第七話 荒海海戦
今回は関西連邦共和国初の戦闘となります!
「海が荒れてるな…いいように風が吹いてくれたらもう少し砲撃開始時間が早くなるのだが…」
シリウス帝国第一艦隊の大提督を務めるミスマスはそうつぶやいた。つい数時間前、風魔法を帆に向けてかけてからザクロスに向けて出航し、ちょうど半分、といったところまで来たところで海の波が高くなってきたのである。
ヒューッと音が聞こえる。
「一体何の音だ…私は疲れているのだろうか…」
その直後、ミスマスの乗っていたキャラック船は『みょうこう』が放った砲弾が着弾し、海の藻屑となったのであった…
〜『みょうこう』〜
「敵艦に着弾!沈んでいきます!」
「了解した。継続して砲撃するように!」
〜シリウス帝国第一艦隊所属のキャラック船内〜
シリウス帝国の第一艦隊はパニック状態に陥っていた。敵はいないだろうと思い船内で最終の確認を行っていたからだ。これは見張り手も同じだった。陸軍に特化していたシリウス帝国では、船が波にやられやすく、見張り手は波が強くなると下に降りる、という習慣がついていたからだ。
「ミスマス大提督の乗っている船が炎上!すぐに沈没しました!他に多くの船が沈没しています!」
「なぜそうなった?まだ敵はいないはずだろう!」
「わかりません!なんらかnドガーン」
「クソが!総員戦闘配置につけ!見張り手はすぐに監視の任に戻れ!」
「はいっ!」
「敵艦視認!お、大きさはひゃ、百メートルを越えています!」
「何っ!?嘘の情報はいらん!正確に伝えるのが見張り手の役目だろうが!」
「正確です!て、敵艦こちらに向けて砲撃!」
「威嚇か?もしかしたら当てに来てるかもしれない!総員退避ぃ!」
ドガーン
最初は500隻はあったシリウス帝国の海軍だったが、次第に数を減らし、残るは10隻ほどとなったところで敵艦が白旗を掲げ、ここに荒海海戦は関西連邦共和国側の圧倒的な勝利にて終わったのである。
「敵さんが白旗を掲げた。これより周辺海域の人の救助を行う。後ろのおおすみにも伝えておいて。」
「了解です!」
〜時は流れ〜
「しかし、派手にやったもんですね…これが戦争ですか…」
「まぁな…前まではアメリカがいたから多少の平和は保てていたが、今となっては在日米軍はいない、弱肉強食の世界じゃあこれが当たり前だ…これから先関西連邦共和国を脅かす奴らが出て来ないといいのだが…」
「そうですね…とりあえず生存者と思われる人は救助できたみたいです。それではザクロスに向かいますか…」
「そうだな。ザクロスへ向かい後ろの陸自の奴らをおろして暴れまわるだけ暴れようやないか。」
荒海海戦結果
・関西連邦共和国側
損害なし。
・シリウス帝国側
キャラック船486隻
死者約3万7000人
生存者約1800人
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