下で頼れるのは、視覚や嗅覚や聴覚よりも、肌に受ける風である。気配を察する、と言い換えてもいい。冗談にしか聞こえない第六感じみたそれが、まるで魔法のように有効に働く事があるのだと、ルールに守られたスポーツ選手でも武道家でもなく、生と死の間で血の匂いを嗅ぎ続けてきた戦士ならば誰もが知っている。


 来る、というふとした予感。

 樹の一本に背を預けて立ち止まり、耳を澄ます。

 葉と葉が擦れる音でも、風によるそれと獣が掻き分けたのとでははっきりと違う。そのふたつを瞬時に判別可能とする域に至るには、果たしてどれ程の修練が必要なのか。


 かさりと、右背後3メートルの位置で音が鳴る。

 踏まれたのは枯れ葉。踏んだのは革靴、足は右側。的は100cmから150cm上方に位置。


 瞬時に水鉄砲を構える高さと角度を決定すると、彼女は振り返りざまに腕を跳ね上げトリガーを引いた。


「ひゃう!?」


 狙いは正確だった。

 極めて正確に――剣豪の抜き打ちの如く一直線に翔んだ水は、音の位置にあったミズキの葉に命中していた。


「そ、そんなあ、絶対いたのに!?」

「ええ、いましたとも」


 咄嗟に、発射音とは反対側に田江は跳ぶ。

 さして離れていない距離から、水鉄砲を構えた長身の執事がにこやかに歩み出てきた。


「間違いなく私はそこにおりました。現れ、音を立て、気配を悟らせ、あなたが振り返り、構え、無意識の刹那に狙いを定め、撃つ。そこまで済んでから葉と入れ替わったのです。ただ囮を置いて音を立てたのではありません。実際にそこにいなければ、あなたは決して撃ちはしないでしょう。

振り返り、構え、無意識の刹那に狙いを定め、”実在の人間だと判断し”、撃つ――これら一連の動作を視認するよりも速く、その身に染み付いた感覚のみで行えるからこそ、逆に撃ち損じた。卓越した技能が却って仇となりましたな。――おっと」


 軽く上半身を反らす曽根崎の傍らを、水が掠めていった。

 堂々とその身を晒しているにも関わらず、話している最中に田江が撃とうとしなかったのは、真正面から撃ったところで当たる筈がないと分かっていたからだ。

 田江が二発目を放つのとほぼ同時に、曽根崎も水鉄砲を胸に付けるように構えて撃ち返している。これもまた当たるとは思っていない、単なる牽制に過ぎなかった。

 当然のように田江は回避する。


 残り、田江三発。

 対する曽根崎、二発。

 あまりにも大きな一発の差は、優誠への警告と悪戯によって生まれたもの。

 無論、その差が極限下では致命的となり得る事を、曽根崎は理解している。

 では一回で類を仕留めた田江と違い、彼は何故そのような浪費をしてしまったのか。


 答えを探すのは容易い。

 残弾が五発であろうと一発であろうと、勝つのには何の支障もないと分かっていたからである。


「ええーいっ!」


 距離は近い。だが撃っても当たらない。ならば取るべき道はひとつ。

 田江は銃身を握り直すや、一直線に曽根崎へ向かって殴りかかっていった。ぎぃん、と鈍い音が響く。曽根崎が、己の持つ水鉄砲で田江の水鉄砲を受け止めたのだ。市販の安物ならこの一撃だけで粉々にへし折れていただろう。


「おっと、近接戦でございますか。その勇気を讃えましょう」


 田江は言葉を帰さず、銃を素早く手元で翻すや真下に撃った。的を狙うのが不可能なら、今まさに防御に使っている腕を狙う。うまくすればこれで利き腕を封じられる。握りが不安定になったせいで弾き飛ばされる危険を承知での、思い切った一手であった。このくらいのリスクを犯さなければ、勝機の片鱗すら見えてこない。


 曽根崎はそれを、あろう事かまともに腕に受けた。

 当てるつもりで撃ちはしたものの、本当に当たった事で田江に僅かな動揺が走る。

 その揺らぎを見逃す曽根崎ではなかった。田江が我に返るまでの一秒に満たない心の空白をつき、空いている側の手で喉元を掴みにかかる。


 そう。

 なるべく紙エプロンの的を狙え。顔は極力狙わないよう注意しろ。腕や手でのガードは一回までなら可とするが、その腕は二度と使えない。

 だが、相手を固定する為に素手で掴みかかってはいけないというルールはどこにもない。


 内側へ曲げた五本の指が鉄爪のように田江へ迫る。

 為す術なく喉元を掴まれて引きずり倒される筈だったそれを、不可能と思えた体勢から上半身を捻ってかわしたのは能力の高さ故にだろう。

 しかし、今度は先程のように相手の出方を窺っている暇はない。

 半回転しつつ体勢を立て直した田江だが、視線を戻した時には既に水鉄砲を持ち替えた曽根崎が目の前にいた。


「あわわわわわっ!?」


 節くれ立った指がトリガーにかかる。引く。

 バネのように縮めた脚が地を蹴るのは、それより少しだけ早かった。

 びゅっ、という戦況に比して間の抜けた発射音を、靴底が土を叩く激しい炸裂音が掻き消す。長々と伸びた色水の帯は、ほぼ地面と平行の姿勢で飛び退った田江のすぐ上を走り抜けていった。

 視界に、スローモーションとなった細い水流が映る。それが落下してきて服と紙エプロンを汚す前に、田江は続けて地面を蹴った。縦の跳躍が、横への飛翔に切り替わる。激突しかけた幹に手早く掌を置くと、そこを支点にプロペラの如く回転しながら足を着き、あとはもう後ろも振り返らず、脱兎の如く木々の奥へと逃げていった。


 ふむと呟き、曽根崎は構えていた水鉄砲を下ろすと、木々の間へゆっくりと分け入り追跡を開始する。一旦距離を取って身を隠し、呼吸を落ち着かせて仕切り直そうとしているのだろう。あるいは狙い撃てる箇所を探しに向かったか。

 普通なら、そう考える。誰でも考える。


 次の瞬間、頭上から田江が落ちてきた。


 前方へと走り去った田江は、信じがたい事に逃げるのではなく、音の届かない距離まで離れたと見るや、そのまま樹木を駆け上がって引き返したのだ。あたかも猟師に追われる獣が、己の足跡を辿って追跡者の背後へ回り込むかのように。

 だがそれは容易に為せる技ではない。まず、樹上では動ける範囲も体の安定性も移動速度も著しく低下する。加えてしなやかに広がった枝は、人が片足を乗せただけで項垂れ、擦れ合い、ここにいるぞと地上の人間に伝えてしまう。樹上というのは、目立たないようで意外と目立つのである。殊にこうした追跡劇においては、人はどうしても頭上に注意を払うようになっているから。

 にも関わらず、不規則に伸びた枝を一度も踏み外さず、音を立てず気配を悟らせず、かつ逃げた時よりも速く戻り、そのまま空中から仕掛けてみせるとは。


――敷地から出てはいけない、建物の中に逃げ込んではいけない。

――ならば、樹上から襲いかかるのは何の問題もない!


 銀縁眼鏡の奥の、曽根崎の目が動いた。

 その意気や良しと、優れた若者の健闘を称えるように。


 一直線に降ってくるだけの成人大の塊など、いい的に過ぎない。

 だが状況が状況だった。直線距離にすれば7メートル弱程度とはいえ、落下速度に枝を蹴る速度が加算されている。玩具の銃を握ったまま己自身が弾丸と化した田江は、体ごとぶつかっていく覚悟で頭から曽根崎へと落下していく。


 舞うように曽根崎の身が翻った。


 田江は戸惑う。そんな大振りな動きをしては、避ける事はできても腕が完全に軌道を外れてしまい反撃が出来ない。体勢が崩れたところを撃たれて終わる。

 いかに曽根崎であろうと人体の構造を外れた動きはできない。腕が曲がらない範囲を腕で攻撃するのは不可能だ。ましてやルールによって片腕を封じられている以上、攻撃範囲はさらに半分にまで狭まっている。


 だが、腕を使わないならどうだろうか。


 人間には腕と並び、生物としての強さを特徴付けるもうひとつの、最大の攻撃パーツが存在する。

 即ち、脚だ。


 曽根崎がたった今まで直立していた位置に、視界外からグンと脚が伸びてきた。鞭のようにしなりながらの蹴り上げが、落ちてくる田江を正確に捉える。

 咄嗟に撃つのを中止し、腕を交差させて顔面へ叩き込まれるのを防いだのは磨き上げた実力の賜物だろう。しかし直撃には変わりない。全体重を乗せた回し蹴りを受け、砲撃を食らったような衝撃と共に田江は真横に吹き飛ばされた。長身とはいえ痩躯の老人の、回避直後で姿勢さえ整いきれていない状態からのひと蹴りに過ぎないというのに。


(あわわあわ、幹に背中ぶっつけちゃう!)


 庭の構造については曽根崎ほど細部まで把握していない田江だが、それでも飛ばされた方向に太い幹があるのは視認していた。腹に力を込めて強引に下半身を曲げ、身をひねる。無理な動きで走った新たな痛みは、強引に無視した。理想は地面に落ちて、転がりながら距離を取る事だ。ぶつかるのは避けられなかったとしても最悪直撃さえ免れれば、受け身を取ってから脇の下を潜らせて撃てる。

 田江は奥歯を噛んで気合いを込め、痛みと痺れで取り落しそうになる水鉄砲を空中で握り直す。


 だが、それを曽根崎が許す筈がなかった。


 猛スピードで流れていく刹那の景色。それを曽根崎が超えてきている事に田江は驚愕する。曽根崎は、蹴り飛ばした対象が飛んでいく速度よりも速く駆けて、田江に追いつこうとしていたのである。


「獲りました」

「ひゃあ!?」


 銀光が翻る。

 それが靴底に仕込まれた鉄板だと知っている者は何人いただろうか。

 蹴るという攻撃は、脚を持ち上げ、目標に向けて一振りする事。故にそれは限りなく速く、限りなく強靭で、限りなく洗練されてはいても、動作としてはごく単純なものであった。

 掲げて、振り下ろす。広く用いられている呼称は、踵落としという。


「びえええええっ!?」


 今度こそ、回避も防御も間に合わなかった。

 縦の衝撃が田江を地面に叩きつける。

 土であるにも関わらず高所からコンクリートに落下したような音が響き、田江の体が大きくバウンドする。地面と空気を走り抜けた衝撃が、木々の梢をざわっと揺らした。


 田江は動かない。小さく呻きつつ、それでも逃げようと持ち上げかけた手が、すぐに諦めたようにぱたりと落ちた。


「外道拳、蹴――鰯雲」


 片脚を高々と持ち上げ、残りの脚で直立した見事な姿勢を保ちながら、曽根崎が田江を見下ろす。


「ふ、ふへぇえん……ま、まいりましたあ! 降参ですー!」


 仰向けに倒れたまま、田江はぱたぱたと両手を顔の前で振る。

 続けて打ち込もうとしていた曽根崎の足が、ぴたりと静止した。

 このうえ踏み付けられてはたまらないとばかりに、田江は早々に水鉄砲をえいっと適当な方向へ投げ捨てる。くるくる回転しながら地面を滑っていく水鉄砲に、やれやれと曽根崎が溜息をつく。


「寝ながらでも撃つ事は可能でしょう。まだタンクは空ではないでしょうに」

「い、いやですよぉー! だって絶対そうしたら手とか肘を踏んづけてくるじゃないですかー!」

「手でも肘でもなく顔面でございます」

「イヤー!」

「仕方ありませんね。わざわざサービスタイムとして型の名前まで呟いて差し上げたというのに」


 いちいち合間合間に技の名前を口にしながら戦う人間などいないのだが、曽根崎はそれをやった。悠長にナントカ拳などと呟いて決めポーズを取っている間に、どうして攻撃しないのだと言いたげである。

 やですう、と田江はまた半泣きで言った。油断を誘う演技ではなく、完全に戦意を喪失している。

 決着はついたのだが、まあ一応、と、蹴りや打撃で破れまくっているボロボロの紙エプロンを、ほいっと曽根崎が水鉄砲で撃つ。申し訳程度に、的には赤色の染みができた。光景が光景なだけにだいぶリアルな印象を受ける。

 ちょうど空っぽになったタンクを数回振って確かめると、曽根崎もまた屈み込んで水鉄砲を地面に置き、ちょうど空いた手を倒れている田江に差し伸べた。最初に水を浴びた腕は、あくまでルールに則り使おうとしない。


「レディに対し失礼をいたしました。立てますかな?」

「全身が痛いですー」

「痛い、だけで済んでおりますか?」

「はいぃ……」


 疲労困憊といった様子で頷く田江に、ならば結構、と曽根崎は満足そうにカイゼル髭を指先でしごくと、乱れた髪を撫で付けた。






「……………………」

「……………………」


 沈黙。海よりも深い沈黙。

 設置された監視カメラは、デスゲーム犠牲者たちの逃げ惑う様を、跪いて命乞いをする泣き濡れた顔を、苦痛にまみれた断末魔を心ゆくまで鑑賞できるよう、無駄に高性能、高画角、高解像度となっている。

 故に三人は、巨大モニターの向こう側で何が始まりどう終わったのかの一部始終を、余す所なく観察できてしまっていた。

 ええっと、と全く次に繋がらない声を漏らす将馬。その額には一筋の汗。

 だが無意味という訳ではなかったらしい。その呟きを着火点として、爆発的な歓声が場を揺るがした。


「すっ……すっげーーーっ!!」


 優誠である。

 徐々に素の顔を出しつつも、まだまだ祖父の勤め先の大人たちへの遠慮とはにかみが抜け切っていなかった少年が、いまや全身から年相応の無邪気な興奮を迸らせていた。


「執事やメイドが強いって本当だったんすね!! オレ感動しました!!」

「知らない!! いや僕は知らないぞあんなの!! あれ何!? なあ何あれ!? ねえ兄様なに!?」


 興奮のあまり細かい事はどうでも良くなっている優誠に対し、将馬は混乱の極みにあった。なまじ身内なのが仇になったといえる。意外な一面を知るどころの話ではない。

 助けを求めるように見詰めてくる将馬に、ひとり落ち着き払っている類は、色素の薄い目をぱちぱちと瞬いた。


「何って、そりゃあ」


 意味もなく両手の指を胸の前で交差させる。


「執事とメイドが戦って、執事が勝った?」

「それは見れば分かるんだよ。わからないのはそれ以外の何もかもだよ」

「空中からのハヤブサの如き一撃は惜しかったですね。やったか!?と思ったのですが、そこは曽根崎が二枚も三枚も上手だったという事でしょう」

「いや戦評を聞きたいんじゃなくて」


 わからない。心が現状に追い付けない。山道を家族でハイキングしていたら自分を除く全員が突然取り出したバイクに跨って走り去っていった気分だ。優誠は優誠で、どうしましょうお茶とか用意して待つべきっすかね!?と瞳を輝かせていて、こちらも別の意味で周りが見えていない。

 そんな騒ぎを聞き付けたかのように、画面の向こうの曽根崎は樹上の監視カメラを見上げると、胸元で優雅にVサインを作ってみせた。



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