第八話 納豆論争
ジリリリリリリ・・・!
【和人】「うるせえ・・・な!」
カチッ!
和人が足で目覚まし時計を止めた!
【和人】「ふあ~!」
わしは昨日からこいつの事を監視してるが・・・
ため息しか出てこない・・・
だが雅樹と和人は、同一人物!
その事実は代わらない!
阿奈との関係も相変わらずだ。
まあ、挨拶はするようになったがな・・・
本当に不思議だ!
チャットのやり取りでお互いの生活がどんどん良くなっていくなんて、わしの恋愛辞典にものっていない・・・
やっぱりもう少しこの二人を監視していた方が良さそうだ!
ガチャ・・・・・・・バタン!
おっと、和人が部屋を出てしまった!
追いかけないと。
【和人】「おはよう」
【阿奈】「おはよう!」
【母】「おはよう~」
良かった・・・お母さんもなれたみたいだな。
昨日の夜、和人が台所に来てお母さんにおやすみと、言ったら余りの驚きでお母さん、明日炊くお米を全部床にこぼしてしまったからな・・・・
和人・・・お前今までどんな子だったんだよ!
和人が朝食の納豆をかき混ぜている・・・
阿奈も隣で納豆をかき混ぜている・・・
その時和人が阿奈の納豆にネギを入れた!
【阿奈】「ああ!何すんのよ!」
【和人】「へ?」
和人は訳が分からずにいる。
【阿奈】「納豆には普通ネギは入れないでしょ!」
【和人】「何言ってんだよ!普通入れるだろ」
また始まったか・・・
【阿奈】「ネギを入れるのはお味噌汁じゃない!」
【和人】「じゃあ阿奈は納豆に何を入れるんだよ!」
【阿奈】「マヨネーズ」
【和人】「はあああ?マヨネーズううう!!!!」
【阿奈】「だって美味しいじゃない!」
【和人】「納豆には昔からネギって相場は決まってんだよ!」
【阿奈】「いいや、絶対マヨネーズよ!」
【和人】「いいや、ネギだ!」
【阿奈】「う~!」
【和人】「う~!」
二人が向かい合って睨んでいる!
【和人】「ふん!」
【阿奈】「ふん!」
今度はお互い顔をそらした!
そこにお母さんが味噌汁を持ってきた!
【母】「あんた逹いい加減にしなさい!お姉ちゃんも食べたら早く学校行きなさい」
【阿奈】「は~い!」
阿奈が立ち上がり鞄を持つと和人の方を向いた!
【阿奈】「い~だ!」
【和人】「ぶ~!!」
お母さんは呆れ顔だ。
阿奈は学校に行った・・・
【母】「何でいつもこうなのかしら?」
【和人】「しらねえよ!いってきま~す!」
和人も立ち上がり、急いで鞄を持って玄関で靴を履き学校に向かった!
【母】「車に気を付けて行きなさいよ~」
お母さんは朝食の後片付けをし始めた・・・