タイムマネージャー3
当日、今日は遅刻せずにタイムマネージャーの第四部隊の人達と合流した。
タイムマネージャーとは、あらゆる時代と世界を破滅させようとする怪物……ジャッカーを殲滅する為の特殊部隊。ジャッカーに通用するのは、壊滅されかけた……或いは壊滅した世界の中で、唯一影響を受けなかった人間の攻撃だけが通じるらしい。それ以外の人間が攻撃すると、怪物には触れる事すら出来ない。しかし、ジャッカーによって破滅されかけてる世界と時代は、その世界のジャッカーを倒せば影響は無効化され、世界は元に戻る。その為の部隊。
その中で四番部隊は、上から数えて三番目位の実績を上げている。
「ユウちゃーん!」
「ウワー!?」
ユウに頬を擦り寄せながら抱きしめているのは、鉄誡須和子さん。
唯一、ユウと僕を邪魔者扱いしないで普通に接してくれる数少ない人の内の一人。
「ユウちゃん今日も可愛いねー。よしよしよしよし」
「スワー!ナンカ、クスグッタイゾー」
何だか、凄く仲の良い年の離れた姉妹みたいだ。
「全員集まっているな」
最後に合流したのは、第四番部隊の隊長である。神宮司陽炎さん。
須和子さんとユウ以外の人物は自分を含め、彼に敬礼した。
「陽炎隊長。遅かったですねぇ」
「ちょっと色々あってな……」
「例の彼女さんですか?」
「まぁ、聞かないでくれ……思い出したくない……」
「何かイヤらしい事でも……イダッ!」
「いい加減にしろ」
須和子さんの質問攻めにカッとした陽炎さんは、彼女の頭に拳をぶつけた。
「それで本題に入りますが、今日の任務は何処へ行くんですか?」
「それなんだが、今日の殲滅メンバーはお前とユウ以外が担当する」
「どうゆう事ですか?」
「指令からの命令だ。お前……もう後が無いんだろ?」
「でも……」
「良いから黙って承諾しておけ。その謎が解ければ少しでもお前達は、生きやすくなるだろう?」
「すみません。気を使わせて」
僕は、陽炎さんに頭を下げた。
「とにかく、早く向かうぞ。早めに終わらせて、お前達の手伝いもしたいしな」
「有難う御座います」
「今日の任務場所は、六次元の二千六百二十四年だ。皆、行くぞ!」
「「はっ!」」
全員隊長に敬礼を再びし、隊長の跡を追った。
「須和子さん。話し終わりましたし、行きますよー。ユウも」
「分かってるよー。行こうか?ユウちゃん」
「ウー!キョーモ、カツヤク、スル」
僕等三人は遅れて一緒に隊長達の跡を追った。